#33 予行練習
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#33 予行練習
9月の後半。
もうすぐ行われる体育祭に向けて準備が進んでいた。
体育祭は5月頃や9月の前半に開催される学校もあるようだが、
この学園では9月の後半に行われる。
今年は9月24日に開催するようだ。
すっかり体育祭ムードになっていく校庭。
体操やリレーの練習をする声でいよいよ本番が近づいていた。
そして今日は体育祭の予行練習が行われる日なのである...。
朝。
さっそく山村と出会った。
「やあ、友。今日は予行練習だねぇ。僕、勉強はできるけど走るのは
苦手なんだよ、ね...☆」
最初の一言が余計なんだよ...
...と、門の前で話していると、誠が現れた。
「文武両道。君は勉学しか興味がない。
つまり、運動ができない君は半分欠けた人間ってことなのさ。
いつまでその細い足1本で立っていられるかねえ、ハハハ、ハハハ!」
このっ...!嫌味メガネめ...!!
すると突然、嫌味メガネの誠は一歩下がる。
なんだなんだと思ったら、さっきまで誠がいた場所に池戸が立っていた。
「チッ...誠...お前、まだこいつと争ってたのか。」
そうか。誠と池戸、それに山村も同じ中学出身だったっけな。
「相変わらず素晴らしい動きですねえ、池戸さん。
でも、僕と山村の邪魔をするとは一体どういうことでしょうか?」
バチバチと火花を散らす2人。
門の前だったため、
入口は学園に入れなくてざわつく生徒たちでいっぱいだった...
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「ま、誠さんと池戸さん、何かあったんですか...?」
2人が争っている間に逃げ出した僕と山村に、
水野さんが話しかける。
「さ、さあ...何かあったんでしょうねえ...☆」
「いや、お前も何か関わってる。」
誤魔化す山村に反応し、山村を見つめる美歩。
「そうですよ!この前翔くんたちのクラスの先生が副担に変わった次の日から
池戸さんは山村さんと学校に来るようになった!!」
さらに話を聞いていたこのはも話に加わる。
なんでそこまで知っているんだよ!!
もはやストーカーレベルである。
「ほらほら。何ボケーっとしているの、皆さん!
早くしないと予行練習始まりますよ...!」
そう言って僕の手を引っ張るのは、学級委員長の美里愛だった。
「おいおい、マジかよ...」
美歩はそう言って僕と美里愛の後ろ姿をずっと見つめていた...
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予行練習が始まった。
1種目目はチーム代表の1500/800メートル走の予行。
「おい、誠!!1500メートル走で俺と勝負しろ!!」
「いいでしょう。負けたらおとなしく山村の前から離れるのです!!」
よーい、パン!!
一気に距離を離し、トップを走る2人。
...誠はともかく、池戸は選手でもなかったはずなのに...
「いけいけ池戸!!」
厚木が応援している。この勝負、先生公認だったのか...
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次の種目になった。
「次は大縄跳びだ!!」
「僕に敵うはずはない!!」
よーい、パン!!
チーム戦なので一緒に飛んでいる2人。(ついでに僕たちも...)
これは勝負と言えるのだろうか...
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「最後は騎馬戦だ!!」
「絶対に勝ってやる!!」
よーい、パン!!
...もちろん騎馬戦はチーム対抗である。
同じチームの2人は戦わない。
お前たち2人の勝負じゃなかったのかよー!!!!
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プログラムの練習が終わった。
みんな閉会式の並びに変わる。
「成績得点の発表をします。」
僕たちのクラスは赤組だ。
「赤組4800点、白組930点。赤組の優勝です!」
圧勝である。
...まあ予行練習だがな。
「フン...誠...やるじゃねえか...」
「お前もな...」
得点を確認した2人は小声で呟いていた。
結局勝負はどっちが勝ったんだよ...!!
「えー、これにて本日の予行練習は終了です。
皆さんお疲れ様でした!」
予行練習のすべてが終了した。
解散すると同時に美里愛が声をかけてきた。
「翔...!あの、お願いがあるんだけど...」
なにっ...美里愛が僕に...?
すると周りでは、山村をはじめ
池戸や誠、美歩に水野さん、さらに幸佳とこのはまでが僕のことを見ていた...。
「お、お願いはいいんだけど...ここではちょっと...」
そう言って一時避難しようとした僕の手を引っ張り、
「じゃ、じゃあ私の家に来て....」
なんて言われてしまった。
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そんなこんなで放課後、僕は美里愛の家に来てしまった。
美里愛は心なしか嬉しそうにしている。
「そこで待ってて。」
そう言って2階へと行く。
美里愛の家は2階建てだ。
玄関に入ってすぐ階段とリビングへの扉が見える。
そして右側には洗面所があり、奥にはお風呂の扉が。
なかなかいい家に住んでいるではないか。
そんなことを考えていると、美里愛が戻ってきた。
「へ、部屋で...お話しましょう?」
な、なるほど...
僕としてはさっさとお願いとやらを聞いて早々に帰りたいのだが...
そう思っていると、
「いけませんよ、帰っては。これは学級委員長の命令なのです!」
顔に書いてあったのか、帰ろうと思っていたことがバレてしまった。
まったく...都合のいいときだけ学級委員長を使って...!!
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「そ、それでお願いは...」
結局部屋に来てしまった僕。
「お願い?なんのことでしょう?」
なにっ...!?
まさか今まで美里愛に乗せられてたというのか...?!
「冗談です、冗談!それで...」
よくできた冗談だな。
「その...体育祭のとき、おに...優斗兄さんを
あなたの姉の隣にいさせてあげたいのです...」
ああ、なるほど...?
「大好きなお兄ちゃんの...照れる姿...うふふふふ...」
手で顔を隠し、向こうを見て呟く美里愛。
全部聞こえてるから...
「...おっと、すみません。危なく聞かれるところでした。」
いや、丸聞こえでしたけどね...?!
「はは...と、とにかく、体育祭の日、
姉ちゃんを優斗さんと近づければいいんだな...?」
美里愛に確認する僕。
「そうです、その通りです!ついでに私たちも2人で...」
そう言っていきなり僕の手を握る美里愛。
こんなつもりじゃなかったのに段々と恥ずかしくなる僕。
果たして僕と美里愛、姉と優斗さんの行く末はどうなってしまうのか...
続く...?
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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