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普通じゃなくても幸せに  作者: おとめtheルル
season2-夏休み
31/65

#30 幸佳の過去と登校日

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#30 幸佳の過去と登校日


帰省旅行から帰ってきてしばらく。

あれから大きな出来事はなく、山村や幸佳と共に映画を見たくらいだろうか。

そんなこんなで気がつけばもう夏休みも終盤に差し掛かっていた。

そして明日は21日。登校日である...


いつものように家でゴロゴロしていると、突然山村から電話がかかってくる。


「大変だ、友。今すぐ勉強会を開こう!!」

いつもになく焦った様子の山村。


「べ、勉強会...別に今日じゃなくても...」


「何を言う、友よ!!これは緊急事態なのだよ...!

わかったなら早く僕の家に来てほしい!!」


プツ...


そう言い放って電話は切れてしまった。

参ったなぁ、一体なんだと勉強道具を持って外に出向く。


----


そんな訳で山村の家にやってきた。

そういえば山村の家に行くのは今月2回目だな。


ガラガラ、と戸を開けるとすぐに山村が飛んできた。


「おお、よく来てくれた、友!!さあさっそく中へ!!」

えっ...と引っ張られてリビングに向かう。


そこには一緒に勉強していた幸佳もいた。


「や、やあ...幸佳...ちゃん...?」

僕が幸佳に声をかけている間、山村が自分のノートを広げて

その上にプリントを乗せる。


「友...!聞いてくれよ...明日、登校日だろう...?」

げ...とちょっとだけ焦る僕。


「明日までに提出する課題は98.3%終わっているのだが、

残りの1.7%の課題が終わらなくて困っているのだよ....!!」

いきなり謎の数字を出して具体的に説明する山村。

それでいうと僕はまだ...


「翔...!奄美大島で....いい写真は....撮れたか?」

突然幸佳が話に参加する。


「そうなんだよ、友!

この間君が行ってきたという奄美大島の写真を見せてほしい!!」

待て待て待て。一体どういうことなんだ...?

そう思った僕は先ほど山村がノートの上に乗せたプリントを見て

その説明を読んでみる...


「はは...なるほど...そういうことか...」


そのプリントは夏休みの課題のひとつで、

夏の風景画を描くという美術の課題だった。


「僕はこの夏、どこにも行けなかった...。

だから君の写真を参考にすればこの課題は終わる...

どうか!この僕を救うと思ってスマホを貸してくれないか...!!」


こういうのってその辺の風鈴とか朝顔とかでいいのでは...?

まあ山村は妥協を許さない人間だからな。

わかった、と言ってスマホの写真を見せてあげる僕。

その間に僕は62.8%しか終わっていない明日までの課題を

幸佳と一緒に懸命に進めるのであった...。


-------------------------------------------------------------------------

翌日。登校日。

結局今日までに提出する課題は89.4%、つまり10.6%が残って...


「おはよう、みんな!!今日は夏の長期休みのうちの...」

「相変わらずっすね、先生。」


課題のことは厚木(先生)と美歩の会話にかき消されたてしまった。


「よおし、みんな元気そうで何より!!課題を提出した奴から帰っていいぞ!」

そんな訳で課題を提出するクラスのみんな。


「ちなみに今日までの課題の提出のすべての範囲が終わってない奴は...」

「実質今日から学校っすね...」


美歩...やはりお前もか...


---


そんな訳で(おとなしく)教室に残ったのは、美歩、幸佳、僕...水野さん...?!

いつも見慣れたメンバーだが山村がいないとなると変な緊張感が走る。


「はあ...夏休み期間の課題って、どうしてこんなに多いんでしょうね...」

水野さんはいつもより落ち込んでいる。


「す、すみません...!ため息なんてついて...」

僕と幸佳のほうを見て謝る。


「あーあ、早く学生終わらないっすかねー」

まったくやる気のない美歩が頭の裏で腕を組んだまま話す。


「学生が終わったら毎日ゲーセン行って居酒屋で美味いもんでも食べて...!」

美歩の妄想が始まった。

社会人はそんな甘くないと思うぞ。


すると隣にいた幸佳が小声で僕に話しかける。

「か...翔は...あと....どれくらい...だ?」


僕の課題を見て問う。


「えっと...俺はあと...」

...と残りの課題を確認していると、ガラガラ...と扉を開ける音がして...


「チッ...」


下を向いたまま舌打ちする少年が立っていた。こいつは一体...

すると...


「おいっ!!お前の部屋はこっちだ!!」

慌てて厚木(先生)が彼を引っ張る。


「てめえ、、邪魔すんじゃねえ!!」

突然暴言を吐いて厚木に襲い掛かる。


ビシッ...!!


しかしそれを難なくと止め、振り払う厚木。


「フン...さすが体育教師ってところだな。」

そう言って幸佳のほうへと近づく。

ヤバい...こいつは...


すると再び厚木が後ろからそいつ(彼)の姿勢を崩す。


「うぉっ...!」

ドテン!!

転んだ彼を押さえつけ、身動きを封じる厚木。


「て...てめえ...!!」

美歩も厚木のアシストをするように彼の足を引っ張っている。


「おい!!春野!!梶原を連れて逃げろ!!」


何が何だかわからなかったが、とりあえず今は

言われた通りに幸佳の手を握って教室を後にした...。


----


「ハア、ハア、ハア...」

まったく心臓に悪い。

突然の出来事すぎて頭も体も追いつかない。


「幸佳...大丈夫...?」

そう言って隣を見ると、やはり気絶していた。


しばらくすると、靴箱のほうから山村の声が聞こえる。


「おおい、友...幸佳...!大丈夫か!?」

慌てて駆けつけてくる山村。


「水野さんからの連絡で急いで駆けつけてきたんだ。

早く幸佳を保健室へ...!」


この騒ぎを知った他の先生方も協力し、

なんとか幸佳を落ち着かせることができた。


---


「一体何なんだ...」

保健室で、保健の先生と山村の前で話を聞く。


「あの人はあなたと同じクラスメイトで、

昔、山村さんや梶原さんをいじめた人よ。」

保健の先生が説明をはじめる。

な、なんでそんな奴が同じクラスに...!


「お、同じクラス...ですか...?一度も見たことがないけど...」

すると今度は山村が説明する。


「ああ...普段はほとんど学校に来ないからな。」

学校に来ない...不登校ってやつか。


「彼は中学の頃...幸佳のことが好きだった。」

突然話が変わる。


「だけどあるとき、なれなれしく幸佳と歩く僕を見た彼は

僕のことを彼氏だと勘違いして...」

その執着で2人をいじめたわけか...


「ほら、僕と幸佳は苗字が違うだろ?それに年齢も同じだし...

だから兄妹だと信じてもらえなくて...」

段々と話がわかってきた。

それでクラスのみんなには山村と幸佳の関係を話そうとしなかったわけだな。

同じクラスにそんな奴がいる以上、

クラスにこのことを広げるわけにはいかない。

もし話が広まって万が一奴に利用される者が出てしまっては...


話を聞いた僕は、絶対にこの兄妹を守る...

そう強く決心したのであった...。


続く...?


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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