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普通じゃなくても幸せに  作者: おとめtheルル
season2-夏休み
27/65

#26 お出かけその2

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#26 お出かけその2


8月4日。

無事に台風は日本列島を通り過ぎ、

島を含めてさほど大きな被害は出なかった様子。


台風から1夜明け、外はすっかり穏やかに戻っていた。


「それじゃあ、行ってくる。」


父も今日から仕事を再開し、家には4人が残される。

そんなこの日。

昼食を終え、リビングで4人くつろいでいると...


「そういえば美月。あなた仕事はいつまで休みなの?」

母が唐突に問いかける。

父には連絡していたが母は帰ってくると思っていなかったため

帰る日を伝えていないままであった。


「えっとー...明後日6日には帰らないとだから...」


「つまり実質明日までなのね?!」

そういうことになる。


「そっか...あっという間ね...」

少しうつむいて呟く母。その様子を見た姉が、


「だったら今から遊びに行こうよ!!」

と提案する。


「それは素敵な親孝行じゃのう。玲奈も行っておいで。」

おばあちゃんも笑顔でその提案を後押ししてくれた。


------


そんなわけで姉の(借りた)車に乗り込む僕と母、そして姉。


「ありがとうございます、お義母さん。行ってきます...!」


そうして車は大通りへと向かう。


「ねえねえ、どこ行く?!」

運転をしながら嬉しそうに話しかける姉。


「この前海行ったからな...」

と僕が呟くと、


「マングローブは行った?せっかくだからカヌーに乗るのもいいわね!」

母がマングローブを提案する。


「分かった!そうしよう!」

迷うことなくすんなり決まった。

僕は(色んな意味で)安心していた。


-------


マングローブパークに着いた。

奄美大島の南に位置するマングローブは、

西表島に次いで日本で2番目に大きいマングローブ原生林である。


入口付近は整備され、駐車場やショップなどが併設されている。

マングローブはこの建物の奥に存在し、遊歩道が整備されているという感じだ。


さっそくマングローブへと向かう僕ら。


「あった!これがマングローブね!」


説明しよう!マングローブとは熱帯や亜熱帯地域に存在する

海水と淡水の混ざりあった場所で生育する植物たちの総称で、

日本では主に沖縄....


「何ボーっとしてんの?」


...と、(謎に)説明している僕は(また)心配されていた。

失礼失礼。


--------


ここから先はカヌーに乗ってマングローブの中を散策。

ガイドの人や観光客の人達と一緒になって進んでいく。


「おおー!テレビで見たことがある場所ー!」

カヌーの漕ぎ方にも慣れてさっさと進んでいる姉。

一方の母は、


「あ...皆さん待って...」

漕ぎ方がおぼつかず、なかなか進めずにいた。


「ゆっくりで大丈夫ですよ。一緒に行きましょうね。」

ガイドの人が母を優しく見守ってくれている。

それを見て僕は安心して先に進んでいくのであった...。


パシャ、パシャ...


マングローブ内はスマホなどでの撮影もできる。

僕は東京に帰ってみんなに見せるための写真を撮っていた。


---


しばらくするとマングローブ林の広めの場所に出た。

するとそこでガイドの人が僕たちに声をかける。


「皆さん散策は楽しんでおられますでしょうか。」


「はーい!」


「えー、このマングローブというのは植物の総称なのですが、

具体的にどんな植物があるか知ってる人?」


ガイドさんの質問に、

マングローブを見渡しながらざわついる観光客のみんな。すると、


「はいはい!オヒルギとメヒルギ!!」

姉が元気よく答える。


「おお、よく知っているね。そうです、オヒルギやメヒルギです。

これらの植物はここ奄美大島より南の暖かい地域で見られ....」


ガイドさんの説明が続く。そして...


「...では、せっかくなので個別での写真撮影を受け付けたいと思います。

写真を撮って欲しいよー、って方は我々にカメラを渡してくださいね。」


おお、と次々にガイドさんにカメラを渡す人々。


「ねえ!私たちも3人で撮ってもらおうよ!」

姉が僕のほうにやってきてそう言う。


「...あれ...母さんは...?」

あれっ、と姉も改めて周囲を見渡す。そして...


「あ、いたいた!おーい!」

最初にサポートしてくれたガイドさんと一緒にこちらのほうへやってくる母。


「こんにちは、皆さん。...こちら、お子さんたちですか?」

ガイドさんが笑顔で母に問う。


「ええ、そうです。...と言っても上の子はもう成人しているのですけどね。」

そうなんですか、と笑顔のまま僕と姉の近くに誘導するガイドさん。


「それでは3人で写真を撮ってあげます!カメラをお渡しできますか?」

はい、と笑顔でカメラを渡す母。この人とってもいい人だな。


「いきますよ、はい、チーズ!」


パシャ...


-----


こうしておよそ1時間のカヌー体験を終えた僕ら。


「ありがとうございました!また来てくださいね!」

母と一緒に行動してくれたガイドさんは最後まで優しかった。


「すっかり夕方になったわねえ。」

歩きながら空を見ている母。


僕も空を見上げると、ゆっくり広がるオレンジ色の雲がそこにあった。

すると...


「あ、あの!!お客様...!忘れものです...!」

先ほどのガイドさんが小さなバッグを持ってこちらにやってきた。

カヌー体験の前に荷物を預けることができるのだが、母はそのまま

忘れてしまっていたみたいだった。


「ご、ごめんなさい...!ありがとう...ござい、ます...!」

ガイドさんにお礼を言い、深く頭を下げる母。

すると空を見上げている姉を見たガイドさんがこう言う。


「...空...綺麗ですよね。あの、展望台にはもう登られましたか?」

そうして向こうのほうを指す。


「これだけいい天気だときっと綺麗に眺められると思いますので、

よかったらぜひ...」

そう言っていると、


「おーい!何をしている!次のツアーの準備をするぞー!」

彼を呼ぶ声がした。


「すみません。では僕はこれで...」

そう言って最後まで笑顔のまま帰っていく彼。

僕もあんな風になれたらな...すると母は、


「なんて素敵な青年なの...!もっと若かったら彼と結婚してたのに...!!」

目を輝かせて彼を見ている。おいおい、不倫はよくないぞ。

...ところで姉はさっきから静かだな。そう思って姉のほうを見ると...


「...ねえやっぱりさっきの(ガイドさん)

声をかけるべきだったのかなぁ!!ねえ、ねえ!!」

姉が泣きながら僕の肩を揺さぶってきた。


短時間で2人の女性を釘付けにする彼(あの人)...なんと恐るべし。


...その後、展望台に行ってマングローブと共に空を眺め、

入口でお土産を購入してから無事に帰宅したのであった...。


続く...?


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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