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普通じゃなくても幸せに  作者: おとめtheルル
season2-夏休み
25/65

#24 おばあちゃんと日常

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#24 おばあちゃんと日常


8月1日。

ついに8月になった。

昼間、買い物ついでに街を散策している僕と姉。

すると提灯や屋台などが並んでいることに気がつく。


「あー、もうすぐお祭りがあるんだってねー。」


そう、奄美祭り。

毎年8月上旬名瀬の街で行われる島内最大級のお祭りである。

3日間の日程で行われ、島唄や船漕ぎ競争、花火大会など、

様々な催し物が開催されるのである。今年は8月3日から開催予定だ。


「...祭りか。楽しみだな。」


---


買い物と散策を終え、家に帰ってきた。


「お帰りなさい、2人とも。」

帰るとさっそく母がこちらにやってくる。


「ただいまー、あれっお父さんは?」

姉は姉で父のことを気にしている。


「何言ってんの。今日は仕事だって言ってたでしょ?」


...父は島で大工の仕事をしているのである。

昨日まではたまたま休みや夜勤と重なっていただけで

まだ長期休暇に入ったわけではなかった。

そのため家では母とおばあちゃんが待っているのである。


「帰ってきてきたかい。おかず作っておいたよ。」

おばあちゃんの声が台所のほうでする。

...今お昼の弁当を買ってきたところなのに...!


---


買ってきた弁当とおばあちゃんのおかずを並べたテーブルを4人は囲む。

何気なく流れるテレビに耳を傾けながらお昼を食べていた。すると...


[気象情報の時間です。

先ほど8月1日午前11時頃、沖縄の西で台風が発生しました。]


台風、、、


[台風は今後東寄りに進み、3日には奄美大島付近に到達する見込みです。]


「えー、待って。お祭りって確か3日からじゃなかった?」

ちょうどお祭りの時期と重なって台風がやってくる予報である。


「まあまあ。島ではよくあることだよ。」

おばあちゃんは笑ったままニュースを眺めている。


[風が強くなり始めている沖縄では、既に海の便に影響が出ている模様です。]


ここも明日には船が止まるのかな...


「...どれ。翔と美月もしばらくは家でゆっくりしてたらどうね。」

おばあちゃんが立ち上がって隣の部屋へ向かう。

そのまま畳の上に座って洗濯物をたたみはじめる。

そう、畳の上でたたみ....


「おばあちゃん手伝うよ!」

...と、(ひとりで)失笑する僕をよそに、ご飯を食べ終わった姉が

おばあちゃんのところに行き洗濯物を畳む。それを見て母が


「いい子に育ったわねえ...」

と、自分の娘を眺めて泣きそうな顔で笑っていた。

この様子にむずがゆくなった僕は


「お、俺も手伝うから...」

そう言って姉とおばあちゃんのところに行き手伝おうとするが、


「翔は畳むの下手だから手伝わなくていいよぉっ!!」


僕は突然の猛攻を受けた。


「ううっ...」

割と(ガチ目に)ショックを受けている僕に、姉が反省する。


「ご、ごめんってば...!そういうつもりじゃなくて...その...」

そういうつもりでなければどういうつもりだったのだろうか。

するとおばあちゃんがこんなことを言い出す。


「美月は優しいねえ。」


えっ...と驚いておばあちゃんのほうを見る僕と姉。


「畳むのが苦手な弟のために自らすべてやろうとしているのじゃから...」

なるほどそういうことだったのか。

だとしても他の言い方があったのではないだろうかな...


おばあちゃんの話は続く。


「けれどね、美月。できないからって何でも自分ばかりが引き受けていては

いけないんだよ。時にはねえ、できない人ができる様に見守ってあげるのも

優しさなんだよ。」


さすがおばあちゃん...そう思って感心していると、

姉が僕の前に大量の洗濯物を移動させる。まさか、、


「なるほど!ありがとうおばあちゃん!!つまり残りは全部翔に任せるのも

優しさってこと?!」


「まあまあ最初は少しずつじゃな...」

そう言ってあはははと笑い出すおばあちゃん。それを見て母も笑っている。

僕と姉も顔を合わせて笑い出していた...。


-------------------------------------------------------------------------


翌日。

雨が降っていた。時折強い風も吹く。

父の仕事も台風接近でお休みになっていた。


「こりゃあ祭りは延期だな...」

父がそう言ってテレビを見ている。すると、


「翔。美月。ちょっと頼まれんね。」

おばあちゃんの声がする。


はいはい、とおばあちゃんのほうへ行く僕と姉。

そこには雨戸を閉めようとするおばあちゃんと母の姿。


「おいおい、2人とも。そういうのは俺に任せろよ。まったく、

言ってくれれば...」

いつのまにか父もついて来ていた。心配でついてきたらしい。

そう言って2人に代わって雨戸を閉めようとすると、


「待ってお父さん!できる人はできない人を見守るのも優しさなんだよ!」

姉が父を止める。


「確かにそうかもしれんが...今は違うだろ...」

父は困った顔で姉を見る。するとおばあちゃんが


「母さんだってまだまだ動けると思ったんよ...!」

そう言って雨戸を閉めるのを止める。

おばあちゃんもやっぱり頑張り屋だな...


--その後、僕と姉、そして父の3人で雨戸を閉めていったのであった...。


-----


午後。

奄美大島北部も強風域に入っていた。

降ったりやんだりの雨を繰り返し、風が強くなっている。


「あいゃ参った...」

再びおばあちゃんが困っている。


「カップラーメンっちばどこにやって?」

おばあちゃんが父に問う。


「ん?...ああ、そうだ、職場に持っていってみんなと食べたんよ。」

はげー、と困った顔で父を見る。


「停電なったらどうするね?食べるものなくなるよ。」

わかったわかった、と近くのスーパーまで買いに行く様子の父。すると


「あれっ、お父さん。こんな時に外出るの?」

姉に見つかった。


「はは...カップ麵でも買いにな。」

すると姉は行く行く!とはしゃぎだした。


「お前ならそういうと思ったよ...」

やったー!と喜ぶ姉。そして


「翔も行こうよー?」

やっぱりそうなるのであった。


「ちょっと。行くのはいいけど台風なんだから寄り道はせず

すぐ帰ってくるのよ?」

母が心配そうに声をかける。


「わかってるって!」「わかってるから!」

姉と父が同時に返す。

まったく、親子って面白いな...

そう思って2人についていく僕であった。


続く...?


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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