#16 誕生日-中編
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#16 誕生日-中編
6月29日。そう、姉の誕生日である。
誕生日祝いのためにサプライズ訪問をしに来た僕の友人たちと、
そうとは知らず、ただ単に姉との仲を深めたくて誕生日祝いに
やってきた佐加井さん兄妹。
...まあ、一時はどうなるかと思ったけれど、なんとか無事
仲良く姉の誕生日を祝うみんな。
水野さん、美歩、このはからプレゼントをもらった
姉の様子から続きである。
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「ねえねえ、開けてもいい?」
「い、いいですよ、ぜひ...」
照れながら、けれど嬉しそうに開封を見守る水野さん。
優斗さんや美里愛、このはもすっかりその様子に釘付けだ。
一方で、山村と幸佳はなかなかこの流れに入れずにいた。
「...なあ幸佳。お前もプレゼント持ってきたんじゃないのか?
渡すなら今...」
と、幸佳に声をかける山村だったが、
「はうぅっ....」
幸佳は緊張のあまり、カチンと固まったまま
気絶していた。
「ごめんな、あとでゆっくり渡そうね...」
そう言って幸佳を抱き抱えると、
「翔。すまないけど君の部屋を借りるよ。」
と言い残して僕の部屋に幸佳を連れていく。
「あ、うん...。」
しかし幸佳の様子が気になった僕は、
山村と一緒に部屋に向かうことにした。
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バタン。
「よっ、と...これで大丈夫かな。」
部屋の扉を閉め、3人になる僕の部屋。
「あ...クッション...使っていい、よ...」
そう言って部屋の奥からいつも僕が使っている丸型クッションと、
冷房で冷えたとき用の薄いブランケットを持っていってあげる。
「すまないね、友。ありがとう。」
クッションの上に幸佳を寝かせ、その上からブランケットを
かけてあげる山村。そのまま、唐突に話しはじめる。
「...幸佳のやつ、昨日はすごく喜んでたよ。」
「あ、ああ、誕生日会に誘ったこと...か?」
「うん、もちろんそうさ。けれど...やっぱり大人数はまだ...」
...と話をしていると、突然ガチャッと扉が開き、姉の声が聞こえる。
「ねえ!優斗さんがビンゴゲームを持ってきてくれたんだけど...」
そこまで言って話す声がなくなる。
「あー、そっか。ごめんねー、邪魔しちゃって...」
そう言って扉を閉めようとしたそのとき、
「わ...私も...!!お姉さんと...!!ビンゴゲーム...やるっ....!!」
気絶していたはずの幸佳が突然声をあげた。
するとそれを聞いた姉が、幸佳のほうに戻って話かける。
「...ありがとう、一緒に遊ぼうとしてくれて。
けれど無理しなくて大丈夫だよ。私は...お祝いに来てくれただけで
嬉しいんだから...」
そう言って幸佳の頭を撫でてあげる姉。
ふ...と落ち着いた幸佳は、そのまま眠ってしまった。
「...翔と優雅はどうする?えーっと確かあのゲーム
何人までできたっけな...」
今さらそんなことが気になりだす姉。
「す、すみません...僕はもう少しこの部屋で彼女の様子を見ています...」
山村がここにいるなら...と一緒に残ろうとした僕だったが、
「待って待って!!あんなにたくさん友達を呼んでおいて、この2人以外は
放っておくわけ?!」
「い、いいじゃないか...目的はみんな姉ちゃんなんだし...」
「ダメダメダメーっ!!今日は私の誕生日なんだから逆らうのは禁止!!」
「じゃあなんで聞いたぁっ!」
...と、そんな訳でみんなのところに連れ戻されたのであった。
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ガラガラガラ...
コトッ...
「あ。10番。ビンゴ。」
山村と幸佳以外の7人はビンゴゲームを楽しんでいた。
「景品はないんっすかー?」
一番にビンゴした美歩が優斗さんに質問する。
今さらだが、ビンゴゲームは誕生日にするゲームではないような...
「ああ、実はこれからハンバーグを作ろうと思うんだけど、
ビンゴした順に大きさを決める権利を...」
それは...
「そ...!それだともしお姉さんが最後だったらどうするんですか?!」
僕と同じことを考えていた水野さん。
言ってくれてありがとう。
「あ、確かに。」
考えてなかったんかい!!
「ふふ...みんなの前でドジするお兄ちゃん...かわいいっ!!」
その様子を見てなぜか喜ぶ美里愛。この兄妹、やっぱ変わってるな...
「いいよいいよ。私が最後だったら翔のと交換するから!」
「ちょ、ちょっと...!」
姉の一言でワハハ、と大いに盛り上がるこの部屋。
そのままビンゴゲームは続く。
その後、あれ...と何かを思い出しかけた僕だったが、
「ビンゴビンゴビンゴ!!」
という大きな声で叫ぶ姉にかき消され、忘れてしまった。
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無事にビンゴが終わった。
しかし今から晩ごはんであるハンバーグを作るのか?
もう20時半を過ぎてるというのに。
そんなわけ...
「よし、そろそろハンバーグ作るか!」
そう言って立ち上がる優斗さん。
本当に今から作るのかよ!!
するとこのはが、
「あ、あの...!手伝います!フライパン...持ってきたので...」
そう言ってバッグからフライパンを取り出す。
なんでやねん!!
...しかし謎にフライパンを持ってきてくれたおかげで
効率は倍になりそうだ。これなら間に合...
「しまった!!買い物をしていなかったぁ!!」
やっぱ優斗さんって変わってるわぁ...
...などとのんきなこと言ってられない。緊急事態である。
僕はてっきり姉がオードブルでも頼んであると思い、
みんなには夕飯の材料を頼んでいないのだ。
...もちろん本当にハンバーグを作るとも思っていなかった。
すると、
「あの...よかったら...これ。あと...焼くだけですけど...」
このはが冷凍のハンバーグを10個、カバンから取り出す。
だからなんでやねん!!
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なにはともあれこのはのおかげで30分後には食べる準備ができた。
しかしこのはがこれを持ってきていなければ...
優斗さんと姉を過信しすぎた僕は、
ハンバーグを食べながら少し反省する。
「おいしいー!みんなありがとう!」
主にこのはに、だな。
「皆さんと食べるとよりおいしいですね...!」
水野さんも嬉しそう。
「あはは...美月ちゃん、ごめんね...」
さすがに反省している優斗さん。
「んんっ。ご飯おかわり。」
姉の誕生日でも相変わらず我が物顔でハンバーグを食べる美歩。
...あれ、ちょっと待て...
ようやくあの2人がいないことに気が付き、慌てて席を立った僕。
「ああっ!!」
そこでようやく姉も気が付いて一緒に僕の部屋へと向かう。
するとそこには、2人仲良く眠っている姿があった。
さらに続く...?
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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