#14 誕生会
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#14 誕生会
6月、僕らの住む首都圏の街はみんな梅雨の季節。
学校でのイベントや祝日もなく、すっかり気落ち...って
前回と同じ文体をコピペ(流用)するんじゃねえ!!
そんな6月も終わりを告げようとしていたこの日、
実は姉の誕生日前日なのであった。
「今日も雨か...」
いつものように登校する僕。
今日は早めに家を出たので今の時間が気になった僕は、
持っていたスマホの時計を見る。
すると画面に大きく表示された7時38分の文字より、
小さく表示された日付のほうに意識が向く。
6月28日...。そうか、明日6月29日は姉の誕生日だな。
姉は家で自分の誕生日のことなど一切話していなかった。
そのため姉の誕生日を危うく忘れるところだった。
ひとりスマホを見ながら門のほうへと歩いていると、
水野さんに声をかけられた。
「お、おはよう、ございます翔くん...その...
傘を差したままのながら歩きは危険ですよ...?」
挨拶と同時に歩きスマホ(+傘差し)を注意する水野さん。
ああ、ごめんごめん、とすぐにスマホを片付ける僕。
そのまま2人は、並んで下駄箱へと向かうのであった。
下駄箱の前、隣にいる水野さんを見てふとこう思う。
...そういえば水野さん、姉のことが好きだったな。
誕生日のことを教えてあげたら喜ぶだろうか...
僕と顔があった水野さんは、
...?、と笑顔で首をかしげている。
話すなら今しかない。
そう思って、あの...と口を開こうとしたそのとき。
「....ちょっとちょっと?!二股ってどういうことなのですか?!」
突然割り込んできたのは学級委員長の美里愛。
そういえばこの前勘違いをさせたまま、うまく対処できていないのである。
「ち、違うって...だから...その...!」
慌てふためく僕と、それを見ておどおどする水野さん。
「大事な彼を邪魔するのなら、クラスメイトであろうと容赦しませんよ!?」
ひょええっ?!と驚き顔を赤くする水野さん。
ちょっ!これ以上被害を拡大しないでくれーーっ!
---
昼休み。
結局朝は姉の誕生日のことを水野さんに伝えられなかった。
あと、美里愛の勘違い妄想もなんとかしなくてはな...
そう思っていつものように山村と過ごしていた。
すると教室の外で、このはがちょっとちょっと、と
こちらに手招きしているのに気づく。
「うん、行ってあげるといいよ、友☆」
山村も快く許可を出し、すぐさまこのはのほうへと駆け寄る僕。
何...と話しかけるやいなや、とんでもないことを言い出すこのは。
「ねえ...明日、お姉さんの誕生日でしょ?」
...はあ?!と驚きを隠せない僕。
どこでそんな個人情報を知った!!
「ふふふ、ごめんごめん。この前君の家にお邪魔したとき...
6月のカレンダーにそう記されてあったんだ...」
なんと怖ろしい観察力...
「それでね...あの...これを...」
そう言ってポケットから取り出したのは、なんと姉の大好きな
ゲームキャラクター、エーテルのステッカー付ミニカレンダーだった。
まさか...!?
「えへへ...お姉さんにプレゼントしてほしいな。
あ、お姉さんはエーテルが好きなんだよね...?だってこの前
君の家のリビングの壁にはエーテルのポスターとー...」
怖い怖い怖い。
このはの観察力と記憶力、どうなってるんだ...!!
...と、若干引いていると、
「あ...それって...エーテル...ちゃん...?」
水野さんが食い入るように話しかけてきた。
「ご、ごめんなさいっ!急に話しかけて...
エーテルちゃんを見ると...つい...」
しかしちょうどいい。水野さんにも誕生日のことを教えてあげよう。
「あ、いや...実は明日、姉の誕生日で...」
「そ、そうなんですか?!」
驚きと同時に目を輝かせている水野さん。
「そうですね、水野さんも
お姉さんにはお世話になっているみたいなので
何かプレゼントしてあげるのはどうでしょうか...。
明日でも間に合うと思いますよ...?」
このはがそのようにアドバイスをする。
するとそのとき、教室に入ろうとした幸佳と目が合う。
ぴたっと止まった彼女は、僕が持つエーテルちゃんのカレンダーを見ると
目をキラキラさせてもう一度僕に目を合わせる。
...なるほど、幸佳もエーテルが好きなのか。
であれば姉とも仲良くなれるかも...
そう思った僕は、あることを思いつく。
「そうだ、よかったら明日...みんなで家に来ないか。
一緒に姉ちゃんの誕生会でもしよう」
---
そんな訳で放課後、山村や幸佳、美歩にも声をかけておいた。
その後、山村とも別れひとりで帰路についているときのこと。
僕は姉にそのことを伝えるかどうか迷っていた。
サプライズ誕生会のほうがいいかな。
けれど逆に気を遣わせても意味がない。
とりあえず今日の姉の出方を伺おう...そう思った僕だった。
---
午後7時頃。
姉が帰ってきた。
「ただいまー、ねえ、ちょっといい?
...あー待ってね...やっぱ手洗いうがいしてから...」
相変わらずの姉。
しかし帰ってきてすぐ言いたいことがあるのは珍しい。
数分後。着替えをしてリビングにやってきた姉と、
話を聞くために待っていた僕。
「実は...明日、私...誕生日なの!!」
正座で僕の手を掴んでそう話す姉。
「うん、知ってる。」
「あ、ほんと?覚えててくれたんだ!!ありがと!!」
「姉弟だぞ。誕生日くらい覚えてて当たり前だろ」
前日まで忘れかけていたのだが...。
「それでね、えーっと...どれから話そう...んーとねー...」
いいから早く教えてくれ。
「まあ、簡単に言うと、
同僚の先輩が妹と一緒に家来るって!!」
その先輩ってまさか...
「も、もしかして佐加井さん...?!」
思わず立ち上がって聞き返す僕。
「あれー?なんで知ってるの?
...あっ、そうだ。引っ越しの時に会ったことがあるね。」
妹...間違いない、美里愛だ。
これはもうみんなのことも黙っていられそうにない。
「じ、実は...明日...」
「ん?何?」
ここで話してしまおうと思ったのだが、
やっぱりまだ秘密にしておきたくて、つい途中で言葉を変えてしまった。
「みん...ね、姉ちゃんは大人数が好きだよな...?」
「うん、ミンチ肉は私も大多数の人も好きだと思うよ?」
何の会話だ、これ。
「あ、もしかして明日の夜はハンバーグにしろ、ってこと?
もうっ。誕生日の人を労わるとかないのー?」
勘違いされてしまった。しかしこれは僕が悪い。
「ち、違う...!その...だから...」
「わかったわかった。そんなにハンバーグ食べたいなら作ってあげるよ。
...あ、先輩も来るからたくさん作っておいたほうがいいかも?」
結局、みんなが来ることを伝えられなかった僕。
果たして明日の誕生会はどうなってしまうのだろうか...。
続く...?
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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