#54
魔王との死闘でカリーとゼロが死んだ。
残っているのは後7人。
正直かなりまずい、今俺はやっぱりやめとくべきだったんじゃ無いかと後悔している。
しかし、そんな雰囲気が漂っているなか、1人の勇者だけは立ち上がった。
俺はその姿を見て、また「逃げる」を考えた俺を心底怨みたい。
「ここにいる全ての革命軍の者どもよ!
よくここまで戦ってくれた、感謝する。
だがまだ討伐には届かない、もう一度私と共に戦って欲しい!革命軍の誇りにかけもう一度立ち上がってくれ!
勇敢なる冒険者達よ!」
この言葉にはやはり不思議な魔力がかかっているとしか思えない。
再び立ち上がる力を与えてくれる!
それは生き残っている残り6人全員同じだった。
「まだ俺にもやらせて欲しい」
「モリア、」
「大地の鼓動」
「………」
モリアも最後の力を振り絞り魔剣を地面叩きつける。
しかし、その攻撃はゼロの強化が切れており、当たっているはずなのにびくともしない。力不足だった。
「くそっ…俺じゃここまでなのか、」
モリアは魔力切れで倒れてしまうのを俺はそっと支えてあげた。
「よく頑張ったよ、俺も頑張るからな」
「戦う意志のない者を傷つける程俺も悪ではない、
戦わないで逃げるのならまだ生きてる奴全員生かして帰してやる」
魔王の甘い誘惑に俺は負けそうになる、他の人も同じ事を考えている。
「今逃げれば助かる」と。魔王の言葉に嘘は感じられない。事実、モリアを殺そうとしていないからだ。
「俺は逃げねえ、逃げねえぞ、逃げたらあいつらに顔向け出来ねえ」
メルトは剣を地面に突き刺し、震えながら立ち上がった。
俺は前にメルトと見た墓のことを思い出す、そして、ルドとの約束も思い出す。
もう立っているのもやっとの人が立ち上がっているのに俺ときたら何をしているんだ。
まだ力が残っているのに、立ち上がらず、命が助かる道を選ぼうとした。
そんな男はこの先生きていても必ず後悔する人生になる!
俺も逃げたらルドに顔向けが出来ないじゃないか!!!
「俺も死ぬその時まで足掻き続ける、約束したから!!」
「私もまだ諦めない!」
逃げずに立ち上がったのはメルトを含め4人だった。
2人は命欲しさに逃げてしまった。
別にメルトも怒ってはいない、この決断は仕方なかったんだ。2人だって逃げ続けた人達ではない今の今まで戦い続けていた。
そんな人を裏切り者と言う奴がどこにいるんだ!
「4人か、充分!」
サルドも最後の最後まで戦ってくれている。
今この瞬間も誰よりも早く、魔王に突進する。
通用しないのは誰が見ても明らかだった、それでも諦めずに剣を振り続けるも遂には一撃で吹っ飛ばされ、やられてしまった。
サルドも頑張っていた、次は俺の番だ!
死に際で覚醒した爆発魔法!
もう俺もここで終わっても良い!だから後悔の無いように今の俺が持てる最大の一撃を────
「究極核爆発」
魔王の上空に魔法陣が展開され、一つの核が落ち、特大の爆発。
王宮は2度の爆発に耐えられず跡形も無くなっている。
しかし、魔王には大したダメージも与えられていないように見える。
「少しはやる奴もいるじゃないかでもこれで終わりか…残念だ」
くそ、俺はここで終わらねえ防御魔法じゃ無く、風魔法で避けろ───
「良くやったレイ!後は俺に任せろ!
全てを終わらせる
汝の求める世界よ、今ここに!この場を無に帰したまえ……全消、、」
「何?超級の消却魔法の使い手か──」
メルトはこれで全てを終わらせるつもりだった。自分も含めて全てを。
それを防ぐには魔王には時間が足りなかった、、、
が、
「メルト!やめて記憶を消さないで!!
強制転移!」
アシェリーがメルトの足元にワープを設置して、寸前で魔法をキャンセルした。
それには魔王も驚く。
「どうして魔法を解除した、今のが当たれば間違い無く私は消えていたのに」
「もういいの、彼の、メルトの今までの思い出を全て、メルトの心の中から消えて欲しくなかった。」
「おい!どうして!」
残念な事に、メルトは教会に強制転移されてしまった。
「レイも、強制転移で帰って、私はここで死ぬからレイだけでもそばにいてあげて、」
「嫌だ!俺は絶対に帰らない!死ぬまでは
アトミクス……」
「強制転移…」
俺の足元にもテレポートが置かれて、俺も何もすることが出来ず、テレポートされてしまった。
残ったモリアも強制転移しようとしたがその時にはもう彼はこの世界にいなかった。
「お前はいいのか帰らなくて」
「私は今魔王を倒すより、これまでの皆んなとの思い出を優先した。
帰る資格は無いの、だから殺して…」
「俺は王宮を壊されている、この先あいつらがどんな未来をたどるかは分かるだろ?」
「大丈夫、彼らならきっと、、きっと再びあんたを倒しにやって来るわ!!」
「そうか、」
遅れましたすいませんでした




