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第十四話

師匠から頂いた剣を体に身につけ、当初の目的でもあった、武器の変更も出来たし、ここにいつまでもいる必要が無くなった。

 今日の昼頃にはこの村を旅立つ事を決めた。


 師匠から聞いた話だが、この村周辺の魔物の出現自体少ない為、依頼がほぼらしいから、俺はいろんな大陸を渡り歩いていると誇らしげに語っていた。

 それでも、ここら辺の街だと、やはり、ゾーラ街で活動をするのが1番、依頼数もダントツで多く冒険者の数も多いからチームを組む事が出来て稼ぐのにも便利なのだそう。


 正直に言ってしまうと、あの街には帰りたくない。

 現状、俺には金が一銭たりとも無い、つまり移動する為の資金すらないと言う事だ。

 やはりゾーラ街以外で活動すると色々と不便になる事があるから、少しの金稼ぎをするくらいなら別にいいか、大人しく隅で生活して、金を貯めて反対側の街に行く為の資金等をゾーラ街でやっていこう。


 「ルド?」

 「何?」


 今日は反応が良さそうだ。

 ここ最近では、話しかけておいて返答が無かったり、会話が途切れたり、まず応答自体が無かったらする事が結構あったからこれは結構嬉しい。


 「やっぱりゾーラ街に行こうと思う」

 「うん!いいと思うよ、何か考えがあるんだよね」

 「まあな 

  師匠が言ってたとおりに少し活動の為の資金を貯めることにした」

 「留まるわけでは無いんだね」

 「そうだな…

  ちょっと俺の中で、考えは整理してる」

 「なら問題ないよ 師匠の意見じゃなくて自分で決めたって事だもんね」

 「、、最終的にはな」


 ルドは俺のことを前面的に信用してくれている。

 俺が死ぬ気で努力すると、決意したあの日から俺とルドの距離は近づいている。



 「すいませんレイです今日で村を離れたいと思います

  今までありがとうございました」

 「あら〜もう行っちゃうの?」

 「はい ずっとお世話になるのも申し訳ないですし……

  ちょっとやるべき事を見つけましたので、」

 「若い子は行動が早くて偉いねえ 

  私くらいになると今の生活で十分満足してるから何かしようとは思わないけど、、」

 

 俺は特にお世話になった飲食店の夫婦の奥さんと長々と話をしていた。

 俺は話を聞いていると、歩みを止めてしまいかねない、甘えてしまうかもしれないと思い、最後の方は「ありがとうございます」と頭を下げるだけしかしないようにした。



 ここからは少し離れているとはいえ、今日中にはゾーラ街には着くだろう。

 この村を出ると、魔物も出てくる可能性があるらしい(滅多に現れない)が、まあある程度の魔物なら俺でも倒せるだろうし、来る時は魔物来るなって思ってたけど、今はちょっと出てきてくれないかと期待もしてしまう。


 「ここら辺を通る人、本当にいないな」


 ある程度の依頼を受けた冒険者数名が、魔物を探しに赴いている。

 大変だな、いるか分からないのに、ここで散策をしなきゃいけないのか、、


 しかし、これは後から知った事なのだが、この依頼は成功報酬では無く完遂報酬というもので、翌日の朝まで魔物を探して朝になったら依頼を受けたギルドの所に戻ると報酬を受け取る事が出来るとの事、人によっては楽と感じる人もいるのだろうが、何もしないでただ半日以上もの時間を歩くだけになる可能性がある、人によってはこれを苦痛と感じる人がいる。

 俺も間違いなく後者ではあるが、稼げる分には何も問題はない。今は危険な橋を渡ってまで稼ぐ事より、身の丈にあった依頼を受ける。そして一刻も早く街を出る。

 それが、俺のプランだから。





 もう少しで、ゾーラ街のアーチを潜る所まで来た時、目の前に俺のさっきまで期待していた、魔物が現れた。

 小さな二足歩行のゴブリンだ。


 「おーおーこれなら余裕で勝てそうだ」


 ゴブリンが叫びながら俺の方に向かってくる。

 はっきり言って遅い、これくらいなら特訓前の俺でも倒せそうなくらいに遅い。

 俺はそんな驕りもあったが、こんな所で負傷しても情け無い、ここはしっかり教わった事を意識する。


 流石に遅すぎたカウンターを取る方が危ない気がした。

 だから素早く魔物を斬る。

 倒した。


 まあ、何かアイテムが手に入るわけではないし、経験値を貰ってレベルアップでステータスが上がるわけでも、報酬が貰えるわけでもない。

 それでも初めて倒した魔物だからちょい嬉しかった。

 これから俺はこうやって世界を生きていくんだ、一筋縄でいけるかは分からないけど頑張ろう。

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