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ここから、少しずつ表現が厳しい所が出てきます。

私も書いていて苦しくなりました。

ご理解の程よろしくお願いいたします。



恵は特に頭が良いわけでもなく、目も奥二重と可愛いわけでもなく、運動能力も何もかも平均の女子高生だった。


そんな一般的な恵に、高校生になったからと彼氏が出来るわけでもなく、新しい環境で新しい友達と、普通にそれなりに過ごしていた。


地元の最寄り駅から学校の最寄り駅まで、途中に乗り換えが1回あり駅から学校までも15分くらい歩く所にある為、地元の先輩も後輩も数えるほどしかいない。


恵と同じ中学出身の同級生はいなかったが、新しい生活は楽しめていた。


部活は中学と同じ剣道部に入部した。

カラオケ好きで軽音部とか、吹奏楽とかも考えたし見学にも行ったが経験が無いとそれなりにあしなわれた。


人気のある部の先輩たちは『初心者お断り』な感じで、ほとんど中学からの経験者の子達と話していた。順番を待っていてもしまいには『まだかかるから他の部活見学に行ってきてもいいよ』とも言われた。


要は『邪魔』なのである。

とりあえず見学に行ってみた剣道部の雰囲気は、柔らかくて大歓迎された。経験者が欲しいのは、どこの部でも同じなのか先輩たちの人間性が良いのかわからないが、ただなんとなく流れで剣道部にしてしまった。


剣道部に入部したのは、恵の他にも経験者の男子が2名、女子の経験者1名と初心者1名の5名だった。先輩たちに比べると半分も少ない。


恵たちが入部した時は部内で団体戦が出来るほど、全学年の合計は25名と人数は揃っていた。

入部してからも、部活見学で感じた柔らかい雰囲気がそのまんまで、先輩たちも顧問の八巻先生も温厚で平和だった。


けど八巻先生は10年目という事もあり、異動が囁かれていた。

八巻先生をしたって、卒業した先輩方や6月の県総体で引退した3年生の先輩方も、卒業間近まで数人放課後の部活に来ていた。

3月先輩方の予想通り八巻先生は、異動となったが1年間楽しかった。


4月恵が2年生になり、新しく赴任して来た齋藤先生が顧問になった。

そうして始まった部活も1つ上の先輩も例外もなく6月の県総体の結果で引退が決まった。


総体後の最後のミーティングで次の部長を任命するのが、先輩たちの最後の仕事。なぜか、そこで部長に選ばれたのが恵だった。

他の経験者がいたにも関わらずだった。


県総体以降は恵たち2年生が中心の活動になった。

後輩も経験者男女1人ずつの入部だったこともあり、いっきに少人数の部活になってしまった。期待していた先輩方も大学受験する方々が殆どで、県警を希望していた人がいなかったのも大きい。


齋藤先生との稽古は酷くて、辛い日々になっていた。

人数も7名と少ないので先生に直接稽古を付けて頂くのは有りがたいが、濃厚すぎてケガをする部員も増えていった。


恵も小学生の頃にスキーで転んで捻挫した右足の古傷をやってしまった。休憩時間の合間に冷やしながら我慢が続いた。

6月に始まった新体制は夏休み前には、すでに崩壊し先生と部員の溝が深かった。


そもそも、伝統ある部活だからって弱小チームの恵たちに今さら厳しい稽古をされても、ただただ拷問をさせられている気分だった。


30代前半で6段という段持ち。体格も武道館の入口をくぐるくらい大きい。そして、あのギョロットした目で見られると、体が硬直して動けなくなってしまう。


剣道会ではエリートの部類に入る先生の稽古は、必然的に去年とは比べられないほど格段に厳しくなっていた。


なにより指導者と生徒の剣道に対しての温度差が酷い。





ありがとうございました。

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