13 クリスマスの朝
気がつくと、翌日、クリスマスの朝だった。
いつもはセナよりずっと早くおきているママもパパも、セナのベッドにもたれてすうすうねむっていた。
セナは朝の光が部屋のなかにみちていることをかんじ、それから三太はもうどこにもいないんだ、と気づいた。
まくらもとにはリボンがかかったちいさな箱がおかれていた。
セナがそれをあけると、クッキーのはいったつつみと、いちまい手紙がでてきた。
『セナへ
らいねんはぼくがさんたくろーすになって
ぷれぜんとをとどけにきます
それまでいいこでいてください
さんた』
たどたどしいひらがなばかりのへたくそな字でそう書かれていた。
「うぅん? あさ……?」
「なんだか、ゆめを見てたみたい……」
パパとママがおきてぼんやりとした目でそういった。
「パパ、ママ。三太、いっちゃったよ」
セナがパパとママに手紙を見せると、パパとママもほほえんでうなずいた。
「セナ、サンタクロース、ちゃんといたね」
パパがそういえば、ママもうなずく。
「三太のこともちゃんと見えたわ。サンタクロースのソリにのって空を飛んだわね」
ママもそういってくれた。
「うん……、わたし、来年も三太に会えるかな?」
パパとママは「もちろん」とうなずいてくれた。
「セナがいい子にしていたらね。きっときてくれるよ」
「さあ、朝ごはんにしましょう」
パパとママはリビングへおりていった。モカも、そのあとをついていった。
セナはノートをとりだして、さいごに書きたした。
・サンタクロースはちゃんといる。
・来年は、三太がサンタクロースとしてきてくれる。
「セナー! 朝ごはんにするわよー」
「はーい!」
セナはノートを引きだしにしまって、リビングへおりていった。
その年のクリスマスの朝はほんとうにとてもすてきな朝だった。




