表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
みそギ!~三十路で始めるギター教室~  作者: ボラ塚鬼丸
teenage riot編
37/175

JIVE MY REVOLVER/TOKYO No.1 SOUL SET

「あれ? マツノさんと住職って知り合いだったんですか?」


 サクラよ、ホント余計なコトに巻き込んでくれたな。


「スエ……だよな? 何で偽名なんて使ってんの?」


「え? アミオさん偽名なの? アタシら騙してたってコト?」


 いや、ミチヨさん……貴女の読み間違いで今日までそのまま来てるんですよ。うん。


 とりあえず第2話の後半から読み返してみてくれないだろうか。


「あぁ……もう、面倒臭ぇ。そうだよ。久しぶりだな」


 もう限界だった。完治したハズの若かりし日々というかさぶたを、無理矢理に引き剥がされた気分である。


 傷口から血が滲むように、奥底へ封じ込めたハズの思い出が溢れてきた。



**********************



「スエってさ……アキのコト好きでしょ?」


 同じ小学校から中学に進学した、所謂幼馴染みの井ノ辺が、唐突に核心を突いてきた。


「は、はぁ? 急に何言ってんの?!」


 下校中、住宅街に響き渡るほどの大声を出してしまった。


 『アキ』とは、同じく小学校から一緒の芳田(ヨシダ)亜紀(アキ)のコトである。


「そんなの近くで見てればわかるってば」


 流石に四六時中一緒にいたら、恋心など簡単にバレるモノなのだろうか?


「いや、アキは……ほら、今居のコト好きだから。それこそ近くで見てればわかるでしょ?」


 長身で美形、中1の時からサッカー部のレギュラーである、今居(イマイ)佐知夫(サチオ)は隣町の小学校出身で、中学から仲良くなった一人だ。


「あー、うん。まぁ、そうだよなぁ……そうっぽいよねぇ」


 当然ながらイノベも気付いている様子だ。


「でもさ、スエはそんなんでイイの?」


「うん……そりゃ好きになったコには幸せになって欲しいでしょ? 普通」


 やれやれ顔で俺を見るイノベに、精一杯強がって笑う。


「だから、俺はイマイとアキの仲を取り持ってやる!」


 夕暮れ時の道端で、イノベに対して拳を握り、キューピッド宣言をしてやった。


 そうでもしないと、自分の決意が揺らぎそうだったからだ。


「かぁ~博愛主義者だねぇ。もうそれ、献身的な愛って言うより自虐だわ。一生幸せになれないよ?」


 当時の俺は、自分の身勝手な気持ちで、友達の関係性を壊すコトの方が怖かったんだと思う。


「ってコトで、イノベにも協力してもらうからな!」


 右手でガシッとイノベの左肩を掴み、ウインクしながら左手の親指を立てる。


「あーはいはい。お得意の綿密な計画でも立ててちょーだい」


 小学校の頃は、クラスの中心というワケではなかったが、レクリエーションや出し物を決める時には、みんなを楽しませる為に色々と考えるのが得意だった。


 ……けれど、このハツラツとした少年が、後にこんな消極的を絵に描いたような大人になるなんて、この頃は思いもしなかったんだよなぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ