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 14話 ○ートとドラゴン。


俺とドラゴンさんの沈黙の中、ドスンドスンと何かがこっちに向かってくる。


新しいモンスター!?

嫌な予感しかしないんだけど・・・ドラゴンさんも少し気になったのか目線を外す、俺も見たいんだけどドラゴンさんから目を離していいものなのか・・・。


「グゥラーー!!」


空気を切り裂くような雄叫びに思わずそちらを向く俺。


「ぎゃーー!!・・・え、エルクマさん!?」


暗闇の中にいる大きな熊にビビったけど、よく見たらエルクマさんだった。


チラリと俺を見たエルクマさんはすぐにドラゴンさんを睨む。


エルクマさん、ドラゴンさんと仲悪いの!?


「グゥルガウガウー!」


ちょっ!エルクマさんやめなよ!巨大宇宙戦艦と人型兵器位の大きさの差があるんだよ。


「なんのつもりだ?まさか、私に挑もうと言うのか?下等過ぎて力の差も理解出来ないのか?」


ドラゴンさんが不敵に笑う。


「グウー!!ガルガルアー!」


エルクマさん、なんて言ってるの!?


「人間だぞ。貴様は魔物だろうが。」


「ガウルルルル!!」


エルクマさんと会話するドラゴンさんが俺を見る。その目は俺を見定めようとしているみたいに感じた。


エルクマさん、もしかして俺の為にここにいるの?


「ならば、その情の為にここで死ぬか。魔物の心を捨てた者よ。」


くっ!!


「ドラゴンさん待って!!エルクマさんもやめて!これは俺の問題なんだ!エルクマさんにはティクマがいるんだぞ!危険な真似なんかするなよ!!」


「グルゥーー!」


エルクマさんが俺に言い返しているのだろう、低く喉を鳴らして声を出す。


くそっ、引いてはくれないみたいだ。

なんでだよ、俺なんかの為に・・・俺が頑張らないと。


「ドラゴンさん!エルクマさんは関係ないんです!攻撃したりしないでください!まだ小さい子供もいるんです!」


声を上げながら気付いている。

ドラゴンさんに俺の言葉を聞く理由なんてないって、実際ドラゴンさんは俺の言葉になんの反応も示してくれない。


くそっ!!


「エルクマさん!言うことを・・・っ!?」


俺がエルクマさんに向き直った時、横から何かが飛び出してくる。


「ギィリーー!!」


「おっちゃん!!」


五体のゴブリン達!

木刀を手にしたそれぞれがドラゴンさんを見上げながら何かを言っている。

おっちゃん達もなのか!?


「お前らまで!何考えてるんだよ!帰れよ!!」


俺の言葉に耳を傾けようともしないゴブリン達。

何なんだよ!お前ら俺よりも弱いんだぞ!?


「弱い魔物は危機察知には敏感だと思っていたんだがな。・・・次は兄弟か。」


ため息のようなものを吐きながらドラゴンさんがまた俺を見る。


もしかしたら、今なら少しは言葉が届くのかもしれない。


「ドラゴンさん!!違うんです!こいつらは本当に関係なくて!だから、見逃してください!!お願いします!」


必死に叫ぶ。


「・・・いいだろう。」


ドラゴンさんから溢れていた威圧感の様なものが消える。


「えっ、やった!!ありがとうございます!!」


思わずガッツポーズみたいなのをとってしまう俺。

ホッとしたら力が抜けたのか横を見るとエルクマさんとおっちゃん達が地面に座りこんでいた。


恐かったんだよね。ありがと。ごめんね。


「それで?私は何に力を貸せばいいんだ?」


ドラゴンさんが気持ち優しく言ってくる。


「・・・?」


首を傾げてから気づく。

力を貸して欲しいってお願いしてたんだった!


「力を貸してくれるんですか!?」


「さっき、私はそう言っただろう。」


ため息を吐くドラゴンさん。

やったー!!


「ありがとうございます!!村が盗賊に襲われてるんです!!大切な人が危険で!!」


俺の言葉に反応を示すエルクマさん達、今ここにはいないエルクさんの事だって分かったのかもしれない。

・・・あっ、ティウちゃん地面に置いたまま、忘れてた。


「盗賊か。つまらんがまーいいだろう。来い。」


ドラゴンさんが言うと俺の身体が浮き上がった。

風の魔法。

俺の身体はそのままドラゴンさんの頭に着地した。


凄い高いんだけど、俺はドラゴンさんの鱗にしがみつく。


「村とはあれだな?」


「・・・はい。お願いします。」


見える村は今も三分の一程が燃えている。

エルクさん、まだ無事だよね?

って、忘れる所だった。


「エルクマさん!おっちゃん達!ティウちゃんをお願い!!ちゃんとエルクさん助けてくるから!!」


俺の言葉に立ち上がり皆がそれぞれに何かを言う。

いや、分かんないって。


面白い事でも言ってたのかドラゴンさんがくすりと笑った。


「皆ありがとー!!もう、あんまりムチャな事しちゃダメだからね!!」


改めて助けに来てくれたお礼を言って手を振る。


「では、行くぞ。」



「ヒッ!いやーーー!!」


凄い速さで飛び始めたドラゴンさんの背中で俺は悲鳴を上げました。

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