1話 ○ーととぱんつ。
「・・・どこだ、ここ?」
俺は思わず呟いた。
目を覚ますとそこは知らない部屋だった。
なんだろ、コテージとかそういう感じ?
思いっきり木造だ。
寝てたベッドも、壁も床も、視線を動かすと目に入るテーブルも椅子もタンスも何もかもみんな、思いっきり木の色そのまんまだ。
「ゲームの中の家みたい。」
旅立つ時の勇者の家みたいだ。
そんな感想を持ったけど、自分がここで寝てた理由が思い付かない。
とりあえず立ってみる。
てゆーか、変な服を着てるな俺。
真っ黒な学ランみたいなのを着てる。
「?」
色々と意味不明な状況に首を傾げつつ俺はほぼ無意識にタンスの引き出しの一つを開けていた。
あれだろうか?
ゲームみたいって思ったのが原因だろうか?
だって、ほら始まりが家の中だったらまず宝がないか探すじゃん。
結果から言えば宝はあった。
女性物の下着が・・・。
俺はそれを両手で持ちながら口を歪める。
変態的ないやらしい歪め方じゃなくて、唖然とした困った方です。
「あっ、良かった!目が覚めたっん!?きゃーー!!」
戸が開いて女性が現れたと思ったら、俺はどうもビンタされたようだ。
俺は強烈な一撃に意識を失うんだけど、思いっきり吹っ飛んだ気がするのは気のせいであってほしい。
「・・・どこだ、ここ?」
デジャヴだが、それもその筈、本日2度目である。
とりあえず無限ループ的なイベントではない証拠に俺の右手にはパンツ、いや、パンティーと呼ぶべきものが握られていた。
それをまじまじ見つめる俺。
「あの、起きたならそれ、返してもらっていいですか?」
女性の声、俺のすぐ横に綺麗な女性が立ってる。
・・・髪の毛が緑?
「凄い力で握っていて取れなかったんです。」
ジィーッと女性の顔を見つめ言葉を聞いていた俺は、大変な事に気付く。
俺は変態を見る目で見られている。
「すいませんでした!!」
ベッドの上で素早く土下座の姿勢を取りました。
「良かったです。とりあえず下着泥棒とかではないみたいですね。」
テーブルを挟んでお互いホッと一安心。
良かった、変態として扱われなくて。
俺はまず、目覚めたら見知らぬこの家にいた事から説明したのだか、女性にしたら俺がここにいるのは分かっていた事らしい。
近くの森に倒れていた俺を運び寝かせてくれたのはこの人なんだから。
それについてはちゃんとお礼を言いました。かみかみだったけど・・・。
「少し遅くなりましたが、私はエルクといいます。」
透明感のある緑の髪を右耳の後ろに集めて三つ編みにしているその人がエルクと名乗る。
なんなんだろう、この髪の色。
「この子はティウ、私の娘です。」
「てぃうだよー。ろくさい!」
エルクさんの膝の上には小さい女の子が座っていて、その子がニハッてかわいく笑う。
この子も髪の毛緑色なんだよな、エルクさんのよりも色の薄い緑。
とりあえず俺も名乗らなきゃ。
「ふみひろとわです。」
「やっぱり・・・転生者。」
俺の名前を聞いてエルクさんが小さく呟く。
その呟きに対してツッコムかどうかはただいま考え中です・・・。




