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第 14 話
とりあえず隣に来てみたはいものの…ドアをノックする勇気がない。
それに、中からは楽しそうな笑い声と…話の内容が丸聞こえなのだ。
「…えぇ、でも隼斗も多分いいやつなんだよぉ。食べてるときは全然
しゃべんなかったけど、普段はそうでもないって直也が言ってたし」
「そっかぁ…見た目怖そうだけど、いい人なんだねぇ多分」
「そう、多分」
…多分か。まぁ、自分がいい人だという自覚は全くないから聞き流す。
ていうか、二人の話し声が聞こえてるなら別にノックして確かめる必要ない
んじゃないのか?
そこで、おばさんの存在を思い出す。
でもおばさんがいつ風呂に入るかなんてこいつらに関係ないし…。
「ま、いっか…」
風呂場に行って声をかけてみればいい、と俺はその方向へ歩き出した。
結果として風呂には誰もおらず、家の風呂よりはでかいその風呂に俺は
1人で鼻歌なんか歌いながら一時間、浸かっていた。




