350話~352話
少し長めです。
「ついにここまできました!」
「…」
「山登り、頂上!」
「…」
「見て見て!すごい景色ー!」
「…」
「…おにい?」
「…」
「あー…燃え尽きてるねこの人」
「…」
「若い男が情けない」
「…なぜ俺はここにいるのだろう…疲れて思い出せない、いや思い出したくない…」
「…おにいが連休なのに1人でゲームばっかりしてるからお母さんが心配してねー」
「…初日に旅行」
「旅行は連休前だったよー」
「…」
「それで私がねー、おにい友達いないからー…そうだ!無理やり連れだせばいいんだよ!きっとおにいも喜ぶよ!って言ったからだねー!」
「…俺友達いるし」
「えー見たことないよおにいの友達ー」
「ゲームとかで通信してやってる…みんなインドア派…」
「でも親を心配させちゃだめだよおにい」
「…お前意外とませてんな」
「私だっていろいろ考えてるよ!舐めんなよ!」
「…なぁ」
「ん?」
「…下山って…」
「もちろん歩きだけど?」
「…ロープウェイは?」
「禁止」
「…乗る」
「はいだめー!さぁ下りるよー!」
「…」
「ほらかたまってないで!」
「…お前元気すぎ……」
―
「だめだ疲れた休憩」
「おにいまだ歩いてから3分も経ってないよーってもう座ってるし」
「…そういえば登るときにはいたうちのお母さんいないけど」
「ロープウェイで先に下りました!ざんねーん!」
「…今からでも戻って乗る」
「戻ってもいいよ?」
「よし戻ろう今すぐ乗ろう」
「ロープウェイって有料なんだよねー」
「…それがどうした」
「おにいお金持ってるの?」
「ちゃんとポケットに持って…あれ?」
「私が密かにとってお母さんに預けておきましたー!はいざんねーん!」
「…」
「…」
「…希望が…」
「落ち込んでないでとっとと下りるよおにいー」
「…はー……」
―
「やっと…」
「下りたねー」
「…」
「さすがの私も疲れたよー」
「…」
「…帰ろっか。お母さんあそこで待ってるし」
「…おー」
「楽しかったね!」
「…どこが」
「景色とかー疲れきったおにいの顔とか?」
「…ひでぇ……」
―




