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世界の 法則が 乱れる!  作者: JR
第06話 異世界の中心で I と叫ぶ
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奇跡!神秘!真実!夢!誕生っ!無敵のドでかい勇者!


「害虫駆除です」


瞬間、カラスから放たれる殺気で、一気にまわりの温度が下がった気がする。


ゴアッゴアッ。


「ですが、僕も鬼じゃありません。

 自分の手を汚す必要の無い相手ならば、懐柔するのも良き主としての勤めだと思っています」

「……」


「小さな人、貴方は総てにおいて僕より小さい」

「……愚者よ。

 其方(そち)の愚弄、高くつく事になるぞ?」


「事実です」

「ふははは。

 減らず口もそこまでいくと、開いた口が塞がらなくなるのぅ」


「僕は大きいので破滅から逃げる為に、世界全てを差し出すような事はしないんですよ」


「―――!!」


「小さな人ヴォータンよ、僕の軍門に下れ。

 そうすれば黄昏は来ない」

「黄昏?」

「そう」


「もっとも……小さな人は、自分の手で擬似的に黄昏を起こしてしまっているけどね」

「ぬっ!」



「何処まで逃げても運命は変わらない、変えられないよ。

 僕という人間の力を借りない限り」


「……」ゴア?


「ふ、ふふ、ふはははははッ!!」

カラスが急に狂ったように笑い始める。


「やはり其方(そち)は愚者か?

 大層な口を聞くものよ!!」


「信じる必要は無いよ。

 貴方は、滅びを怖れて震えていれば良い」


「ふはははははッ!!

 愚者よ!

 知ったような口を利いたな!!」


「小さい人、貴方の事を僕は詳しく知っているよ?」


「ふははッ!!

 余の事を知っておるだと!?

 ならば、余の力も知っていよう!!」

「もちろん」


「余の力を知りながらの、その大言壮語!

 畏怖すらないとは、阿呆か真の愚者か!?

 無知ゆえの行いならば、余の力、確かめてみるが良い!!」


バサバサッ

カラスは羽ばたき、宙を飛ぶ……事は出来なかった。



ぼとっ



カラスの頭上から赤いスライムが落ちてきたのだ。

スライムは、カラスをすぐに飲み込み、まとわりつき始める。


「ゴアッ!」

「がぉんっ!!」

カラスが啼いた後、すぐにドラコニーがひと声吼えた。

特殊能力【咆哮】を使ったと言う事は、カラスが魔法を使おうとしたんだろう。


ふむぅ……。


あ。

今、何か、引っかかった。

えぇっと……。



そうだ。俯瞰!

視点だ、カラスの視点!

この視点があれば、戦場を見下ろす視点が手に入る!



「ところで、小さな人?」

「ゴアッ」

返事はカラスだけだった。

構わず続ける。

「取引をしませんか?」

「ゴアッゴアッ」


「もしかして痛覚同調があるから、切っちゃったのかな?」

カラスは暴れているが、絶対的にスライム有利だ。


「聞こえるか~~い?」

やっぱり返事なし。

寂しいじゃないか。


「君、もしかしたら見殺しにされちゃうかもね?」

カラスに話しかける。


「せっかく助けようかと思ったのに……

 小さな人の従属魔も大変だね?」

「ゴアッ」


このままだとスライムの栄養だ。

丸い瞳がキラキラと輝き、助命嘆願をしている気がした。


「ヴォータン?取引しよう」

名前を呼んでやるが、相変わらず返事は無い。

「僕にこのカラスを頂戴。

 代わりに小さな人の質問に1つだけ答えよう。

 ただでスライムの栄養にするよりかは、遥かに建設的な話だと思うけど?」

「……」


「……」




暫く待ってみた。

「……」




えぇっと……。


「ノックして、もしも~~~し」ぐりぐり

「ゴアッ」

カラスの頭をぐりぐりと撫でるが、変化は無い。



はぁと溜息1つ。

スライムの強酸によって、羽は既に溶かされ始めている。



「……」

「……」ゴア




だが、待つ事暫く。


「……敵の手に落ちたなら仕方あるまいと思ったが、愚者よ。

 取引に応じよう、が、内容を変えよ」


決断遅いよ。



「どのような内容に?」

「余は寛大だ。

 其方(そち)にチャンスをやろう」


「は?」

ナニイッテンノ?


「そのカラスの真の名を言う事が出来たのなら、そのカラスを贈ろうぞ?

 従属魔として傍に侍らせるが良い」

「え?いいの?」

「判るならな」

「……」

どういう事だろう。

いや、これは先程までの取引よりも、こっちが不利だよ?


確認する。

「はずれた場合は?」


「そのまま余の従属魔を離すが良い」


……やっぱりね。

「……」

「どうした?」


「僕が一方的に損する気がするけど?

 最初の取引では、カラスを殺すか、助命して僕の物にするかなんだけど?」

「ふはははっ。

 其方(そち)は、余がカラスだけを、そこに送り込んだとでも思っているのか!?

 まさしく愚者よ!!」


え?


其方(そち)には聞こえぬか?

 狼どもの遠吠えが」

「……」

耳を済ませる。

が、こんな城内じゃ聞こえるわけも無い。


あ、まさか、ブラフかな?


いや、だけどヴォータンのペットには狼が2匹いた。


「余の手の者が、その内にそこに駆けつける。

 それまでの間の余興よ。

 従属魔にできたなら、そのまま戦うもよし。

 できねば離して合流するまでの間に逃げればよい」


まさか……いや、ありうる。

敵地に侵入するなら、バックアップがあるのは当然だ。


うぅ、くそ。


こっちが有利かと思ってれば、あっちは時間稼ぎをしていただけだったか。

やはりヴォータン、奸知では1枚も2枚も上手だ。


「ゴアッゴアッ」

勝ったとばかりに勝ち鬨の様に啼くカラス。


むむむ。


ならば、せめて……。


「判った!その取引に応じよう!!」

「ふはははっ。

 余の従属魔を盾として取り、質として交渉しないで良いのか?」

「……」

「愚者は愚者らしく行動したらどうだ?」

「僕は小さな人とは違うからね。

 滅びから逃げる為に、総てを犠牲にするなんてしないよ」


「まだ言うか……」


「貴方は運命を変えられない。

 僕は変えられる、それだけの話さ」



「ふはははっ、よかろう!

 この取引に勝ったならば、今後、自らを名乗る時、勇者と名乗るが良い!!」

え?

ゆ、ゆうしゃ?

 

「今までの大言壮語により、其方(そち)には勇者を名乗るだけの資質がある。

 ならば、余より勇者の二つ名を贈る!!

 見事、取引に勝ち、二つ名を名乗るが良い!」



「え?いや、なんで勇者?」

「なんだ、愚者よ?

 余を楽しませるのだ。

 褒美を与える必要はあろう」


「……」

そうか、褒美か。

うん、なんか俄然ヤル気でた。


「ならばっ!!

 この従属魔、カラスの真の名はッ!!」





真の名。

もしかしたら僕は言い当てる事ができるかも知れない。

勝算があって、この取引を受けたんだから。



ヴォータンという存在。

それは日本においてはかなり有名だ。


唐突だけど、神話という物は、必ずしもオリジナルのまま残る事は無い。

様々な人の歴史、神話を取り込み、有力部族の都合の良いように脚本され、変遷していく。

行動原理、能力、人生、果ては名前までもが分割されたり、統合されていく。



だから、ヴォータンの名前を知らなくても、オーディンという名前を知っている人は多いだろう。


ゲーム・最終幻想シリーズでは何度もお世話になっているし、御面ライダー龍騎士ではラスボスっぽい役だ。

テールズオブファンタジーや女神異譚録スタンドにも名前レベルで出るし、バルキリープロフィールやアニメ版のセメント聖矢など、北欧神話を題材にした物には絶対に顔を出す存在。


それがオーディンだ。


ヴォータンとは、オーディンの核となる存在、より古いオーディンの原型の1つと言えば良いだろうか?

魔術と嵐の神、自然の荒々しさこそがヴォータンだ。




なんだけども、地球にはもっと良い物がある。


概念だ。


ヴォータンと戦うにあたり、僕は色々と検索した。

ヴラドの記憶と地球におけるオーディン、ヴォータンの概念の抽出を行う事により、もしかしたら、よりヴォータンを深く知る事が出来る……。

そんな想いがあったからだ。


いや、だってラパ・ヌイで王様をやる前、イプセプスではスルターンですよ?

北欧神話の主神が、イスラームに帰依してムスリムって……

しかも地球では巨人族に連なる系譜なのに、あっちでは真祖たる吸血鬼[ムロゥイ]なんだから、こっちも戸惑うよ。



だけど、結果は大当たりだ。


彼はオーディンと言うよりもヴォータンだった。

しかもオーディンから元のヴォータンを抽出するのではなく、オーディンの概念を昇華させたヴォータンだった。


簡単に言うと三国志と三国志演義の違い。

北欧神話の主神オーディンの元となったヴォータンではなく、北欧神話をベースにリヒャルト・ワーグナーが創作した楽劇・ニーベルングの指輪に出て来るヴォータンだ。

とは言っても、僕は楽曲には興味ないので、僕が知っているのは、それを基にした年代ものハードカバー小説だけど(蔵書も調べたけど、さすがに松本零時のとか週間・王者の改変はちょっと違った)




魔術を飽く事なき執念で手に入れ、それでも満足することなく次を求め彷徨う学究の徒。

厳しくも公平な英雄を育て上げる為政者。

権力志向の策略家。




だが、それら総ては、たった1つの事によって決定付けられた行動規範だ。


多分、彼はイプセプスに居た頃、自身の滅亡の予言を受けたはず。


その予言は地球だったら「ありえない」と笑い話で済んだだろう。

だけど“イプセプスでの預言というのは、抗う事の出来ぬ精度を誇る”ってヴラドも言っていた。

ヴォータンにとって、イプセプスにとって、神々の黄昏[ラグナロク]は抗うことの出来ない運命だったんだ。


だがヴォータンは、ただ1人生き残る為に抗い続ける。

イスラームへの帰依、不滅存在[イモータル]への進化、ラパ・ヌイとの接触により作為的に起こした神々の黄昏[ラグナロク]……。



だが、そんな神々の黄昏[ラグナロク]に抗い続けるヴォータンに向かって、僕は言うのだ。


小さい奴!

それら総て無駄です!!

だって抗うだけ無駄な運命だから!!

そんなに生き残りたければ、僕の手下になれ!

と。


まぁ、怒るわな、普通。


でも地球の世界法則[リアリティ]なら、運命改変なんて簡単だ。

大空のエスカフローネもビックリだ!

なにしろ、運命そのものが機能しない。

概念はあっても、そこまで精度の良い運命なんて予想が出来ないんだから。

マヤもノストラダムスもピラミッドも聖徳太子、エドガーさんの超能力にグランドクロスもみんな地球を滅亡させる事は出来なかった。

きっと、どこかの異世界は予言通り滅亡したんだろう。

でも、地球は大丈夫!!

多分、いや、きっと……あー、いや絶対に大丈夫。



これで、侵略を諦めるとも思えないけども、地球という異世界に興味を持ってくれれば、壊して万物構成物質[マナ]にしようなんて思わないはず。


とはいっても、ココまではあくまでヴォータンと言う人物の行動推論と、そこから導き出した神々の黄昏[ラグナロク]対策。





だが、この推論に確信がもてたのは、これまでの挑発じみたやりとりと、ココに来る時にヴラドに掛けてもらった感情の波がより大きく感じられる感知魔法【ディティクトエモーション】のおかげだ。

ちょっとした感情の機微が大きく感じられるので、怒りや嘲り、戸惑いが鈍感な僕にでも判った。


この他にも、今の僕は魔法感知の感知魔法【ディティクトマジック】、嘘発見の投射型感知魔法【ディティクトライ】を圧縮封印[メモリー]と仕込んである。

すでに魔法【ディティクトマジック】は使用中だが、ヴォータンは対抗策が施してあるのか、殆ど感知できなかった。

カラスの羽にも魔法や呪いぐらいはかかっていると思ってたんだけど、見事に何もなかったしなぁ。



意識を戻す。

カラスの名前に。


僕は再度、言う。

「カラスの真の名は……ッ!!」



実はコレ、かなり際どい。

正解率は結構低い。


オーディンの連れているペットは、思考と言う意味のフギンと記憶と言う意味のムニンという二羽一対のワタリガラスだ。

2匹のうちのどちらかで、50%の確立。



さて、ココで少し話は変わって言語の話となる。


オーディンは英語、古ノルド語ではオージン。

ちなみにヴォータンは独語だ。

僕の大好きな戦乙女ワルキューレは独語。

英語だとバルキリー、古ノルド語だとヴァルキュリャ。


では、2匹のワタリガラスの名前フギンとムニンは?

これは古ノルド語、古い北欧の言語だ。


じゃあ、ヴォータンと同じ独語に変えると?


……実は知らない。



ええっと、そのまま名前を呼ぶとアウトの可能性がある。

でも、言わなければ可能性はゼロだ。




ならば……。

「ヒント下さい!」


「ゴア……?」


「ヒント、ヒント!!」

恥も外聞も捨てて、あたる確率を上げるまでだ。


「愚者よ……」


「ヒントはもらえませんか?」

「当然だ。

 其方(そち)は何度も余を愚弄しておるからの」

「小さいッ、小さいよッ!!」

「ふははははっ。

 余を愚弄して良いのは道化のみよ。

 これは意趣返しもかねておる」


「そうですか……」

だが、まだだ!

まだ終わらんよ!!


「ならばっ!!

 ダブルアップチャーンス!!」

「む?ダ、ダブル?」


「確か貴方の従属魔のカラスは2匹だったはず!」

「うむ?」


「2匹の名前を当てたら、両方下さいッ!!」

「なっ……!何を馬鹿n」

「小さな人よ!!」

「――」

「ここで一回り大きくなろうとは思わないのですか!!」

 ひと皮剥けたいとはっ!!」

「ぐぬ……」


「器の大きさとは度量の広さ、深さです!!

 悪口を言われて真実を突かれて怒るのではなく、受け止め飲み込んでこその王者の器!!」

「……」ごあっ


「器が狭くて浅いと、王どころか小さな人と言われるようになります!!

 今がそうであるように!!」

「……」


「勇気はありますか!?

 希望はありますか!?

 信じる心はありますか!?

 ひと皮剥けるなら、今がその時です!!」

「……」


むむむ。

このままの勢いで、押し切ろうと思ったが、カラスは黙ってしまった。


やはり僕にはアジっぽい説得なんて無理だ。

話術が得意な人って羨ましいよ。



「……よかろう。

 2匹の真の名を言い当てれば、くれてやろう、愚者よ」

「え?」

「……」


おおおおっ。

言ってみるもんだなぁ。


よしっ

心の中で、ガッツポーズ。


これで正解率が上がった。

あとは、言語の問題だ。


古ノルド語以外だったら外れるだけだ。



「では、愚者よ……時間も無いぞ。

 2匹の真の名を聞こうか?

 言っておくが、余以外には誰も知らぬ。

 彼奴(あやつ)に聞いても無駄じゃぞ?」


「あっはっは、そんな事は知っています。

 貴方は小さい人だから、側近の総てを死に追いやっている。

 誰も貴方の事を詳しくは知らない」

「……」


「ただ、少しだけ不思議なんだ。

 アレだけ忠義に篤かった者を殺しても、従属魔とヴラドだけは生かしたままだ」

「……」

「何故です……?」

「それは当たり前だろう?

 あれらは余の所有物なのだ」

ああ。

そういう事か。


価値観が全然違うなぁ。


「愚者よ。

 話を引き伸ばせば伸ばすほどに、其方(そち)の逃げる時間がなくなるぞ?」

「……」


「ふはははは。

 腹をすかした狼どもの唸り声が聞こえぬか?」



「フギンとムニン」


「――!!」


「ワタリガラスの名前だ。ヴォータン」


「……」

「……」


「ふ、ふふ、ふぁっっはっはっはっはっは!!」

狂ったように笑うヴォータン。


「はははははっ!!

 見事っ!見事だ!愚者よッ!!」



ふぅ。

当たったみたいだ。


「よもや、其方(そち)の様な、物知らぬ者に言い当てられようとは!!

 ふはははは、愉快!愉快よッ!」



よっしっっ!!

これで、従属魔、ゲットだz


「だが目の前のは、フギンとムニン、どちらだ?」


うぇ?


「余は言ったであろう、2匹の名前を言い当てれば、と。

 まだ良い当ててはいまい」

うぅ。

やっぱり、口先トリックはあっちが上手だ。


「どうした?愚者よ」


思考のフギンか、記憶のムニンか……。

ヴラドの記憶を見ても、2匹のカラスに違いなんて無いから、正直判らない。

何かこのカラス毎に逸話で残っていれば良かったんだけど、それもない。


判断する為の材料は無い。


あとは賭けだ。


思考のフギン。

記憶のムニン。


……2択。




その時だった。




ゴォォオオン。


玉座の反対側、両開きの扉が叩かれた。


ガンガンッ


そして再度、叩かれる。


―――チッ、開かねぇ。


―――ダメ。これはマジックロック。ウチじゃ無理。



「ふむ、来たようじゃな?」


「うわ、はやっ!」


あれ?

でも、狼が来るはずじゃ……。


「―――ッ!!

 そうか、人狼[ヴェアウルフ]かっ!!」




―――ココで最後なんだ。爺さん、頼んだ!!


―――ふぉっふぉっふぉっ



くそ。

焦るな、焦るな。

2択だ、適当にどっちかの名前を言えば良いだけだ。


外れて元々、当たれば儲け。

そう、当たれば二羽一対の……ん?


二羽一対……。




「ヴォータン、そのカラスの真の名前は……」


唇を舐める。

雲雀が好きな手だ。

2択と見せかけて、実は3択。



「フギンとムニン」





ごくっ




ゴアッ!ゴアッ!


カラスが啼く。


そう、二羽一対。

2つで1つの所有物。

箸は2本の棒から成り立つけど、1本1本の棒に名前をつける事は無い。

1本が折れたら、後は捨てるだけ。



「まさに見事だ、愚者……いや、勇者よ」




ふうぅぅぅぅ~~~。



「約定どおり、余の所有物、フギンとムニンをくれてやろう。

 存分にストーカー行為に役立てるが良い」


は?


「ではな。

 この余興、楽しかったぞ。

 其方(そち)が狼に食い殺される所も見たかったが、仕方あるまい」


「え?軍勢が引き返すとかは?」


其方(そち)は運命を変えれると言ったではないか?」

「あ」



「運良く生き延びる事が出来るなら、約定どおり、勇者を名乗れ。

 しかと下地したぞ?」



は?



「さらばだ!勇者よッ!!

 見事、(おの)が運命、切り開いて見せよッ!!」




おいぃぃぃぃッ!!




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