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誰も悲しませないバッドエンド  作者: 二重名々
on truth

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第五十七話「準備」

夕食の後は、部屋でミーセが式陣について教えてくれていた。


「式陣は便利だけど万能じゃないの。演算装置から紙とか画面に表示された陣を経由して幻術を発動するから、式陣だけあっても何の効果も発揮出来ないんだよ」


指を立てて言い聞かせるように説明する。

自然と説明が頭に入る。


「それと、式陣一つにつき、一つの幻術しか設定出来ないよ。だから使い分けたりする場合には複数用意しておかないといけないの。作るのにも時間がかかるからその場で用意するのは難しいかも」


あらかじめ使うかもしれない幻術を準備しておく必要がある訳ね。

そこは今と一緒かな。


「でも、一度作っちゃえば演算装置と電力だけで誰でも幻術を使えるようになるからコンピュータとかにも使われてたりするんだよ」


「ん?誰でも使えるの?」


「シャナノフさんは使う事すらも出来ないって言ってなかった?」


「あーそれね。シャナノフは例外って言うか、別問題」


別問題?


「シャナノフは昔事故に遭って、それから人工心臓を使ってるんだ」


人工心臓。

その名の通り、人工的に作られた心臓。

身体に拒絶反応が起こったりしたような事例は聞いた事が無いが。


「幻術を使う時には身体に電気信号とか色々流すでしょ?ちょっとした電流くらいじゃ全然大丈夫なんだけど、幻術用のは誤作動を起こすから良くないんだって」


「へぇー」


「研究者なのに、、、大変なんだね」


だから代わりにミーセが幻術を使ったりして研究を手伝っていたのか。


「じゃ、早速作り方を教えるね」


「「よろしく教わるっ!」」




「「出来たーっ!」」


「上達速すぎだよ、、、」


教わり始めて一時間、私達は式陣をマスターしましたとさ。

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