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誰も悲しませないバッドエンド  作者: 二重名々
on truth

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第二十七話「明日」

フィリピン!?

いきなり!?

明日!?


「「明日急にフィリピンになんて行けるか!」」


「ごぶっ!?だ、だって海外って言っても手続き含めて二時間もかかんねぇだろ?」


腹に一発入れてやったのは意外と久しぶりかもしれない。

フランスに二、三回行った事があるので、パスポートはあるが、いくら近いと言ってもやはり国内のように適当には行けない。


「こっちは研究所暮らしで年中無休で研究するような人じゃないんですう!」


「こっちには家庭があるんですう!」


私達が家にいなければいないほど、両親は食事が偏るし、あの二人なら精神を病む。

小さい子供か!


「まぁ、トキハル。そんなに焦る必要も無いんじゃない?焦りは実験ではただの邪魔者にしかならないんだから」


「信号もそんなに強くないし、今日回収した断片の確認もあるから、明日行くのは辞めましょう。代わりに明後日で」


「ちゃんと一日で終わるんでしょうね?」


「日帰りじゃないと、バイト以外の口実を作らないといけないんだけど」


今日もバイトだという事になっている。

ただのバイトで連日、しかも泊まり込みなど、さすがにあの二人でもおかしいと思うだろう。

、、、せめてそのくらいの知性はあって欲しい。


「いや、一泊二日の予定だけど」


「「はぁ!?」」


「結構空港から離れた場所にいるみたいでな、ダッシュスクーターを借りてもかなりかかる。リニアの駅とかも遠いし」


そんな所に明日急に行かせようとしていたのか。


「別に田舎って訳じゃないみたいだし、翻訳機ありゃ不便もそんなにないだろ」


「まぁ、それなら良いけど」


明日一気に宿題を進めよう。

この調子だと溜めると終わりだ。


「これからも海外に行ったりするのかい?」


「時々ですね。何故か圧倒的に日本に多いんですよ断片」


それも、断片の元になった、消えた存在の手掛かりなのかもしれない。

例えば、日本に住んでいた、とか。


「へーい!帰ってたんだー!」


「使った枠円は?」


「今解析機にかけてます」


海乃さんと睦規さんが奥からやって来た。

今まで別の研究室に行っていて気付かなかったのだ。

集中って凄いね。

そう言えば、時晴以外は研究を手伝っているだけで、断片の研究だけをしている訳では無かった。

伊寄さんは暇そうだが。


「明後日、三人はフィリピンで断片回収らしいよぉ」


「じゃわたしとむつきも行くよ」


決断早!

と言うか、睦規さんが意志を伝える前に言っちゃった。


「大丈夫だったよねむつき?」


「問題無い。伊寄、ハードウェアの段階まで進んだ。試作品を三パターン作っておいてくれ」


「はいはぁい」


今度は伊寄さんが奥に消えていった。


「俺も断片を実際に見たいと思っていた所だからちょうど良かった。フィリピンなら明日でも行けるんじゃないか?」


「「行けないですよ!この話は二回目!」」

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