第十四話「あぁ」
とりあえず全員集合。
情報を整理する。
「侵入者は少なくとも二人、目的は断片っていうのは確実だねぇ」
「断片の情報はどこにも流れてないはずです。しかも、断片という名前は知らなかった。となると、、、」
「わたしが思うに、時晴みたいに自力で断片の存在に気付いて、手がかりがあるかもしれないこの研究所に忍び込んだら都合良く情報があってラッキー!ってことじゃない?」
という事は、幻視者が仲間にいたりする事から、幻覚や幻術に詳しい者達の犯行と思われる。
「結局、何を盗まれたんですか?」
「断片に関する情報だけだ。それよりもセキュリティが簡単に破られた事の方が問題だ」
睦規さんはコンピュータを操作して確認していく。
「ただ、隠蔽するつもりもないようだし、見つかっても何とも思っていなかった」
「よっぽど自分達の力に自信があったんですかね?」
「戦いに来た訳じゃないって言ってたけどな。なんか色々矛盾してんな」
「、、、これからは断片の回収にあいつらと出くわす危険もあるという事になる」
睦規さん達の言いたい事は分かる。
少なくとも、私達が出会ったあの完全食男は幻視者だった。
あれだけ大胆に乗り込んできたのだ、後ろにはどれほどの戦力が眠っているか分からない。
確かに、ただの双子には危険すぎる。
「だけど」
「危険は承知です!」
「断片回収はこれからも手伝います!」
時晴は満足そうに言う。
「そう言ってくれると思った。だが無理はするな。自分達の安全を優先するんだぞ」
「そういえばさっき使った幻術に名前付けてたよねナックルエレキだっけかっこいいなかっこいいよ!」
あぁ、食いつかれた。
やっぱりね。
「はい、破壊の式を防御寄りにしたんです。他にも考え」
「才能あるなお前ら!今まで何で思い付かなかったんだ!幻術に名前付けましょう!」
「そうだな。利便性の面でも必要だ」
「はいはいっ!パイルアップ・ドキュメント!」
「フローズンスフィア」
「アブソリュートタクト!」
「ブレイズフィスト!」
あぁ、忘れていた。
この人達はイタい人達だった。
与えてはいけないヒントを与えてしまった。
そして、その人達に才能あるな、と言われた。
私達もイタい人達、になってしまったのだ。
あぁ。




