第九話「魔法」
「「幻術?」」
思わず聞き返す。
そう言えば、自己紹介の時幻術担当って言ってたような、、、。
「そうとも幻術だよ幻術っていうのはね幻想科学の幻想、の部分を成り立たせる素晴らしいものなんだよ!」
魔法みたいなものなのだろうか。
という事は海乃さんは魔法使いなの?
「具体的にはどんな事が出来るんですか?」
ピーナッツバターがこってり塗られたトーストを噛みちぎり、もぐもぐしながら答える。
「いおおうんあうっあい」
分からん。
飲み込んでもう一度。
「人をぶん殴ったり」
割と物理的ね。
と言うか拳でも出来ると思うよ。
「海乃さんが幻術担当って事は幻術が機械とかにも使われているって事ですよね」
「なかなか理解が早いじゃないのぅ」
伊寄さんも幻術には詳しいのかな。
四人は朝食を食べ終わり、ラボに戻る。
全体的に物が多く、ごちゃっとしている。
「幻術の練習するなら外でやって下さいよ。というか断片メインの約束ですからね!」
「分かったわ早く行きましょアワリちゃんアワナちゃん!」
興奮している。
まだ何もしていないのに。
歩きながら説明を始める海乃さん。
「幻術ってのはね、関数と代入によって科学的に非科学を使う方法なんだよ。変数の数や式によって効果が変わるのだよー!」
二人の真ん中に入って腕を肩に回しながら言う。
海乃さんの大きめの胸が頭に当たって虚しさを感じる。
「けど常人には無理だね。常人の一、五倍は賢くないと使えないんだよ」
つまり海乃さんが常人の一、五倍以上の知能を持つという事になる。
とてもそうは見えない。
天才肌ってやつなのかな。
「そして精神が共有されている二人なら単純に二倍の知能があるって思ったの!実際には共通した領域があると思うけどそれでも一、五倍くらいあるよね!?」
確かに二人で別々の勉強をしても両方理解出来るし、テストも相談し放題だから成績はいつも上位だ。
一人で私達二人より賢い人があの小さい高校にいるとは思わなかったよね。
「確かに賢いっちゃ賢いですけど」
「一、五倍あるかは分からないです」
「まー細かいのはいいや。それよりも練習の方が大事だよ!」
ちょっとした林みたいな所に到着した。
植物も研究に関係しているのかもよ。
「そうだなー、一次式で文字は二つ」
ミウ・トートに式を打ち込んでいく。
三面鏡のような形、はミウ・トート以前のコンピュータの時から数十年変わっていない。
そして、リストバンドのようなデバイス二つににデータを送信する。
「さ、これ付けてみてよ付けてみてよ」
装着。
スチャッ!
それぞれ利き手ではない方の手首に付けて決めポーズ。
「ここからどうすればいいんですか?」
「そこの木でいいや殴ってみてよ」
どうして殴る事にこだわるのか。
手が痛くない程度に殴ろう。
「「とうっ!」」
それぞれが殴った木にクレーターのようなくぼみが一瞬で出来る。
木の粉がさらさらと舞う。
焦げ臭い木を改めて見る。
「削れた!」
「焦げた!」
「そうそうそう!そうなんだよ!今のは電気による破壊の式!このワクワクがたまんないよね!」
リストバンドで光っていたランプが消えてしまう。
「今回は分かりやすいように出力を上げたんだけど、電力の消費も激しいし、ときはるから護身に必要な最小限だけ教えろって言われてるからもっと安全なのしか教えられないけどねでもそっちも楽しいよ」
お昼前まで練習した。
短時間では簡単な三つしか習得出来なかったけど、私達も魔法少女になったみたいで楽しかったね。
お昼休憩だー!
と思ったが。
「「お昼ご飯つくるんだった!」」




