第十六話「かっこよく」
「ミーセって頭良い割に計画性とか」
「協調性とか足りてない気がする!」
何も言わずに勝手にどこかへ消えるとこっちが困る!
「とりあえず行ってみるしかない!」
もともと時晴とイズの所に行こうとしていたのだ、ミーセもそこを目指しているのだろう。
気持ちだけが先行し連絡を怠るとはミーセもまだまだ子供という事か。
ミーセの方が二つ上だけどね。
「「くおっ!?」」
走り出してからたった二秒後。
イズが目の前に落ちてきた。
しゅたっと着地したイズの背中に叫ぶ。
「「イズ!?」」
幻視者と戦闘中だったはずだが。
「潰される前に飛んだ。相手は透明に近い壁を操作する幻覚を持つ」
イズはイズで言葉足らずだ。
だが、今はそれよりも。
「ミーセを見た?」
「今幻視者と戦闘中だ」
「つまりもう現地に到着してるって訳ね、、、」
それなら私達も早く加勢に行かなければ。
しかし、ただ走っていくだけではインパクトに欠ける。
単に面白みの問題ではなく、相手の意表を突き隙を作り出す事が大切なのだ。
「私達だけ送ってくれる?」
イズは理由や方法を聞かなかった。
「インビジブルポケット」
拡張バッテリーを取り寄せ、リストバンドに付いている演算装置に取り付ける。
「下の肆」
地面に泥沼が発生し、空間上の二つの座標が繋がる。
「イズは海乃さん達の様子を見てきて」
「私達も出来るだけ早く終わらせてくる!」
「分かった」
かっこよく泥沼に飛び込むが、ゆっくりとしか沈まない。
「、、、もう行って良いよ」
「分かった」




