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第十四話「思えない」
「アワリ、アワナ、今余裕あるか?」
スマホ越しに聞こえる時晴の声は余裕ありげだ。
さっきはそっちから切ってきたくせに。
「あるっちゃあるけど」
「敵はどうしたの?」
「いや、今まさに幻視者に攻撃されてるんだけど、助けに来てくれないか?」
「じゃあ何でそんなに余裕そうなのよ」
時晴は戦闘中とは思えない。
「今イズが戦ってうおっ!?イズが戦ってる。半透明な板を作り出して動かす能力みたいだ」
「今どこ?」
「私達が行くから」
「ああ、位置情報を送る。他に幻視者や幻術使いはいなかったか?」
「いや、いなかったよ。銃は持ってたけど」
あっさり撃破してしまったが、主要メンバーの一人だったのだろうか。
「それより、イズは大丈夫なの?」
今一人で幻視者と戦っているのなら、早く援護しにいった方が良いだろう。
「あぁ、派手にやってる。実力は拮抗してると思う」
イズと同等の戦闘能力を持つ相手か。
、、、袋叩きにすれば勝てるよね。
「じゃ、また後で」
通話を終了し、位置情報を確認しようとするが、それは無意味だろう。
「あっちだよね」
激しい戦闘の音が鳴り響いている。
「ミーセ、時晴の位置が分かったから行くよ」
振り返ってミーセに呼びかける。
「「、、、いないじゃん!」」




