第九話「モーター」
「へいへーい!ミーセちゃんはどこだぁーい!」
伊寄、海乃、睦規の三人は敵組織の本拠地を攻撃していた。
転移の式を使う男を拷問し、手に入れた情報によると、構成員は約六十人、主要メンバーはその男を含めたった四人。
つまり残り三人を片付ければ後は有象無象。
「な、なんだこいつら!?」
「どうやって侵入しうわあっ!?」
海乃は強化された指揮棒で構成員をベシベシ叩いていく。
「、、、弱いね三人も要らなかったかも」
「いや、そのうち増援が来るだろう。油断は禁物だ」
睦規がゴムボームを投げるとぶつけた部分が凍り、構成員数人を動けなくした。
「この人ら、幻術も知らなそうだねぇ。まぁ、中ボスが増援に来るなら、手応えがある事を期待しようじゃーあないの」
伊寄が封筒の口を構成員の方に向けると、大量の紙が吹き出し、紙は花火のように弾けた。
「あつっ!?テレポーターかモーターはいないのか!?」
「今連絡してるがどちらも出ないっ!どっちでも良いからはや」
海乃はスマホで連絡しようとしている若い男の構成員の手を指揮棒で軽く叩き、落としたスマホを拾った。
「ふむふむ。テレポーター、モーターって言うのが上司みたいだね」
他人のスマホを操作し、連絡先をざっと調べる。
「他には重要そうな名前は無いよテレポーターやモーターが直属の上司って事なのかな」
「、、、何かあったか?」
電話が繋がった。
モーターの方だ。
「あ、今あなたたちの拠点攻撃してるよ今から来られる?」
「、、、何者だ」
聞こえるのは女性の声。
モーター本人なのだろうか。
「わたしたちは幻想科学研究所の研究員だよ。ミーセちゃんを返してもらいにきたんだ」
プツンと通話が終わった。
「どう?何か分かったーあ?」
伊寄は女性構成員の脚を引っかけながら尋ねる。
「モーターって言う人が来るかもー!」
「上位の人物がこちらに来るなら都合が良い。囮として十分な役割を果たせる」




