表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誰も悲しませないバッドエンド  作者: 二重名々
for truth

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/307

第十三話「アンラッキー」

さんちゃんのナビに従って明治時代の街をしばらく歩いていた。


「ショウヤの前世の名前は島陽三。六十八歳。もともとの死因は持病の発作。そして来世はショウヤ。情報って言ったらこんな感じかなー」


シマヨウゾウ。

アンラッキーなじいさんだ。


「そんだけ分かれば十分すぎるくらいだ。って、早速あそこにいるのが島陽三じゃねぇか!?」


街を探してまだ十五分くらいしか経っていない。

割と早く見つかってくれてラッキーだ。

カズサによると、あのタイムマシンは対象人物の現在地から十七キロメートル以内の、人が少ない場所に転送するようになっているらしい。

近くで助かった。


「ホントだ!どうするの!?」


カズサも見つけたようだ。

白髪で、やや腰が曲がっているが比較的元気そうな老人を。


「翻訳機のスイッチ入れといてくれ。とりあえず話してみる。なぁ、あんた」


左肩側から声をかける。


「ん?なんだお前さんたちは?」


さすがに少し不審がりながら振り向く。


「ああ、ごめん、ちょっと話があるんだけど」


話があると言うと、場所を移す事を提案してきた。

人があまりいない近くの工業地帯っぽい所に行く。


「えっと、島陽三さんで合ってるよね?」


写真と全く変わらない。

双子とかじゃない限り合っているのは間違いない。


「、、、合っているが、だからお前さんたちは誰なんだ?」


「驚かないで聞いて欲しいんだけど、俺たち未来から来たんだよ」


本当に驚かないので状況説明がしやすかった。


「、、、と言う訳なの」


「なるほどな。大体分かった」


「妙に物分かりがいいな」


「自分で言うのもなんだが、ワシはかなりの天才でな。理解力は有るつもりだ」


「そりゃ助かる」


技術者とか学者とかだったのかもしれない。

さすが俺の前世、優秀だ。


「カズサさんと言ったか、少し席を外してはくれないか」


うん?

急にどうしたんだ?


「う、うん」


戸惑いながらも遠くに歩いていくカズサ。

カズサが角で曲がったのを確認してからこちらに向き直る。


「翔也君よ、ワシの死因はなんだ?」


「ちょ、いきなりどうしたんだよ!?」


未来の事を聞きたいのは分かるが、最初に死因を聞くとは思わなかった。

しかも、カズサに聞かれないように。


「お前さんは、ワシに死んで欲しいんだろ?」


こいつ。

やはり天才で、、、俺の前世だな。

俺の思惑を見破った。


「、、、死因は持病の発作、かなり急だったらしい。そして、その通りだよ。俺はあんたを殺しに来た」


「俺は、ってことはカズサさんは知らないのか?」


確認のつもりだろう。

あいつが知っている訳が無い。


「ああ。あいつが心配する前に終わらせる。、、、というか、あんたは怖くないのか?自分を殺そうとしているやつが目の前にいるんだぞ?」


「お前さんたちが話してくれた、テロとやらでたくさんの人が傷つくんだろう?なら、ワシが少しばかり早く死んでしまった方がよっぽどいい」


物分かりとかそういう次元じゃない。

こいつは死ぬのが怖くないのか。


「、、、あんたすげぇよ。こんだけ言っても受け入れてくれるなんてよ」


「なに、大した事じゃない。お前さんと同じだ。、、、さっ!カズサさんとこに戻るか!」


カズサにさよならを言ってこい、とでも言うかのように歩き出す。

、、、同じ、か。

島陽三にも家族はいるだろうし、やりたい事だってまだたくさんあるだろうに。

無駄にはしない。

全部。

変えてやる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ