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誰も悲しませないバッドエンド  作者: 二重名々
for truth

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第九話「合掌」

カズサには、母さんが出張に行ってからはリビングで寝させている。

初日は母さんが家にいたのでかなり大変だった。

コンビニでおにぎりを買ってきてやった。

俺の部屋で寝ていた。

俺は床で寝ていたとはいえ、同じ部屋で同年代の男女が寝ているというのは、とても刺激が強かった。

というか、カズサは無防備すぎないか?

男はケダモノだぞ。

俺はジェントルマンだがな。


「ショウヤー、ごはんー」


母さんは朝早く出ていってしまったのでごはんは俺が作らなくては。

ちなみに、カズサは昨日風呂に入ることが出来なかったので、朝風呂に入った直後だ。

カバンの中から未来の技術で超コンパクトに畳まれていた服に着替えていた。

カズサは俺の机に頭を乗せ、ガンガンぶつけている。


「分かった分かった!分かったから、机に突っ伏すな!」


キッチンに移動するとついてくる。

そして、今度はダイニングテーブルに頭をぶつけている。

すると急に顔を上げる。


「ん、ショウヤは朝はごはん派なの?」


「おう。しっかり食べたいからな。、、、未来にもごはん派とかパン派ってあるのか?」


未来と言っても、何年後かによって違うだろうが、カズサの時代は数十年後って訳ではなさそうだ。


「ワタシの時代では大体、ごはん派、パン派、完全食派に分かれてるかなー」


「最後に、聞きなれないの来たぁぁぁ!未来では完全食が、朝ごはん戦線の三大勢力の一つなのか!?というか、完全食ってなんだ!?」


ちゃんと未来っぽさが出てきたな。

カズサはかなり現代人に近いから久しぶりにタイムマシンとかなんとかを実感出来た。


「この時代で言う完全食と意味はそんなに変わんないよ。要するに、全部の栄養を取れる食べ物ってこと。ワタシの時代では、栄養も味も揃った、まさに完全な食べ物なの」


食事も進化してんだな。というより、科学全体か。


「、、、じゃあ完全食だけ食べていればいいんじゃないのか?」


「そこんところは、この時代と同じ。ジャンクフードが食べたくなるみたいに、栄養だけ考えてごはん食べないでしょ。今日はこれ食べたい、みたいに思うからね」


「あー確かになー」


人の心みたいなのが残ってて安心だ。

人類はちゃんと人類している。

大丈夫だ。

卵を溶き終わると、二杯のご飯にかけて、汁物と一緒にテーブルに出す。


「はいよっ、翔也さん特製ゴールデンエッグライスアンドファンタスティックミソスープ、お待ち!」


「うん。ごく普通の卵かけご飯とみそ汁のことね」


「まーまー、そう言わずに食えっての。うめぇから」


一緒に合掌する。

二人揃って。


「「いただきます!」」

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