初めての異世界転生?
やあみなさんこんにちは!
僕はどこの高校にも一人はいる、ちょいと浮いた高校生の
織田 綱吉という男子高校生です!
そんな僕ですが、今非常にピンチな状況です!
こんな風に一人で自己紹介するぐらいにはね。
さて、どんな状況かといいますと、コンビニで買い食いしようと買い物していたら、コンビニ強盗らしき不審者がコンビニに入ってきた、という状況です。
幸い僕は、店の奥で品物を物色していたし、強盗っぽいのも単独だったので、気づかれていなくて、隠れてやり過ごそうかなあなんて思ってたんだんだけど
目が赤く充血し、震えた手でナイフを持ち、強盗が
「金~せ!、~ぁくしろ!」などと呂律が回らない状態で店員を脅していたのが見えちゃいました。
そしたら、悪い癖で
「こりゃ、薬決めてるなあ」なんて、心の中で思っていた事がつい口にでてしまった。
もうそれが運のつき。
そしたらいきなりこっちに、「~~ぁ~ぶっ~し」
などと叫びながらきちゃいました。
「こりゃやばいなあ」
なんて思ってたらもう目の前でナイフを振り下ろしているもんだから、走馬灯っていうのかな、急に思考が速くなり時間の感覚がゆっくりになっていった。
その間に、色んな事が思い浮かんだ、
たぶん薬の効果で五感が鋭くなってたから、僕の声が聞こえたんだろうなあとか、やっぱ変わってるとは思っていたけど僕って
こんな状況でも怖くないんだなあとか。
特に強烈に思い浮かんだのは、最近読みあさっていた、
異世界転生ものの小説だ。
なぜ、そんなものが浮かんだのだろう。
恐らく、異世界転生ものの小説の展開と、僕の状況がにていたからだ。
「それならいいかな」......
なんて事も考えていると、ふとあることを思い出した。
それは異世界転生ものの主人公が、転生前の世界よりもひどい目に遭うというパターンだ。
さっきまで楽勝人生系のやつを思い浮かべていたけど。
そんなの嫌だ!
そして、ふと気づくと僕は右腕を盾にしていて、致命傷を避けていた。
そして、困惑したような感じで、強盗がぼーっとしているところを後ろから、コンビニの店員が引き剥がした。
柔道か何かをやっていたのだろうか。
すぐに強盗は動けなくなった。
本当に黙っとけば良かった。なんてことを思いながら、痛みを拒絶するかのように、意識は途切れていった。
多分一瞬のことだろう。
そして、目がさめると、見知らぬ場所にいた。
「まじかよ…」