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第1話
「ちさ!うしろ」
どんっと体に衝撃がきて、驚いた顔がすぐ近くにあった
その後ろにはよく晴れた空が見えた
「ごめん 本当にごめん」
顔を真っ赤にしながら、
彼はわたしに何度も謝った。
突然のことでわたしは何が起こったのかよくわからなかった
「大丈夫だよー」
「本当にごめん 」
そう言って、彼はふざけんなよと彼を押した?男子に言いながら走っていった
彼は阿部 大和というらしい
昨日から同じクラスになったばかりだ
わたしは彼と話したことがなかった
しかし、彼のことは知っていた
同い年のサッカー部で1番背が小さい
もしかしたら、学校の男子の中で1番かもしれない
それに、彼は内部進学でよくみんなにいじられている
廊下でよくその姿を見かけた
どんなことをされても、にこにことしている彼のことを損な人だなと思っていた
とにかく、彼は目立っていたから名前は知っていた
初めて近くで見た彼の顔は、わたしの思っていた顔と違っていた




