わけ
1月17日
今日もいつもの朝がくる。今日は朝早くから部活の練習試合だ。
自分は素早く身支度を済ませ、自転車にまたがり、学校へと舵を切った。
暗かった。まだ太陽は登りきっていなかった。自分は重い脚を動かし、部活動の準備をした。
今日は他校に行かないといけないから、嫌々道を進んだ。
僕は下手だ。とても下手い。今日帰ったら何をしようか。自分は確実に暗くなっていく未来を見ないふりをして、現実逃避をした。そういうとこだよ。逃げんな。
自分は最後の番手だったので、来るのが、遅かった。
遂に試合だ。勝てるわけがないという気持ちと正直わくわくしている自分がぐるぐるする。難しいが、とりやえず、戦った。
陣ちゃんだ。陣ちゃんがペアだった。さらに頭は混乱する。暗いカーテンがかかりそうになるが、何とか、試合を続ける。自分はえぐいドライブが得意だ。1ゲーム目いい展開に持ち込め、デュースまで、持ち込んだ。だが、決定打に欠ける自分のボールはいとも簡単にとられ、抜かれてしまった。
2ゲーム目だ。ここで、挽回をする。熱くなっている自分がそこにはいる。さあ。頑張るんだ。
でも。でも頑張ったところで先生は見ていないし、どうせ自分なんかどうでもいいんだ。だから、なあなあでもよかろ?
悪魔だ。自分の誘惑に負けそうになる。でも、自分はここで勝つんだ。
負けた。3-0だった。
勝てるわけがない。だから、自分は嫌いなんだ。陣ちゃんはいつも通り馬鹿にしてくるし、第一自分が下手すぎる。いくら乗っていても、弱かったら、弱い。事実は覆らない。
だが。だがまだ試合は始まったばかりだ。次こそ勝てばいいだろう。
でもそんなことできるはずがない。実際負けているんだから、勝てる勝算は少ないと見積もっていると。そんなことは自分が一番わかっているはずだ。
確かにそうかもしれない。自分はまた鎮まった。
試合が来た。あまり、乗り気ではなかった。今ここで、仮に勝ったとしても、、ないか。勝つなんて。
論外だよ。君には失望した。
まずはレシーブからだ。思い腕を動かし、ファーストを取る。取る。取れるはずだった。
事実そこにあったのは、空気を押し出し風を出したラケットと、轟音がなっている後ろにいったボールだった。
思考停止した。自分はわけがわからず、困惑をする。だが、陣ちゃんにはそんなことお構いなしか、
「初やったわwwww」
耳にタコができるぐらい聞きなれた声、セリフだった。確かにそうだ。陣ちゃんの言う通りだ。鼓動が早くなる。焦っているのだろうか。自分でもわからない極地に、確かにそこにいた。
結果は惨敗。また3-0だった。
前の試合は手ごたえがあった。確かに、勝利は実在したのだ。だがどうだ?勝てたか?違うだろ!!負けてんだろ!!違うか!!!
そうだ。自分は負けた。圧倒的な敗北を前に僕は人間の大事な部分を失った気がした。
それからはよく覚えていない。その間自分が何をしていたかは、微塵も思いだけなかった。
家に帰ってきた。家でも地獄は終わらない。ピアノ1時間という地獄が待っているのだから。
アメと鞭とよく言うが、アメなんてない。そこにあるのは鞭だけだのだから。
僕は疲労困憊、フラフラの状態でお風呂へ入浴した。今日の思い出せないことを思い出そうとしながら。
僕はまた、社会の奴隷だ。




