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【完結】全知の書庫アカシックレコードの継承者  作者: 刻彫
第三章 『竜と奴隷の建国記』
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最終話 『再会』

視界いっぱいに、砂の大地が広がっていた。

果てのない砂丘の中を一本の川が流れ、その両岸には人々の手で耕された小さな田畑が広がっている。


新リブラリア、僕たちが建国した新しい国。

まだ家々は木の骨組みだけ、道も整っていない。


「……すごいですね。砂漠の真ん中に、こんな場所が……」

リュミナが小さく呟く。


「ああ……でも、こんなナリダガ、ちゃんと生きてる国だ。ようやく落ち着けそうだな、ラマティ」


「うん……きっと、ここからまた始まるんだね」


そんな会話を交わして、馬車を降りた……その時だった。


「おーい!!!」


乾いた空気を震わせるように、遠くから声が響く。

思わず振り向くと、川沿いの道を駆けてくる大柄な影。

陽光を跳ね返す褐色の肌、筋肉の塊のような腕、そして、見慣れた笑顔……あれは。


「おーい! 久しぶりじゃねぇか!! どこ行ってたんだよ!」


「……ダン……!」


僕が呟くより早く、彼は駆け寄ってきて僕の肩をがしっと掴んだ。


「ごめん! 何も言わずに出て行っちゃって!」


ダンは一瞬きょとんとした顔をして、すぐに白い歯を見せて笑った。


「ははっ、いいっての!」


リュミナが小さく首を傾げる。


「ラマティ様……この方は?」


「彼がダン。僕たちの仲間だよ」


「……リュミナ・ドラゴニアと申しますの。お会いできて光栄です」


「おっ! お前、綺麗な角だな! ラマティ、お前またすげぇの拾ってきたな!」


「相変わらずだな、お前は……」


砂漠の風が吹き抜け、四人の影が並ぶ。


あの日の奴隷小屋で見上げた、遠い空を思い出す。


こうして、僕たちの旅はひとつの終わりを迎えた。

けれど、それはきっと「物語の終わり」ではなく、「新しい始まり」だった。


砂の上を渡る風が優しく頬を撫でる。

その風はまるで、未来へ進めと言っているようだった。





――完。

アカシックレコード「観測、完了。ここまで読み進めた貴方に、心から感謝します」


イザナ「……最終話まで付き合ってくれて、ありがとな。少し早ぇ幕引きだったが……それも物語の流れってやつだ」

 

ラマティ「ブックマークや評価をしてくれたみんな、本当にありがとう!」


アカシックレコード「だが、物語は終わりではありません。次なる世界で、新たな観測が始まります」


イザナ「……そうだ。今日から始まる新連載。殺し屋上がりの生命魔法使いはスローライフを送りたい 〜俺は一応、ヒーラーとして転生したんだが〜 が、もう始まっている。主人公は俺となぜか名前が同じだ。ここで回収されなかった伏線も、きっとどこかで繋がるだろう」


ラマティ「よかったらぜひ、新しい物語も読んでくださいっ! 改めて、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!」

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