ラウラのぼうけん 1
森のなかは、見わたすばかり雪ばかりで、ラウラは、どこをどうあるいていけばいいのか、わかりません。けれど、目のまえにあるまっすぐな道を、すすんでいくことに、決めました。
とてもさむくて、ラウラは小さな体を、まるめるようにして、あるいていきます。
ふりつづく雪が、ラウラの栗色でふわふわなかみや、小さなかたにつもります。こまめにはらいのけないと、ラウラまで、雪にうもれてしまいそうです。
そんななか、ラウラの目のまえに、いっぴきのリスが、あらわれました。
「おや、めずらしい。この森に、おきゃくさんが、くるなんて」
リスは、ラウラを見ると、おどろいたように、言いました。
ラウラは、リスに問いかけます。
「この森で、金のかみと碧い目の、きれいな男の子を、見なかった?」
リスは少し考えて、「ああ」と大きくうなづきました。
「それは、女王さまのおきゃくさんだね」
「どこに行けば会えるの?」
ラウラは、リスに聞きました。
ラウラの問いかけに、リスはラウラを、じっと見つめると
「男の子はあっちだよ。そのきれいなうでかざりをくれたら、とおしてあげる」
そう言って、じぶんの小さな手を、ラウラにさしだしました。
ラウラはおかざりラウラです。この日も、たくさんのかざりを、身につけていました。
ラウラは、少しかんがえると
「これで、ユーリの所へ行けるなら」
そう言って、リスの小さな手に、うでかざりをつけてあげました。
きれいなうでかざりをつけてもらったリスは、よろこんでラウラに道をあけました。
リスにとおしてもらった雪の道を、あるいていくと、しろいけしきの中で、何かうごいているのが見えました。ウサギです。
ウサギは、ラウラを見ると、おどろいたように、言いました。
「おや、めずらしい。この森に、おきゃくさんが、くるなんて」
ラウラは、ウサギに問いかけます。
「金のかみと碧い目の、きれいな男の子は、この先にいる?」
ウサギは少し考えて、「ああ」と大きくうなづきました。
「それは、女王さまのおきゃくさんだね」
「このまま行けば、会えるの?」
ラウラは、ウサギに聞きました。
ラウラの問いかけに、ウサギはラウラを、じっと見つめると
「男の子はあっちだよ。そのきれいな耳かざりをくれたら、とおしてあげる」
そう言って、じぶんのながい耳を、ラウラに向けました。
ラウラはおかざりラウラです。うでかざりはなくなりましたが、まだ、たくさんのかざりを身につけていました。
ラウラは、少しかんがえると
「これで、ユーリの所へ行けるなら」
そう言って、ウサギのながい耳に、耳かざりをつけてあげました。
きれいな耳かざりをつけてもらったウサギは、よろこんでラウラに道をあけました。




