6月24日 聖淮戦(指示)
なんとなく生きていてはいけない。自分なりにどうすればいいか考えないと。残りの人生が少ないからこそ、いろんなことを考えずに生きていた。次、病院行った時にこの前の違和感を指摘されたら、どうなるんだろうか?それで不安しかなかった。
ー6月19日ー
寺崎「はじめまして!寺崎美桜です」
私 「はじめまして!南坂萌音です」
寺崎が差し出した手を握り返した。
寺崎「もしよかったら、先に横断幕かけてください。それができたら、打ち合わせしましょう」
私 「わかりました」
よく見ると、舞台上にはまだ何人かいるようだった。
寺崎「淮南高校の皆さんは、右側にかけてくれたらと思います」
私 「わかりました」
体育館は、少しずつ賑やかになってきていた。
寺崎「何かわからないことありますか?」
私 「開会式が終わったら、そこからは自由行動みたいなイメージですか?」
寺崎「そうですね。それで大丈夫です」
私 「ありがとうございます」
私は、みんなに横断幕をかけるように指示をしていた。まずは、開会式だな。長方形のステージの前は、聖徳高校の横断幕しか飾られていない。「挑戦〜夢の向こうへ〜」。聖徳高校を表現する緑色と黄色が中心だった。対する淮南高校の横断幕は、「応戦〜友と未来へ〜」だった。この言葉で表現してよかったかはわからなかったが、みんなは褒めてくれた。あとは、かけてみないとわからないな。私たちがかけようとしていた
私 「じゃあ、あっちかけよっか」
夏目「おっけー。あっち行こう」
夏目が指示を出して、私たちはそっちの方向に向かっていた。すると、寺崎から私の名前が呼ばれるのが聞こえ、ゆっくりと戻る。
私 「どうしたの?」
寺崎「この後の司会なんだせど、後で打ち合わせできる?」
私 「いいよ。何話すの?」
寺崎「大まかには、開会式と閉会式なんだけど。それ以外のこともね」
私 「それ以外のこともね」
それ以外のこと?なんだろうか?
寺崎「他の生徒には言えないことよ」
私 「わかった。すぐに、行くよ」
結たちに横断幕のことを任せ、再び寺崎のところへ戻っていく。そういえば聖徳高校と言えば、BIG3がいるのに、なぜ寺崎がこうして前にいるのだろうか?さっき話した篠木もそうだが、どこか淮南高校とは勝手が違った。まぁ、そういうもんか。




