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6月22日 聖淮戦(交渉)

 うーん。思ったよりも調子が悪いな、、、、、、、。これは、病気のせいだろうか?私は、体調の悪さを感じ学校を休むことにしたのだった。起き上がれないのは、久しぶりだ。以前似たようなことがあったが、あの時とはまた違う感覚だった。


 ー6月19日ー


 篠木「私は、そういうの興味ないから」

 私 「そうなんだ。ふーん」


 落ち着かせようとする篠木にたたみかける。


 篠木「用がないんだったら、私行くけど?」


 篠木もこんなに怒るんだな。まぁ、当たり前か。篠木の表情を見ながらも、私は落ち着いていた。


 私 「用ならあるよ」

 篠木「何の用?」

 

 さっさと終わってと言わんばかりの表情だ。


 私 「今年の"聖淮戦"で勝った方が来年の開催場所っていうことにしてよ」


 これは、春助からの提案だった。来年、私たちは"聖淮戦"はないからどっちでもいい。ただ、後輩のためにという春助の想いは叶えてあげたい。明らかにイラっとしてる。


 私 「そんなに怒らないでよ」

 篠木「怒ってないけど」


 ここで話をしていても埒があかない気がした。どうせ、テキトウにあしらわれて終わりだろう。だったら、、、。


 私 「ねぇ、今度会わない?」

 篠木「なんで?」


 理由なんてない。篠木とは、どこかでちゃんと話をする必要があった。


 私 「いろいろ聞きたいことがあって」

 篠木「私はないけど?」


 ダメだ。話は平行線を辿っていく。


 私 「ホントかな?」

 篠木「私は、ないよ。話すこと」

 私 「そっかぁ。じゃあ、仕方ないか」


 ここまで言っても、通じないなら話すしかないかぁ。最も切りたくなかったジョーカーだった。


 篠木「もういいかな?」

 私 「じゃあ、最後に一つだけ」

 篠木「なに?」

 私 「もし、あれが事故じゃなかったら?」

  

 あの日、あの時。みんなが思い出したくなかった出来事を話すことにしたのだった。

 

 篠木「なんの話?」

 私 「あなたの怪我の話よ」


 本人を目の前にして、この話をするなんてどうかしてる。でも、この人たちと互角に渡るには、どうかしてることをしないと。


 私 「私は、知ってるよ。あれの真相」

 篠木「中学校の時の話?」   

 私 「うん」


 徐々に表情が固くなっていく篠木を見るのが少しつらくなっていた。

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