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6月18日 生徒会メンバー2

 今日が"聖淮戦"に向けた最後の準備となった。サッカー部には少しの間しかいれなかった。春助がいけるって言ってるんだからいけるだろう。私は、そう信じていた。そんなことを考えていると、体育館に飾っていた夏目が降りてきたのだった。私と結で発足した淮南高校生徒会。三人目のメンバーとして声をかけたのは夏目満喜。夏目の名前が出たのは、私ではなく、結からだった。同じ頃に、私は五十嵐実咲をメンバーとして考えていた。しかし、実咲と夏目は、ある意味キャラが被っている。そのため、どちらか一人しかメンバーにすることはできなかった。夏目の成績は中の上。対人関係もあまり得意ではなく、友だちも多いという感じはしない。一方の実咲は、成績は上の下。対人関係も得意で友達も多い。普通に考えれば、実咲を選ぶしかない。

 しかし、結が夏目を推す理由を聞けば納得がいった。その理由とは、生徒会としての機能を優先するためだった。私のように派手なタイプが揃えば、見栄えはいいが、一定数アンチがくる。アンチがいれは先生からの評価もよくない。それだったら、地味かもしれないがまとまりがある生徒会を作って大学に有利なようにした方がいいんじゃないかと。正直、私はこの先のことは何も考えれなかったし、せっかくなら結の言う通りにした方がいいと思えた。実咲は、自分の力でなんとかなるだろうし。夏目が入ってからは、さらに盛り上がりを見せた。もっと静かな子かと思ったけど、そんなことは全然ない。しかも、学校外で習っている弓道についていろいろ教えてくれたのだった。

 そして、その夏目が4人目の藤田有希乃を連れてきたのだ。彼女は、会計というポジション。もう既に3人でもそれなりに成り立っていたが、誰も会計のポジションはやりたくなかった。というのも、この前もめた部費や生徒会活動費やクラス活動費など必要なお金が全て集約されていたのだ。最初、それを私が担っていたのだが先生や部活動キャプテンや委員長など話し合いに常にいないといけないという理由から一人でやるのが限界となり藤田を夏目が連れてきたのだ。藤田は、夏目や結よりもさらにおとなしかった。そんな藤田が最後に連れてきたのが会長秘書というポジションで涌井世那。彼女は、藤田の幼馴染という存在で呼べる人が彼女しかいないというただそれだけの理由だった。しかし、涌井はこれまで一度も私の秘書をしてくれたことがない。やることはずっと、藤田のお手伝いというなんとも奇妙な役割なのだ。

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