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6月9日 不安

 残り9日。私たちは、残りの期間で"聖淮戦"のポスターを作らなければならなかった。今年は、聖徳高校で行われるため、事前に荷物も送らなければならないし、ハードスケジュールだった。そこに加えて、他の部活動の人たちはあまり協力もしてくれないし大変さは増すばかりだった。


 私 「これ、シュレッダーかけといて」

 夏目「オッケー。向こうから承諾もらえたの?」

 私 「もらえないよ。そんな簡単に」


 向こうの返答は、検討しますという曖昧なものだった。私たちをナメているのか、それとも本当に検討してるのかはわからないけど。


 夏目「そういえば、戸田の連絡先わかったの?」

 私 「いや、今は全然」

 夏目「なんか企んでない?」

 私 「そんなことないよ」


 なんだか、バレそうで怖いな。


 夏目「だったら、いいけど」

 私 「そう言えば、戸田って話したことある?」

 夏目「昔はあったよ」

 私 「そうなんだ」


 やっぱり、戸田を抑えることが最大のポイントだな。でも、戸田の周りにはいろんな危険な奴がいて、とてもじゃないけど私なんかが太刀打ちできそうにない。


 夏目「やめときなよ、戸田に会うのは」

 私 「会わないよ」

 夏目「怪しいな」

 私 「ホントだって」

 

 やはり、私以外から見ても危険かぁ。だったら、誰か連れて行くしかないか。でも、誰連れて行こうか。


 夏目「そういえば、当日萌音はどうするの?」

 私 「サッカー部の時はそっち行くけど、あとはみんなと一緒にいると思うよ」

 夏目「そっかぁ」

 私 「どうしたの?」


 何か不安な様子だった。


 夏目「なんか、不安なんだよね。聖徳の生徒」

 私 「何が不安なのよ?」

 夏目「篠木とかもそうだけど、他にも会うだけで圧倒されそうなの」

 私 「大丈夫だよ、私がなんとかしてあげるから」


 不安な気持ちはわかる。でも、負けてはいけない。


 夏目「サッカーの試合してる時困るよ」

 私 「じゃあ、誰かそこにいてもらうよ」

 夏目「え?」

 私 「実咲とか怜とか。だったら不安じゃないでしょ?

 夏目「それだったら、、、、、」


 さっきまでの不安はどこか消えたようだった。さっき、実咲って言ったけどそういえば実咲もあの日いたメンバーかぁ。少しずつ謎が解けてきた。あの日起きたことは、決して偶然ではなかったのだ。

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