6月4日 ミーティング(2回目)
私たちは、2回目のミーティングをしていた。問題は、この前話をしていた部費の話。絶対今日も出てくる気がする。今日も順調に話が進んでるし可能性はある。今日も各部活のキャプテンとサポートメンバーが集まっていた。
【参加メンバー】
・湯浅守 野球部キャプテン
・中川琴音 ソフトボール部キャプテン
・藤森春助 サッカー部キャプテン
・中田海 男子バレー部キャプテン
・清水優見 女子バレー部キャプテン
・川口裕樹 陸上部キャプテン
・柏木悠馬 男子バスケ部キャプテン
・園田舞 女子バスケ部キャプテン
・首藤祐介 男子テニス部キャプテン
・早見柚子 女子テニス部キャプテン
中田は、おとなしくしていない。ここから、何かをしかけようとしいてる気がした。私は、タブレットに書きこんでいると、野球部キャプテンの湯浅が声を出した。「今回の"聖淮戦"と部費は関係あるの?」。結は、回答に困った。ここは、私がいかないと。立ち上がった。〈それは、まったく関係ないです。この前から、皆さんずっと部費の話をしてますけど、そんなに部費の話がしたいですか?〉。静寂さが教室を包む。誰が口を開くのだろうか?口を開いたのは、バレー部キャプテンの中田だった。「ああ、俺にとってはそれが大事だ。"聖淮戦"じゃなくて、そっちの話をしてほしい。無理なのなら、俺は帰る」。〈他の皆さんは、どうですか?〉。中田に続くように、陸上部キャプテン川口とテニス部キャプテンの上林が声を上げた。
これが現実なのか?まぁ、それならそれで私がきっちり話すしかないかな。そんなことを考えていると、横から立ち上がる女性がいた。普段、だらけているけど、今日ばかりは違うように感じた。ゆっくり、首を横に曲げる。すると、立ち上がった女性が、尾崎怜であることがわかった。
尾崎「中田くん、部費って上げて欲しいの?」
中田「ああ。上げて、新しいモノを買いたいんだ」
尾崎「だったらさ、"聖淮戦"に買ったチームから優遇しようと思うの」
中田「まじ?」
尾崎の言っていることはどれだけ伝わるだろうか?
尾崎「私は関係ないけど、生徒会もどうせ先生からいろいろ言われるだけだから」
中田「俺はいいよ。勝つか負けるかはシンプルだからな」
尾崎「そうだよね」
中田が了承したこともあり、風向きが変わる気がした。




