【おまけ】不穏な影
「お邪魔しますよ〜♪」
ピュアが治癒活動に出かけた後、ピュアの部屋に訪れた・・・侵入した存在。
隠蔽魔法を駆使して巧みに存在を消している。
「ふっふっふ、不用心ですねぇ。まぁ、鍵魔法はドアにされていましたが私の手にかかれば侵入は容易いのですよぉ〜」
賊は部屋を物色する。簡素で高価な物などない部屋。
盗む物などありはしない。
否、一つあった。魔導書だ。
「なにもない部屋ですねぇ〜。でも私にとっては宝の山です♪」
賊は魔導書に手を付ける。そしてパラパラとめくる。
「うわ〜なにこれ。よくこんなの読めますね・・・。全く読めません」
『ガタッ!』
ま、まずい!音を立ててしまった!
「ぬ!?誰かいるのです?」
驚いた賊は、魔導書を地面に落とす。
『ガタガタガタッ』
風で窓が揺れる。
「なんだ。風ですか♪げ、栞、外れちゃいましたね・・・。えっと、この辺に挟まってた様な気が・・・えいっ!」
賊は乱暴に栞を挟み、ポイッと机の上に戻した。
どうやら目的は魔導書ではなかった様だ。
そして賊は・・・ブレッどんに目をつけた。
賊はそのまま・・・ブレッどんに倒れ込む。
「クンクンッ♪す〜は〜、す〜は〜。これは・・・ピュアの匂い!あぁ、最高です!お日様の匂いです♪毎日ここでピュアが寝ていると思うと・・・最高です!」
・・・賊は変態だった様だ。
というか・・・リズだった。
私は白い目で棚の上から見下ろす。いや、見下す。
「はっ!?視線を感じましたっ!何やつ!?」
不審者のリズがキョロキョロと周りを見渡す。
そして、私に気づく。
「ラト!?ピュアと一緒に出かけたんじゃ・・・」
冷や汗をダラダラと流しながら慌てふためくリズ。
「フェリが一人いれば十分だからフェリに任せて私は留守番ニャ」
隠蔽魔法は私も使えるが、フェリの方が得意だ。
「見てました?」
「全部見てたニャ」
「どの様に判断しました?」
「大変な変態と判断したニャ」
「忘れて貰えたりします・・・?『記憶消去!』」
「私に精神干渉系の魔法は効かないのニャ。躊躇なくそんな物騒な魔法使うニャよ」
「・・・」
「・・・ニャ」
・・・
「どうか、ピュアには内緒にして下さい!何卒、何卒、お願いいたします!」
それはそれは綺麗な土下座でしたとさ。
まぁ、別に恨みもないし、黙って置いてやるかニャ。
弱みを一つ握れたのは、収穫だった。
こいつを仲間にして、ピュアの奴に私を虐めない様にさせる材料にでもしよう♪




