パンパカパ〜ン♪
「奴に出会ったのは加護を貰った十五歳の誕生日の次の日だった」
ラックが語り始めました。割と最近の話の様ですね。
出会った日に『一昨日、加護を受けた』と言っていたので、つまり出会った日の前日のお話になります。まぁ、とりあえず真面目に聞きましょう。
「加護を貰った俺は、武神様の加護と、それによってハッキリとした視界によりテンションが爆上がりしていた」
急に目が良くなった訳ですから無理もありません。
「パンストを面白い程に効率よく狩る事が出来た。今までは一匹づつ相手していたのが十匹纏めて相手できる。これで、もっと沢山のパンを焼ける!と・・・」
やっぱり、パン基準なんですね。と言うかよく視力が悪い状態で狩ってましたね。
「その時に出会ったのが、パンミミックだった」
どうやらパンミミックとは魔物だった様です。
「そいつは四角く、大型犬ほどのサイズで、色とりどりの宝石の様なグミで装飾された一見、宝箱の様な姿をした魔物の様に動き攻撃してくる・・・パンだった」
人はそれをパンとは呼びませんよ?
どう考えても魔物ですがラックにとってはパンだった様です。
「手強い相手だった。しかし、俺はオーブンの中にソイツを誘い込み、見事にこんがりと焼き上げた!」
美味しそうですね。
「上手に焼けたソイツは香ばしい香りと甘い匂いを放つパン状の宝箱になった」
言語って難しい・・・。あってるのでしょうか?あってるような気もしますけど・・・。
混乱してきました。
「するとパンがパカっと開いた」
パンでしたっけ?もはや追従不能です。知ってる言葉しか出てきてないはずなのに、なんでこんなに意味不明なんでしょうか?
「中には小さな小瓶があった。俺はそれを鑑定した」
お?やっと話の本筋ですかね?
「それは『イースター菌』と表示されていた。鑑定できたので問題ないと油断していたが、俺がその小瓶に触れた瞬間、瓶は『パーン』した」
んー・・・ん?
「つまり・・・」
「つまり?」
「パンがパカッとしてパーンしたんだ」
・・・
「パンパカパーン?」
「パンパカパーンだ」
私は怒っていいと思う。ちゃんと真面目に聴いていたのに・・・。




