表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/98

パンってなんでしたっけ?

 ようやく慣れて来て、笑いを堪えられる様になった所で、男は自身の過去を語り始めました。


 その内容は・・・なんとも悲惨でした。

 やはり、悪い人では無さそうです。


 男の名前はラック。街から少し離れた森の中に今も住んでいるそうです。


***


 ラックは、森の中で生まれました。

 そして、五歳の時に両親が出て行ったそうです。


 え?五歳で森の中で一人?鬼畜すぎやしませんか?


「記憶は曖昧だが、どうしても行かないといけなかったらしい。連れて行くのは危険だからと俺は家に残された。すぐ戻ってくるつもりだったらしいが・・・」


 ちゃんと愛されていた様です。なにか戻ってこれない理由があったのでしょう。

 それは、もしかして・・・いえ、それは考えないでおきましょう・・・。


「五歳で森の中で生きていくのは、何というか・・・無理なのでは?」


 オブラートに包もうと思いましたが、牛皮で包んでも溶け出して来そうな程に刺激の強いお話しに私は若干諦め混じりで切り込みました。

 足のあるオバケではないラックさんは今、生きている訳ですし。


「それが、森の家には大量のパンが保管されていてな。

 パンさえ食べていれば生きていけるだろ?」


 そんなの常識でしょ?みたいな顔をされていますが私が見る限り、貴方はト○ネコには見えませんよ?


 あれ?無理ですよね?あまりにも自信満々で、一切曇りのない目で言い切られると少し自分が間違っているのでは?と心配になって来ましたが、人はパンだけでは生きていけませんよね?でも目の前の彼は生きています。あれ?やっぱりオバケなのでは?


 頭の中は既に『?』で一杯ですが、こんなのは序の口だったのです・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ