また巻き込まれてる・・・
ラックを拘束した私はリズから一通り説明を受けて、事の顛末を把握しました。
「俺は悪くねぇ・・・」
どこの赤髪ロン毛主人公ですか?
吊し上げられながらも無罪を主張するラック。
実際に無罪な訳ですが・・・。
まず、半裸にされたクロエに私の服を渡して着替えさせました。
そして、半泣きのクルセとクロエ、未だに警戒心マックスなアオイを席に着かせて話せる状況のした訳ですが・・・
「まぁ、落ち着いてパンでも食べましょう♪」
とりあえず、お腹が膨れれば心も落ち着くと言うモノです。
なんせ、このパンはラック特製パンですし。
「おう、食ってくれ。大体の事はパンで何とかなる」
それは暴論が過ぎますよ?
しかし、三人組は一心不乱にパンに貪り付きます。
本当にお腹が空いていた様です。
「美味しい・・・美味しすぎます・・・!!」
涙を流しながらパンをかじる三人組。
ろくにご飯も食べずにこの街流れ着いた様です。
お腹が空くとイライラするものですよね。
わかります。
・・・
こうして、落ち着きを取り戻した三人組に魔石の買取値が妥当である事を説明。
納得してくれた様です。
そして、続けて彼女達の話を聞いていたのですが、これがまた・・・色々と問題だらけだったのですよ・・・。
まず、隣国の情報の数々。ソボックの食糧難はどうやら『ヤバン』のせいかもしれないのです・・・。加えて、ヤバンはソボックへの侵略を企てている可能性が・・・。
ヤバンは『ソボックは元々は自分達の領地だった』と主張しているのですが、
これはどう考えても言いがかりなんですよねぇ。
しかし、理屈が通じないのだから会話になりません。
そんな『ヤバン』が力を付けて侵略を企てていると言うのだから穏やかじゃありません。どう考えても、領主様にお伝えすべき案件です・・・。
頭が痛くなってきました。何でまた関わってしまったのか・・・。
それと気になるのが・・・クルセがどう考えてもただの冒険者には見えないんですよねぇ。粗暴に振る舞ってはいますが滲み出る気品があります。クロエとアオイは明らかにクルセの従者です。
装備品も普通より良いモノを使っています。私は道具屋なのでその辺りはとても詳しいです。
クルセの剣とアオイのナイフと手甲、クロエの服はラックにパーンされて、もうありませんけどね・・・。
ヤバンの情報も知りすぎています。
何で私に話しちゃうんです?
巻き込まれている感が半端じゃないです・・・。
何故か三人組から向けられる羨望の眼差し。
おそらく、破壊神ラックを縛り上げたせいですね。
あとパンで餌付けしちゃいましたし。
「父・・・あ、今の無しで。ヤバンも所属している隣国『ヤバス』の王は今、病に倒れていて第二王子と第三王子が潰し合う様にして悪政を敷いています。今は第二王子のダメスが王位を継ぎそうなんですが、ダメスは本当にアホな子で色々あってソボックを攻めようとしているのです・・・」
ん・・・?
ちょっ!今、何を無しにしたのニャ!?




