退屈は・・・
「寝坊したのニャあああああ!!」
今日も呪いの館に私の叫び声がこだまします。
昨日の今日で同じ失敗をするとは・・・一生の不覚です。
でも、昨日よりはまだ、マシでした。
ギリギリ仕事に間に合いそうです。私は、慌てて準備をします。
すると居間で皆と鉢合わせました。
リズも私と同じく今日は仕事、そして同じ様に遅刻・・・。
「二人とも仲良しね♪」
高ランク冒険者であるエビちゃんは余裕があるので、緊急依頼でも無い限り慌てて準備をする必要などないのです・・・。
「まぁ、慣れるのには時間がかかるからな・・・ブレッどん」
ブレッどんのネーミング、地味にラックが一番気に入っています。
ラックは私達を見送った後、日課の食神の祠へ行く予定。私もそっちに行きたいですねぇ。
でも仕事は仕事です。義務を果たすとしましょう。
私は慌ててパンを咥えながら玄関へ。
本気で遅刻しそうです。
せいぜい、曲がり角に注意をする事としましょう。
などとフラグをへし折りながらダッシュ!
すると同じ様にパンを咥えて玄関に走るリズとぶつかって・・・
入れ替わってる!?
なんて事は当然ありません。
無事、出勤時間にギリギリ間に合いましたとさ。
・・・
・・・退屈ですね。
この二日が過密過ぎて日常が退屈に感じます。
道具屋でボーっと店番。至福の時間だったんですけどねぇ。
退屈とは不思議なものですね。
忙しい時や焦っていたあの頃、何かを得ながらも落ち着けるこんな時間は大切だったのですよ。
色々な事を考えながら、頭を整理して心を落ち着かせていました。
時間制限がなくなって自由になった私は何故か、この時間を退屈に感じていました。
贅沢な悩みなのかもしれませんね。
やりたい事が沢山ある様な気がするのに、上手く整理できません。
そんな事よりも、何かがしたいと思ってしまうのです。
でも・・・だからって・・・
・・・
『きゃあああああああ!!』
突如、絹を裂くような叫び声が響きました。
そして、リズからの通信が入ります。
『ピュア!ごめんなさい!!急いでギルドの方に来てくれませんか!?』
取り乱したリズの声に私は慌てて道具屋を飛び出して、隣のギルドへ。
そしてギルド中に颯爽と入った私の眼前には・・・
半裸の女性を押し倒すラックがいました。
「ピュア!拘束して!!」
どっちを?
ラックですね。
有罪ですね。
女性の敵です。
現行犯逮捕です♪
『拘束!!』
私は拘束魔法でラックを締め上げます。
「「なんでええええええ!?」」
あれ?違いました??
これ、どうゆう状況ですか?
退屈は嫌と言いましたが・・・ここまでのハプニングは望んでいませんよ?




