ラックの寝言
「実際のところ、ピュアはラックの事、どう思ってるんです?」
リズが、少し真面目な顔をして言いました。
『ここがパンコロッセオか・・・むにゃむにゃ』
(ラックが寝言で何か言ってます。パンコロッセオってなんにゃ?)
「どうって、どう言う意味ですか?」
とりあえず、すっとぼけてみます。
『パンピオンになるのは俺だ!・・・むにゃむにゃ』
(パンピオンってなんにゃ?チャンピオン的な?寝言が気になって会話に集中出来ません。)
「分かっていて言ってますよねぇ・・・ラックはピュアの事、きっと好きですよ?」
この人のそれは、恋愛感情では無さそうですけどねぇ。
『パン男爵・・・揚げ物だと・・・?まさかパンごと揚げるのか!?・・・むにゃむにゃ』
(パン男爵だれにゃ?美味しそうですね、それ。)
「嫌いじゃないですよ?恩人ですし、とても好感が持てる方だと思います」
今まで、寿命の件があったのでそう言った事を考える余裕などありませんでした。
先のない人生に付き合わせるのは、相手に悪いと思ってましたし。
『パンブレット・・・まさか貴様も来ているとはな・・・むにゃむにゃ』
(だれにゃ?パンフレットみたいな名前です。この人は本当に脳みそパンですね。)
「貴方が、先のない人生を視野に入れて人を遠ざけていたのは知っています。私はその考え方が大嫌いですけどね。まぁ、でもその考え方もこれから変わるでしょうし楽しみですねぇ♪」
リズは本当に嬉しそうに笑っていました。こう言うところが苦手なんですよ。
彼女はきっと正しいと思ってしまうから・・・。それはきっと嫉妬に似ている。
・・・
しかし寝言が気になります・・・。
『パンに・・・麺を挟む・・・だと!?その発想はなかった・・・むにゃむにゃ』
(それも美味しそうだニャぁ・・・)
「寝てますよね?」
確かめてみましたが、間違いなく寝ている様です。
もう、会話そっちのけで気付けば二人で寝言を聞いていました。
『男爵は8点か・・・流石だな・・・むにゃむにゃ』
(審査が始まりましたね・・・。)
「ラック勝ちますかね?」
リズも笑いながら興味津々で聞き耳を立てます。
『パンブレット・・・9点!?俺は奴に勝てるだろうか・・・むにゃむにゃ』
(男爵負けたニャ。)
「パンブレット強いですね」
私も笑いながら聞き耳を立てます。
『俺の点は・・・コエンザイム・キューテンだと!?・・・何だそれは?・・・むにゃむにゃ』
(健康成分の一つですね・・・。)
「意味不明ですね・・・」
私達二人は首を傾げます。
『き、きさまは・・・パンゴルモア大王!?・・・むにゃむにゃ』
「「誰っ!!」」
その時でした。
・・・
「ん?あぁ、寝てしまっていたか・・・。すまん」
ラックが目を覚ましてしまいました。
「疲れてたんですね。ところで何か夢でも見てました?」
続きが気になるんですけど?
「ん?なにか見てた気がするが覚えてないな」
やはり、覚えてませんか・・・。
「早急にもう一度、寝て貰っていいです?」
「なんで!?」
いや、だって続き気になるじゃないですか・・・。




