エビちゃんイリュージョン
「あらまぁ、バラしちゃダメですよぉ♪ラックさんはその鑑定については内緒にしておいた方がいいですよ。そして鑑定結果も他言無用の方がいいと思います」
リズが釘を刺す様に言いました。確かにその鑑定は色々と不味い気がしますね。
スリーサイズなんてバラされたら、殺めてしまうかも知れません。
いえ、冗談です。問題はそこではないですね。
しかし、リズが私にまで内緒にしていた事に不満を隠せません。
と言いますか、本当に情報過多です。一個一個処理していかないと不味い気がします。
リズを問い詰めるのは、後回しです。
とりあえず睨んでおきましょう。
リズはニヤニヤして見つめ返してきました。
後で尋問しましょう。拷問も辞さない構えです。
「すまないが俺の実験に付き合って貰えないだろうか?長年の謎が解明するチャンスかもしれないんだ。もしかしたらこの格好も少しマシに出来るかもしれない」
あ、やっぱり嫌だったんですね。それはそうでしょうね・・・。
可哀想ですし、ちょっと手伝ってあげたい気がしてきました。
見た目以外は、現状完璧に良い人ですし。
「リズ嬢、直近で俺の出ないといけない様なクエストは発生しそうか?」
エビちゃんはリズに事前に確認をする。これからの実験で下手すると数日、戦闘不能になる可能性を視野に入れているのでしょう。周りへの気遣いも出来る立派な人です。
「あ、またデバフが増えたな」
呪いコワイ・・・。
・・・
エビちゃんは更衣室に入っていきます。
暫くすると、同じ更衣室からイケメンが出てきました。
イリュージョン?
いえ、私も馬鹿ではありません。あれがエビちゃんであろう事は分かります。
面影は・・・ありませんねぇ・・・。
そもそも背が伸びてます。わざと猫背にして膝を曲げていた様です。
涙ぐましい努力です、呪いコワイ・・・。
そうまでしないとまともに戦えなかったのでしょう。
剃った髪はハットでそっと隠しています。
両脇のツノの様な髪は洗い落とされていますね。
くすんだ緑色は綺麗なエメラルドグリーンに。わざと汚してたんですね・・・。
服装は落ち着いた一般的な私服、よりちょっと高級な感じですね。
不快感がない程度に装飾がありオシャレです。そつがないです。
メイクは落としただけですが、元が良い様です。
別人です・・・。劇的ビフォー・アフターです。
古民家がモダンでオシャレなロボに大変身な気分です。
どんな気分ですかソレ?混乱しております・・・。
しかし、納得いかないのが二人の反応です。
リズは、目をハートにしながら熱烈な視線を送っています。
さては、元はイケメンな事を知っていましたね。
受付ですし何かのタイミングで知ったのでしょう。
ラックさんはと言うと・・・
「お?メイク落としたんだな。しかし、何故か強力な美神様の呪いがかかっている様だ」
あ、この人は美的感覚がアレな人ですね。
ただの珍しいファッションくらいの感覚だった様です。シャケなのに。
そう言えば、森でずっと一人だった訳ですし、常識もズレているのでしょう。
私一人だけ驚いていたのが少し悔しいですね。
またリズがニヤニヤとコチラを見ているのが腹立たしいです。
やはり、拷問が必要な気がしますね。




