情報の大渋滞
神の加護や呪いによる現象は基本的に鑑定スキルなどではわかりません。
分かるのは加護の有無と、加護の強弱のみ。
呪いの有無は本人にしか分からず、呪いの効果は本人にすら分からないのです。
分からないはずなのですが・・・
「お前、呪いの効果が分かるのか!?」
エビちゃんは思わず前のめりになりながら言及します。
それもそのはずです。
彼は今まで、詳細の分からない呪いに悩まされ続けてきました。
何がどう作用するのか、本人ですら分かりません。
そんな中で、体感から辿り着いたのが今のスタイル。
必死になるのも無理はないのです。
しかし・・・
「ラックさん、鑑定スキルをお持ちなんですか?しかも特殊な」
呪われたテーブルに、とても珍しく貴重な鑑定スキル持ちが二人いる事が判明しました。一層に意味不明な集団です。
「俺の鑑定は『パーン』しないものの事なら大体分かる」
この方の基準は『パーン』するか、しないかなのですね・・・。
しかし、それだと世の中『パーン』しないものの方が圧倒的に少ない気がします。
宝の持ち腐れなのでは?
「俺はこれのおかげで『パーン』するか、しないかを判断出来た。もしこれがなかったら家の物を片っ端から『パーン』していたかもしれない・・・」
あってよかったですね。確かに、事前に分からないと怖くて仕方ありません。
触るものみな傷つけてララバイする所でした。
「これは鑑定出来ますか?」
私は適当にテーブルを指さします。
「『パーン』するものだ」
テーブルに変な二つ名が付きました。
「これはどうですか?」
私は床を指さします。
「床だな。楢で出来ていて生命力は21/180だから割と年季が入っている。そろそろ張り替えた方がいい」
「生命力まで分かるんですか!?」
リズが驚いています。生命力は、耐久値の様なものです。
あらゆるモノに存在しますが、鑑定なんて普通、出来る筈がないのです。
しかし、色々な事が同時に分かって忙しないですね・・・。
エビちゃんの過去とラックさんの鑑定。
「人はどこまで鑑定出来るんです?」
これが重要そうな気がしますね。
「名前、種族、レベル、心理状態、幸福度、生命力、ステータス、スリーサイズ、加護、呪い、能力祝福、能力低下ぐらいだな」
異常事態です。エマージェンシーです。
そんな鑑定、聞いた事もありません。スリーサイズまで分かるなんて・・・いやそこじゃないです。普通の鑑定は名前、種族、レベル、加護の有無までです。
心理状態とか意味が分かりません。幸福度とかもっと分かりません。
ステータスもヤバいです。そんなのバレたら困ります。
スリーサイズもヤバいです。そんなのバラしたら殺します。
「しかし、奇妙なものだな。呪いは、もしかして引き寄せ合うのか?珍しいと聞いていたのに、四人も集まるなんて」
ラックさんは、私達を見回して言いました。
ポロッと言いました。今・・・なんと言いました・・・?
もう、情報が大渋滞です。頭が痛くなってきました。
四人?一、ニ、三・・・あれ?
私に、エビちゃんに、ラックさん・・・足りませんよ?残っているのは・・・あ。
リズ・・・あなた呪われてたんですか・・・?




