ある未解決事件
未解決事件をテーマにしていいのか、
正直 迷いました。
他国の20年以上前の未解決事件が頭の片隅に
ずっと残っています。
ある17才の女の子が夏休みに、学生が集う大規模
キャンプに行きたいと言います。
その際、母親は反対をします。
キャンプには素行の良くない学生も
混ざっていて評判がよくなかったからです。
母親は、女の子の彼氏や友達も誘って
家族で別キャンプに行こうと提案をします。
女の子は好奇心旺盛で、家族のキャンプは
いつでも行けるし、夏休みの学生キャンプに
どうしても参加したいと言います。
そして仲の良い女友達と一緒に行動をする
から安心してほしいと母親を説得しました。
母親は 絶対に友達と離れないことを条件に
許可をしました。
ところがキャンプに着いてしばらくは一緒に行動を
していた友達と何らかの原因で別行動をすること
になりました。
何日かして彼氏のもとに女の子から連絡がありました。
帰りたいので車で迎えにきてほしいとのことでした。
彼氏の答えは、せっかくのキャンプだから期日まで
楽しんだら?というものでした。
女の子はキャンプに残ることにしました。
集団で車に乗っている女の子の目撃を最後に、
その後の消息が絶たれました。
大規模な捜索の結果、
ワニが生息する沼地で女の子の私物が発見されました。
それ以外の情報がなく未解決になりました。
人生は選択の連続です。
女の子が家族キャンプを選んでいたら……
お友達と一緒にいたら……
キャンプを早く切り上げていたら……
女の子が元の場所に戻れる機会は少なくとも3回
ありました。
選択の連鎖で運命が変わっていく、
人との関係性や意識の微妙なズレ、
それは誰の身にも起こりうる事、
ただ 分かっているのは表面的な事だけです。
勝手に解釈するのは不謹慎と思いつつも記憶
から消えないのは、3回の機会をすべて失う、
その事実に背筋が冷たくなったからです。
そして、
表に出てこない潜んでいる何かか確かにあって、
考えれば考えるほど、恐ろしいのです。
お読みくださり ありがとうございました。