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元山賊師団長の、出奔道中旅日記  作者: 新堂しいろ
第三章 落涙の勇者と赫熱の令嬢

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110.合同訓練開始② 盾術訓練

 内勁(ないけい)だの(じん)だのの話なんて、今するつもりは全くなかった。だというのに皆が騒ぐものだから、結局一から十まで説明することになってしまった。


 仕方なく俺が説明を始めると、しばらくしてケティやヴェンデルはピンときたらしい。「もしかしてアレのことかっ!?」と、でかい声を出した。

 話を聞いてみれば、強力な精技(じんぎ)を会得している人間は、身体能力が異常に高いという話が冒険者の間であるらしい。なので冒険者らは強力な精技(じんぎ)の習得を目指し、日々鍛錬しているのだそうな。


 精技(じんぎ)の鍛錬は外勁(がいけい)に関連するもので、内勁(ないけい)とはあまり関係がない。だから俺からすると、内勁(ないけい)を鍛えるために随分遠回りしているな、というのが正直な感想だった。


 一方同じパーティであるジエナやアーレンは、そんな話を初耳だという顔をして静かに聞いていた。

 彼らは己の肉体を駆使して戦うタイプの人間ではないからだろうか。魔法使いでも身体能力が高ければ戦いやすいだろうに、不思議な話だ。


 話が本筋から逸れまくったが、こうして話を聞いて分かったのは、彼らが内勁(ないけい)だの外勁(がいけい)だのという内容をふんわりとしか理解していないということだ。どうやら鍛錬方法も知らないらしかった。


 山賊時代の話になるが、当時、実は俺も内勁(ないけい)外勁(がいけい)という呼称については知らなかった。呼び名を知ったのは王国軍に入ってからだ。

 とはいえその概念自体は知っており、山賊団に伝わる方法で鍛錬を行っていた。

 だというのにだ。冒険者達には雰囲気でしか伝わっていないらしいのだ。

 実情を聞き、驚けばよいやら呆れてよいやら、唖然としてしまった。


 そんな話を十数分ほどかけて終えると、今度はサイラスが(じん)自体まだ使えないと不安そうな顔をし始める。なのでそっちも教えた方がいいかと溢したところ、またそれも教えろと他の面々が騒ぎ始め、収拾がつかなくなってしまった。


 結局後で教えるから今は黙っとけと怒鳴りつけ、今に至るというわけだ。

 無駄に疲れた。


「全く、いい加減話を戻すぞ。それじゃまずケティだ。ウィンディア、俺はこれからこいつらの面倒見なきゃならんし、ケティのこと任せていいか?」

「かしこまりましたわ。お任せ下さいまし」


 スティアは嫌な顔一つせずにこりと笑う。普段なら人族なんてと言いそうなもんだが、妙に機嫌がいいため二つ返事だ。


「ケティ、ウィンディアは俺なんかよりずっと強いからな。最初から本気で行かねぇと相手にならねぇぞ。気をつけろよ」

「え、えぇ~……? それホント? また嘘じゃないよね?」

「俺は冗談は言うけど嘘は言わんぞ」

「それ、どう受け取っていいか分かんないんだけどぉ……」


 困惑しながらスティアのもとへ歩いていくケティ。スティアは何だかんだ面倒見が良いし、しばらく任せても大丈夫だろう。

 彼女らがその場を離れるのを見送ってから、さて次はと視線を巡らせる。

 長助はまだ疲労が見て取れるため、次はサイラスだな。俺が顔を向けると、サイラスはビクリと背筋を伸ばした。


「じゃあ次はお前だ。昨日フリッターとも相談したんだが、サイラスには攻撃を受け流す訓練をして貰おうと思う」

「お、おうっ!」

「俺も行ってもいいか?」


 少し緊張したように返事をするサイラス。彼を手招きするとヴェンデルも声を上げた。同じ盾を使う重戦士だから興味があるのだろう。


「ん? ああ、別に減るもんでもないし構わないぞ。そんじゃちょっとこっちに来てくれ」


 まあ一人くらい増えたところで特に不都合はない。むしろ一緒にやると言ってくれた方が、こっちも手を取られなくて都合がいいくらいだ。


 俺達は長助に休んでいるように一声かけるとその場を離れる。するとジエナとアーレンも歩いてきた。あの場にいても騎士ばかりで居心地悪そうだからな。


「フリッター、お手本頼むわ。おーいアンソニー! お前もちょっと来てくれ!」

「ほいほーい!」


 暇を持て余していたのか、スティアとケティについて行ってしまったホシ。その背中に声をかけると、くるりと振り向き走ってきた。

 俺は皆を伴い五十メートルくらい離れた場所へ足を運ぶ。その場所は、その周辺だけ草が無く土がむき出しという、草原らしからぬおかしな場所だった。


「ここがサイラスの訓練場所だ」

「なんか、ここいらだけ草が無ぇんだけど?」


 まあ俺達がやったんだけどね。実行犯はすーちゃんです。

 この訓練には草が邪魔なので、魔法で焼き払ってもらったのだ。


「なぁ、そのチビっ子も何かするのか?」

「チビじゃないもん!」


 いぶかしそうな表情でヴェンデルがホシを指差す。まあ見た目はちっこい少女だから、知らない人間がホシのことを気にするのはいつものことだ。

 俺は頬を膨らませるホシの頭をなでながら、これもまたいつものようにフォローを入れる。


「大丈夫だ。こいつも強いぞ。なんせフリッターに盾の使い方を教えたのはこいつだからな」

「ハァッ!? ……いやそれも嘘だろ!?」

「それもって何だ。嘘じゃねぇよ」


 驚愕の表情を貼り付けるヴェンデル。驚くのも無理は無いか。

 だがそんなことよりも、まるでいつも嘘を吐いているような言い方は俺の沽券に関わるだろう。失礼な奴め。まあ実際に見てみればいいさ。


「まず実践してみるから、とりあえずそこで見てろ」


 何か言いたそうな面々に待つように告げ、土むき出しのその場所へ足を進める。そして足で地面に真っ直ぐな線を一本引くと、バドとホシを手招きした。


「その辺と、その辺かな」

「ほいほい」


 俺が指差した場所にバドとホシが待機する。地面に引いた直線につま先を揃え立ち、位置についているような格好だ。

 四人が不思議そうにバドとホシを見ている隙に、俺はコソコソとその場を速やかに離れる。そして――


「そしてこれがッ! 俺達の必殺兵器ッ! ”マジックカートリッジ交換型魔導戦車試作機mk-Ⅱ”ッ! 名付けてマー君だッ!」

「ちょっと待てぇッ!? それどっから出した!?」

「細かいこたぁ気にすんな! 禿げるぞ!」

「プッ! ……もう禿げてる」

「ま、まだ禿げてねぇ!」


 少し離れた場所でシャドウにマー君を出してもらう。盗賊相手で一部壊してしまったが、すでに修理済みだ。抜かりはない。

 突如として現れたマー君に騒ぐヴェンデルに取り合わず、俺はマー君のハンドルに手を伸ばす。


「よっしゃ! 行くぞ二人とも! 準備はいいかぁ!?」

「おー! どーんとこーい!」


 後部にある魔力導入板から魔法陣へ魔力を流しながら、問題ないかと声をかける。

 いつでも来いとばかりに手を振って返した二人。俺はにやりと不敵に笑うと、すぐさま開始の合図を声高に宣言した。


「それじゃあ行くぞぉ! ”泥土の砲弾(マッドショット)”っ!」


 ブルンと一つ、マー君が震える。その直後、二つの砲門から泥の塊がバヒュンと飛び出した。

 凄まじい勢いで放たれた泥塊は、バドとホシ目掛け一直線に飛んでいく。その速度に見ていた四人の目が驚愕に見開かれた。


「っ!? 危ねぇっ!」


 ヴェンデルの妙に緊迫した声が周囲に轟く。しかし。


「ほいっ!」


 それに続いたのはなんとも気の抜けるような明るい声だった。


 二つの泥は目標を打ち据えることは無く、盾で軽々と受け流され後方へと流れていく。その様子に、声を上げたヴェンデルは足を一歩踏み出した姿で硬直した。


「おらどんどん行くぞ!」

「ウッヒャーッ! もーいっちょー!」


 楽しそうにピョイと跳ねるホシ。バドも問題なしと盾を揺らす。

 続けざまに”泥土の砲弾(マッドショット)”を三発打ち放つが、二人は難なくそれを受け流していく。

 四発目を追加で放ち、それも問題なく受け流した所を確認すると、俺は脇で見ていた二人を手招きして促した。


「とまあこういう感じだ! ヴェンデルとサイラスもそこに並べ!」

「あ、あれを盾で受けるのか!?」

「受けるんじゃねぇ! 受け流すんだよ!」


 そう、これは受け流す訓練なのだ。決して受ける訓練ではない。そこを履き違えられても困るため、俺はそれを強調してサイラスに告げた。

 何、”泥土の砲弾(マッドショット)”は下級魔法(ビギナーマジック)だ。もろに直撃すれば骨折くらいはするだろうが、盾を構えた状態で受けるなら最悪打ち身程度で済む。

 普段オークを相手にしているんだ。大したこたぁない。


「お、俺もか!?」


 なぜかヴェンデルもうろたえたような声を上げた。何か腰も引けてるぞ。そんなにビビること無いと思うがねぇ?


「おいおい! ランクBパーティのヴェンデルさんよぉ! まさか怖気づいたってのかおい!」


 しかし先輩冒険者の彼が怖気づけば、実力に劣るサイラスも弱気になるかもしれない。この訓練の主役であるサイラスがそれでは困るのだ。

 俺はヴェンデルを軽く煽る。すると案の定、彼はムッとした顔をしながら「やってやるよ!」とフリッターの隣へ歩いて行った。単純で助かった。


「サイラスはアンソニーとフリッターの間に並べ! ほら!」

「お、おう!」

「人一人分くらい間隔を空けるんだぞ! 不安なら最初は受けてもいいからな!」

「分かったって!」


 ヴェンデルの背を見送るサイラスに早く並べと促す。すると思った通り、サイラスも慌てたように駆け足で位置へと歩いて行った。

 皆で渡れば怖くないとはよく言ったものである。


 かくして盾を構えた四人がずらりと横一列に並んだわけだが、その姿はなかなかに壮観だ。

 ヴェンデル、バド、サイラス、ホシと、思い思いの表情で構える姿を一瞥してから、俺は改めて魔力導入板に魔力を流し込んだ。


「最初は軽めで行くぞー! 準備はいいかー!」

「お、おうっ!」

「いつでも撃って来いや!」


 威勢だけは良い返事だ。俺はそれに軽く笑い返すと、


「よし! それじゃあ行くぞぉ! ”泥土の砲弾(マッドショット)”!」


 遠慮なく開始する言葉を口にした。


 マー君の砲門から四つの泥塊が勢い良く飛び出して行く。ヒュンと高い音を立てながら真っ直ぐ向かって来る泥に、四人はそれぞれのタイミングで盾を操る。

 バドとホシは慣れたもので、何のことはなく軽く泥を受け流した。


「このっ!」


 ヴェンデルも多少は腰が引けていたが、流石にランクC冒険者だけある。泥の勢いに少し押されていたが、その程度でなんとか受け流すことに成功していた。

 しかしサイラスはと言えば。


「うわぁっ!」


 受け流すことができず、真正面から受け止めたせいで後ろへ弾き飛ばされ、勢いよく尻餅をついてしまった。


「大丈夫かー!?」

「くっ……! だ、大丈夫、だ!」


 地面に手を突き立ち上がるサイラス。それに俺はアドバイスを投げる。


「これは真っ直ぐ飛んでくるだけだ! 今のでどういう攻撃か分かっただろう!? 良く見て受け流せ! もう一丁いくぞ!」

「分かった!」


 駆け足で定位置に戻るサイラス。

 よし、あいつのやる気はまだ萎えていない。やる気があれば何だろうとどこまでも取り組めるが、無くなってしまえば何をやっても徒労に終わってしまう。最初の一発で萎えなかったのは大きい。

 俺は彼の意欲に少し安堵しつつ、再び魔力導入板に魔力を流し込んでいった。


「あのねー、びゅんって飛んでくるでしょ? 盾をこうじゃなくて、こうするの! そうすると、ペシャッ! てなるよ!」

「お、おう!」


 サイラスが定位置に着くと、ホシが何やら彼にアドバイスをしていた。あの言い方じゃ分からんと思うが、あれでも説明が上手くなった方なんだ。

 バドの時はもっと酷かったからな。

 覚えるまで実戦で叩きのめすっていう肉体言語。言葉ですらなかった。だから勘弁してやって欲しい。


 困ったような表情を浮かべるサイラスに発射の合図をしながら、俺はそんなことを思っていた。



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 あれから五発目を撃ち終わり、それぞれの感想や助言を言い合う時間を設けたのだが、なかなかに衝撃の事実が分かり、俺は動揺していた。

 と言うのも――


「凄ぇ! 本当に盾をこうしたら泥がペシャッてなった!」

「でしょー!?」


 まさかのサイラス超感覚派。ホシの説明を理解する人間がいようとは思わなかった。

 ホシも分かってもらえて嬉しいのかにっこにこだ。

 今までその説明で分かってもらえたこと無かったもんなぁ。良かったねぇ。たぶんもう一生出てこねぇよそんな奴。


「最初はどうかと思ったが、意外と大したこと無かったな!」


 その隣で得意そうに笑うのはヴェンデル。泥で汚れた盾を払いながら声を上げているが、どこと無く安堵したようにも見えるのは気のせいだろうか?


「それ、どうせなら”浄化(クリーンアップ)”で綺麗にしろよ」

「そ、そういうことは早く言えよっ!」


 元々この訓練は汚くなることが確定しているから、後で”浄化(クリーンアップ)”をかけるつもりだった。あまりそう怒鳴らないで欲しいものだ。禿が促進するぞ。

 サイラスもヴェンデルも明るい表情を見せている。この訓練なら問題なくこなせそうだ。なら継続してやっていっても大丈夫だろう。


「それじゃ、こっからが本番な」

『えっ』


 そう思い声を上げたのだが、サイラスとヴェンデルは何か信じられないものでも見るような表情で俺を見た。何だよその顔は。


「ありゃ予行練習だ。最初に軽めで行くって言っただろ? 流石にいきなり本番はやらねぇぞ。危ないからな」

「予行……」

「練習……?」


 何だか二人の反応がおかしい。一体何なんだ。


「おっちゃん、本番って何するの?」


 何が起きているのか分からず反応に困っていると、脇で見ていたジエナが首をかしげて話を振ってきた。


「さっきのは消費する魔力を節約してたし、供給する量もなるべく一定にして、魔法の威力も狙う場所も同じにしてたんだよ」

「あ、練習だから?」

「そうそう。ただ、消費する魔力を変えれば威力も変わるし、マー君はハンドルを回せば砲門も左右に回るから、狙う場所も変えられるんだ。実戦を想定するなら、同じ威力の攻撃を同じ場所にばっかり狙ってしたって訓練にならんだろ?」

「――素晴らしいッ!」


 ほけーっと聞いているジエナに説明していると、急に横から感嘆の声が上がった。見れば、アーレンがなにやら興奮した様子で目を輝かせている。


 その表情から、並々ならぬ興味がマー君に注がれているのが分かる。

 もしやとは思うが、こいつ。


「あれはまだ試作だから取り扱いには注意が必要なんだが、俺はこれからお嬢様の面倒も見なきゃならん。できれば魔力のありそうなジエナとアーレンにも協力して貰いたいんだが――」

「ああっ! それなら是非僕に! ただ見学しているというのも暇ですからね!」


 皆まで言うなとばかりにアーレンが食いつき、その胸をドンと叩く。

 やはり。間違いない。


「お前……ロマンが分かるな?」

「ふふ……あんなものを見せられて、血の滾らない男児がいようはずも無し!」


 有り得ない、そう声高に断じるアーレン。俺が何も言わず静かに手を出すと、彼はその手をがっしと力強く握った。

 ロマンが分かる奴に言葉は必要ない。俺とアーレンは今、確かに分かり合ったのだ。


「よし! こっちゃ来い! 使い方を教えてやる!」

「ええ! 是非お願いします!」


 俺が手招きすると、アーレンもいそいそと後についてくる。

 セントベルで出会ったリリの張り切りようにも驚いたが、まさかこんなところにまた同志がいようとは思わなかった。


 やっぱりああいった要素盛り沢山のギミックは見てて面白いよなぁ。

 俺達は声をかけてきたジエナそっちのけでマー君の元に急いだのだった。


「アーレンが変になっちゃった……」

「もっと難しくなるのか、あれ……」

「俺もまだやらないと駄目か……?」


 後ろからなにやら声がした気がしたが、俺の耳には入ってこなかった。



 その後、テンションの高いアーレンとジエナにマー君の使い方を教えた後、俺は交換用のマジックカートリッジを二人に渡した。”泥土の砲弾(マッドショット)”の反転魔法陣を刻んだ奴だ。


 昨日試した限りでは、マジックカートリッジ一枚あたり魔法を十から二十発は撃つことができた。

 カートリッジの予備は今のところ二十枚。昨日一日では時間も無く、これだけ作るのが精一杯だったが、最低二百発撃てると思えば少なくない。

 足りなくなればまた後で作れば良いし、今のところはこれで良いだろう。


 魔法をブッ放す以上扱いには注意してほしい。そう伝えれば、二人もマー君の危険性をちゃんと理解していたようだ。


「十分気を付けながらやっていきますので、後は任せてください。ではまず不肖私から――」

「皆並んで。サイラス、ヴェンデル、早く」

「えっ、あっ、姉様……」


 俺の懸念にはアーレンが大丈夫だと答える。そして、わくわくと言った様子で彼はくるりとマー君に振り向いた。

 しかしそこには既にハンドルを握っているジエナがいた。彼女はもうサイラスだけでなく、ヴェンデルまで参加させることを決めたようで、早く並べと指示を出していた。


 がっくりと肩を落とすアーレン。それに苦笑しながら、慌しく動くサイラス達を尻目に、俺は放置していた長助の元へ足を向かわせた。

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― 新着の感想 ―
[一言] >魔法使いでも身体能力が高ければ戦いやすいだろうに、不思議な話だ 衛生兵も前線でゴリゴリ活動する人はレンジャーだしね 体力大事
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