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運命超克の忘却神皇 〜転生したのでゲーム知識を駆使して破滅する運命のヒロインたちを救います。〜   作者: 平康
第一章 忘却の転生者と光の巫女

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第十話 「異世界へ」

「やあ、五年間お疲れ様、闘覇くん。」


気がつくと闘覇は初めてシロと会った時と同じ場所にいた。シロは闘覇と初めて会った時と同じ全身真っ白な姿であった。


「直接会うのは五年ぶりですね。初めて会った時とお変わりないようで」


「そういう君はこの五年間で凄く変わったよ。そして強くなった」


シロは過去を振り返り、しみじみと深く感じているような様子であった


「さて、異世界に行く前に最後にやることを済ませようか」


「そうですね」


「それじゃあ、神器を作るよ。最後に確認だけど、神器は最後に君が使ってたやつでいいのかな?これから先は神器の変更はできないよ」


「大丈夫です」


「わかった、それじゃあ神器を作成する」


シロがそういうと手を上にかざした。すると、様々な色の光が集い、形を成していく。そして黒いロングコートの形をした神器が闘覇の目の前に現れる。


「これで神器は終わりかな。後は祝福と試練だね」


そういうとシロの両手にそれぞれ球体のようなものが出現する。一つは極彩色の色を放っており、もう一つは全てを飲み込む漆黒の色をしていた。


まずシロは闘覇に向けて極彩色の色の球体を飛ばす。すると闘覇の胸元に球体が吸い込まれていった。


「これで君に与えられた祝福が安定したかな。君も自分の祝福がどういうものなのかを理解できたと思う。ただ使えるようになるには、もう2、3日かかると思うから待ってほしい」


闘覇は自分の中にある力を驚くほどよく理解できていた。


(これが俺の祝福。だけどこれは……)


「なるほど、君の祝福は中々に凄まじいものだね。これ単体ではまるで意味をなさない。けれどもうまく使えれば君は誰よりも強くなれるだろうね」


「確かにそうですね。これ単体だと効果はないです」


「まぁ、これは 次に君に試練を渡そう」


そういうとシロは次に漆黒の球体を闘覇に飛ばす。これもまた闘覇の胸元に球体が吸い込まれていく。


「これは試練。前にも説明した通り、君を保護するための存在であると同時に、君を高みへ導くために試練を与えるもの」


「高み、ですか?」


「ああ、高みだ。今は僕の言ってることは理解できないと思うがいずれ分かる」


そういうとシロはパチンと指を鳴らした。すると、闘覇の目の前に5:000:00:00:00の表示が現れる。


「今の君の前には数字が見えていると思う。これはカウントダウンだ」


「カウントダウン、ですか?」


「そう、これは君が一定の干渉を禁じられている期間でもある。君はMDCを通じてこの世界の未来を限定的に知っているよね、その代償というべきものかな?その期間中はそのMDCに出てきた人物や組織に対して一定以上の干渉が出来なくなる」


「これが期間が切れるのはMDCで物語が始まる日の一ヶ月前だ。それまではいわゆる準備期間扱いとなり、君の干渉が制限される。かわりに()()()()も君に直接の干渉が出来ない。だからその間に仲間を作り、力を蓄えるんだ。」


「アイツら、とは?」


「僕の敵であり、君の敵であり、人類の敵であり、世界の敵でもある存在さ。僕から直接話すことはできない。ただ、君が異世界に行けば自ずと知ることになるだろう。アイツらの目的は世界を壊すことだからね」


シロの声には憎悪が篭っていた。その様子を見て余程の因縁があるのだろうということは闘覇にも推測がついた。


「あんまり喋っても仕方ないしね。カウントダウンも進んでるし、名残惜しいけど時間も惜しい。異世界に行けるように準備をしよう」


シロの言う通りカウントダウンは、4:359:23:59:30と数字が減っていた。もしかしてこれ、ずっと視界の中にあるのかと闘覇が思っていると


「あっ、ちなみにカウントダウンは念じれば出したり消えたりできるから邪魔だったら念じれば消えるよ」


とシロは言った。そういうことは先に言ってくれよと思いながら念じ、カウントダウンを消した。


「さあ、開けたよ」


いつのまにか、闘覇の目の前には純白の門のような扉が存在していた。闘覇は無意識に息を呑んだ。とうとう異世界に行くのかと思うと闘覇の心に様々な感情が湧き上がってきた。


「この門は北大陸に繋がっている。君にとっても未知のことが多いと思うけど、おそらくここが一番都合の良い場所だろう。他の大陸は準備期間の間はあまり行かない方がいいだろしね」


MDCでは大きく分けると4つのルートがあった。それぞれのルートでヒロインや出てくる敵がかなり変わっており、舞台となる大陸も変わっていた。


初めにプレイできるアリシアルートでは西大陸が


アリシアルートをクリアしたプレイできる刀華ルートでは東大陸が


刀華ルートをクリアしたらプレイできるリヴィアルートでは南大陸が


リヴィアルートをクリアしたらプレイできるハーレムルートでは中央大陸が


それぞれ主な舞台となっていた。シロが北大陸に行かせようとするのも、その関係からだろう。


ただし、北大陸については闘覇も他の大陸に比べて知識は少なく、また常時戦争中のような状態であり、環境も五大陸で一番激しいとものであった。


「最後に一言だけ言わせてほしい」


そういうとシロは闘覇に頭を下げる


「どうか、世界を救ってくれ」


「わかりました」


闘覇の返答にシロは


「ありがとう」


感極まったように感謝を述べた。


「後は頼んだ」


「はい!」


シロの言葉に返事をしながら闘覇は門をくぐっていった。











「知らない天井だ」


闘覇は目覚めると見知らぬ場所で寝ていた。そこは色とりどりの調度品に溢れており、高級感に溢れていた。


(とりあえず外に出てみるか)


そう考えた闘覇は外に出ることにした。





「わぉ、実際に見てみるとすごいな……!」


それは、まるでアニメやゲームの世界に入ってしまったのかと思ってしまうほどであった。


外に出た闘覇が見たのは人々が暮らす街並みであった。人がやけに多いことを除けばそ、特段驚くに値しないものであった。


だが宙に浮く絨毯のようなものに乗りながら移動する人や鎧を着た人、露出の多い衣装を着た人が周りに色とりどりの光を生み出しながら、文字通り、()()()()()()踊っている人がいれば話しはべつである。


(マジかよすごいな)


更に闘覇が周りを見渡してみると長く尖った耳を持つ恐ろしいほどの美形の人や、獣のような耳や尻尾を生やした人などが目に映る。


(あれは、エルフか?それに獣人もいるな。ははっ………。凄いな、全く)


闘覇は暫しその場に立ち尽くして周りを眺めていた。






(そうか、とうとう来たのか)


しばし感動に浸っていた闘覇であったが、不意にカウントダウンの事を思い出し、念じて出すことにした。


(一応確認しておいた方がいいよな。もしかしたら何時間か減ってるかもしてないけど)


そうして表示されたカウントダウンには


0:001:04:05:35


と表示されていた。


「はい???」





ようやく異世界に行けるとこまでかけました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。もし宜しければ、これからも読んでいただけると幸いです。

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