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7話 僕は生きるんだ!

 今僕は追われている。

 相手は木の巨人だ。

 体高30メートルはあるだろう。

 身体は大木のように太くなっていて、足も手も木になっている。

 木を投げて来るので、斜めに前方に走って躱していく。

 相手はそこまで速くないが、1歩1歩が大きくすぐに近ずいてくる。

 火球を飛ばしても全く意味がないので使っていない。

 あんなのは倒せるわけが無いのだ。

 なので逃げる逃げて、逃げて生き延びる。

 僕にはまだ、やりたい事が沢山あるんだ。

 せっかくの異世界なのだ。エルフや獣人とか見てみたいやん。

 それに、あっちの世界に残してしまったフランがとても気がかりだ。

 くっそ、どこまで付いて来るんだ。

 近くにある2本の木を錬金術で相手の動きを阻害するようにクロスさせて伸ばすが、踏み潰されて終わり。

 相手の顔はかなり高い位置にあるのに僕を完全に認知している。

 しかも、こいつがかなりの化け物なのか、見つけた魔物はすぐさま逃げてしまう。

 どうすればいいんだよ。

 巨木の拳を横に走り躱し、巨木の足を気で身体を強化して前方に全力疾走で逃げて、木の投げつけを気配感知で感知して大丈夫な方に逃げる。

 その繰り返し。

 既に1時間は経っているだろう。


 《逃走Lv1を獲得しました》


 先程よりも逃げる速度が上がったようだ。

 きっと逃げているうちに一定の熟練度に達したのだろう。

 木の化け物、フォレストタイタンとでも呼ぼう。

 フォレストタイタンは大きく足を上げて、一気に振り下ろす。


 どごおおおおん


 地震レベルの地響きが起き、地面が上下に揺れる。

 その影響で僕は地面に倒れる。


「ぐふ」

「わがあああああああああ」


 フォレストタイタンの手の指が鶴のようにひゅるひゅると僕に向かって伸びていく。

 鶴と言っても大木の太さはある。


「ぼ、僕は生きないといけないんだ。僕は生きるんだ!こんなところで死んで溜まるかッ。僕はまだやり残した事が沢山あるんだ。僕は、生きる」


 フォレストタイタンの鶴が僕の胸を貫通する。


 前に、箱庭に逃げる事に成功した。


『本体大丈夫か?』

『ふふ、深淵の使徒の私の本体がやられるとは情けない』

「はは、流石に無理。これからどうしよう」

『錬金術師なんだから戦い方は1つだよ』

「錬金術担当ど言う事だ?」

『君は本来の場所から少なからずアイテムを持って来ている筈だ』


 そう言って僕は来る前に買っておいたアイテムポーチに手を突っ込む。

 アイテムポーチとはアイテムを保管できるポーチだ。

 保有量は5種類で、最大数100個、最大量100gだ。

 そこからミスリル、圧縮鉄を取り出す。

 オリハルコンはない。


『なるほどね。よし、ヒヒイロカネを作ろう』

「な、何言ってんの?作れないでしょうが」

『ふふ、実はねついに発見したんだよ。ミスリルとオリハルコンで作れる』

「作ったとしてもどうしろと」

『火薬を作って、合わせて爆弾を作る』

「はは、それであいつを倒せるとでも」

『逃げる事は出来る』

『本体よ、それしか道はない!さあ、決断の気時だ!』

「やりますか」


 合成錬金でオリハルコンを作成、ミスリル、オリハルコンでヒヒイロカネを作る。

 金色のような朱色のような輝きを放つ鉱石。

 火薬作成は作成の為に使う交換元の材料の質によって性能が変わるという意味不明ルールがあるのだ。

 ヒヒイロカネを火薬に変えていく。

 圧縮鉄を合成錬金の逆のやり方で鉄に分解していく。

 魔力を保有出来る回路を鉄に刻み、そこに火属性の魔力を流して貯める。

 残った鉄は火薬や火属性の鉄を入れていく。

 あとはスイッチを作ってと。

 これで完成だ。

 スイッチを押すと、10秒後に爆発する。

 火薬の威力はヒヒイロカネの元としているのでかなり性能が良い。

 しかし、量産は出来ない。

 アダマンタイトみたいな鉱石も作ってみたいものだが、今は無理らしい。

 その爆弾を3個作った。

 箱庭の中の素材で作って試しうちをしたが、かなりの威力だった。

 しかし、フォレストタイタンは倒せないと確信してしまった。

 異世界を化学の力で制覇していくラノベがあるが、この世界はそこまで甘くはない。


「んじゃあ行ってくる」

『気をつけろよ』

「ああ」


 箱庭から出た瞬間、全力疾走で逃げる。

 フォレストタイタンは鶴を飛ばしてくる。


「俺の力を喰らえッ」


 スイッチを押して、気を使って高速で投げる。

 フォレストタイタンの顔まで行く時に、キラキラ金色の光を放っていた。


 どぉぉん


 激しい振動音が響き、ドーム状の爆発がフォレストタイタンの顔で起こる。

 少し焼けているようだが、すぐに回復する。

 怒ったように俺に向かって来るが、爆弾を警戒してか、なかなか近ずいては来ない。

 もう一度爆弾を投げる。

 爆発してフォレストタイタンの動きを阻害した瞬間に、錬金術を地面に発動。


「いけ、出久人形」


 適当な人形を走らせて、僕は地面に潜る。


 ドオオン、ドオオン


 地面が上下に揺れるが、時期に収まる。


「い、息が」


 息が持たなくなる前に地面から脱出して、空気を吸う。

 フォレストタイタンは出久人形を追いかけたようだ。


「た、助かった。やった、やったぁぁぁぁ」


 逃げ切った事に、生きている事に、最高の喜びを感じて、叫んだ。


「いつか、いつかフォレストタイタン!お前を倒す」


 そんな決意をして王城に帰る事にした。

 アイテムポーチには爆弾しか残っていないけどね。


「早くレベル上げて魔法や格闘以外の戦闘の仕方を手に入れないとな」


 ◇◇◇◇


『私は深淵の使徒!』


 魔法担当は決め台詞を叫びながら魔法の練習していた。

 時たまに瞑想している格闘担当にちょかいを掛ける。

 魔力を流しているのだ。これは瞑想中にはかなりの邪魔になる。

 しかし、格闘担当は魔力を吸い込み自分の物にしていた。

 それを興味深く見ていた錬金術担当は悪ノリで自分も、と魔力を流す。

 それすらも格闘担当は自分の物にしていく。

 呼吸と合わせて魔力を吸って体内で変換していく。

 とても真似出来ない芸当をこなしているのだ。


『ふむ、そろそろ水属性魔法に挑戦しようかね』


 今まで1人で、格闘担当が瞑想してからまた1人になって退屈していた錬金術担当にとって魔法担当が来たことは結構嬉しかった。

 退屈な日々を少しは面白くなっているのだ。

 もしも、錬金術以外の才能が本体にあったら成長の箱庭の成長力は本体の才能に依存される。

 錬金術師だったので、当然錬金術の才能はあったのだ。

 なのですぐに終わってしまった。

 しかし、魔法や格闘の才能がないので成功ペースが遅い。

 数少ないデメリットの部分だ。


『魔法には適正属性があるのではなかったか?』

『ふふ、この空間において、錬金術師にとって適正なんて関係ない。錬金術師は作るのだろう。ならば、自分の適正属性を作れば良い!どうだ、頭良いだろう』


 ふふんと胸を張る魔法担当。

 普通は出来ないが、ここの1年は向こうでは1日。

 かなりの年月をかけようとも、あっちではそこまで時間は経っていないのだ。

 そして、真守の適性は魔法担当の性格に依存していた。


『闇属性は成長早いよな』

『私は深淵の使徒、使者?なのだから闇属性の適正があるに決まっているだろう。しかし、闇属性よりも火属性を先に覚えたのはこの空間における生活空間を進歩させたかったのだ』


 魔法担当は厨二病でとても痛い人格なのだが、頭が悪い訳では無いのだ。

 むしろ良い方だ。

 格闘担当が1番頭が悪い。

 人格達は食事の必要はないのだが、食事は出来る。

 料理のレベルは上がらないが、味覚や嗅覚で楽しめるので料理はしている。

 火属性を覚えてからそこら辺の料理がしやすくなっていたのだ。

 今までは火薬と火打石を使っていて、家が何回か吹き飛んだ。

 その反省を活かして、今の家は内側はログハウスのようになっているが、実は外側から見たらカミカネで作られているのだ。


『火属性の上がりも悪くなって来たので、そろそろ水属性魔法に移ろうと思う』

『好きにすれば良いと思うよ』

『水属性だから水をイメージして、火属性魔法同様に使い道の設定をする。そして起動して発射すると』

『魔法担当はすごいな』

『そこそこ水属性やったら闇属性に移る!』

『元素系の四つ全部やんなくて良いの?』

『ふむ、風・地は絶望的に適性がなくてな、己の物にするには時間がかかる。なので火属性と水属性がそこそこ打ち止めを喰らったら闇属性に移ろうと思っていたのだよ』

『なるほどね』

『そこで、協力を仰ぎたい。No.1よ』

『その呼び名辞めてね。んで、なんの協力』

『ふふ、実はやってみたい事があるんだ。それが出来たら今後の生活や本体の役に経つだろう』

『ほほう。それはいかなる事かね』


 それから魔法担当と錬金術担当は協力して、新しい事をしている。


 格闘担当は全ての五感の感覚を遮断している。

 自分の奥底に眠る力を探す為に深い深い闇の中にいるのだった。

 そこに果てはなく、どこまで続いているようで続いていない。

 人知を超えたところ。

 最近魔力の供給を受け、さらに奥に進む事が出来るようになった。

 無駄な情報が入らないように情報取得を遮断している。

 そのせいで、本体にはスキルのレベル経験値が入っていない。

 もっと強くなるために格闘担当は常に奥を見ている。


 ◇◇◇◇


 おはようございます。


 《魔力感知Lv2が魔力感知Lv8に上がりました》

 《魔力操作Lv1が魔力感知Lv7に上がりました》

 《下級火属性魔法Lv1が下級火属性魔法Lv7に上りました》

 《下級水属性属性魔法Lv1を獲得しました》

 《下級水属性魔法Lv1が下級水属性魔法Lv4に上がりました》

 《実績達成》

 《魔法融合Lv1を獲得しました》

 《実績解除の特定条件を達成しました》

 《成長の箱庭の自身成長用擬似人格作成を1つ作成出来ます》


 おお、実績達成しただって。

 魔法融合って凄いみたいだ。

 job賢者のあの人は出来るのかな?聞く気もないけどね。


 ◆◇

 逃走Lv1

 逃走時にスピードが上がる。

 ◇◆


 ◆◇

 下級火属性魔法Lv7

 下級火属性魔法が使える。

 Lv1ー火球ファイヤーボール

 Lv2ー火矢ファイヤーアロー

 Lv3ー火槍ファイヤーランス

 Lv4ー火剣ファイヤーソード

 Lv5ー火盾ファイヤーシールド

 Lv6ー火指ファイヤーフェンガー

 Lv7ー火手ファイヤーハンド

 ◇◆


 レベル5までは飛ばす系の魔法でレベル6から身体の部位を燃やすらしい。

 自分に影響がないので使い道はあるだろう。


 ◆◇

 下級水属性魔法Lv4

 下級水属性魔法が使える。

 Lv1ー水球ウォータショット

 Lv2ー水矢ウォータアロー

 Lv3ー水槍ウォータランス

 Lv4ー水剣ウォータソード

 ◇◆


 ◆◇

 魔法融合Lv1

 魔法を融合して1つの魔法として行使が可能となる。

 ◇◆


 そのまんまだったようだ。

 エメラルドさんのところに行き、試し撃ちをしようとしたら今日は訓練や休みの日のようだ。

 なので自由に使わせて貰う事にした。


「む、結構魔法陣の構築が難しいな」


 魔法融合のスキルは魔法陣を完璧に合わせて使うようだ。

 しかし、その組み合わせた魔法陣の作成が結構難しいのだ。


「何とか出来たな。融合魔法。【熱湯弾】」


 火球と水球を合わせた熱湯弾。

 熱いお湯だな。うん。

 これは、生活に便利な、魔法なようだ。

 しかし、熱湯弾には火属性と水属性が組み合わせているので、両方の対策が必要になる。

 しかも、元素魔法の2種類を、しかも対になる属性なので対策は難しいだろう。

 魔法対策されたら意味はないけどね。

 王城の庭に来ている。

 何となく、では無い。

 昨日のフォレストタイタンでかなり精神が削れた。

 それを癒す為に花を見て、花の匂いを楽しんでいる。


「マモルさん?」

「フロスさん?」


 そこに第一王女フロスさんが現れた。

 フロスさんも花を見に来たらしい。

 ここの花壇を管理しているのもフロスさんのようだ。

 あとは使用人。

 こうして見ると、フロスは王女には見えない。

 悪い意味ではない。


「マモルさんは、どう思っていますか?この世界に勝手に召喚した私たちを」


 ふむ、そんな質問をされるとは思っていなかった。

 確かに、少し思うところはある。しかし、それだけだ。


「少し、思うところは有ります。しかし、それだけです」


 正直に言う事にした。

 僕はフロスさんの事を嫌いでは無いのだ。

 目が純粋で綺麗だったのが1番の理由だ。そこを言うと優里もそうだけどね。

 人に悪意を持っている人でもないし、嘘を付いている人でもない。

 悟達とは違う。

 彼奴らとは全くの逆。彼奴らと比べるのは良くないか。


「そう言ってくれると、少し⋯⋯心が楽になります」


 そう言って、目を閉じ満面の笑顔を僕に向けてくれた。

 一瞬ドキッとしてしまったのは仕方ないと思う。

 金髪美人なんてそうそういないものだ。


「マモルさんは今、冒険者をしているのですよね?怖く、有りませんか?」

「別に、恐怖はないと言えば嘘になりますね。昨日は本当に死ぬかと思いましたから」


 そう言って苦笑いを浮かべる。


「だ、大丈夫だったんですか!」


 そう大声で叫ぶ。

 ハッとなって顔をかぁぁ、と赤面させていた。

 ふ、カメラが欲しい。


「僕はここにいますよ」

「す、すみません。取り乱しました」


 一緒になって笑った。

 そして、昨日のフォレストタイタンに付いて話をした。


「それは、森の神獣と呼ばれる魔物です。フォレストタイタンで名称は合っていますが、あれは固有個体で、大きさも通常とは似ても似つかない。本当に危険な魔物です。よく、逃げれましたね」


 そう言って、震えた目で僕を見てくるフロスさんに少し感動してしまった。

 固有個体ね。異世界ならでわだな。

 フロスさんは、ポーカーフェイスが苦手なのか、顔が未だに不安に満ちている。


「今度からきちんと下調べして行きます」

「絶対ですよ」


 そう言って、人差し指をビシッと僕に向けて来る。

 少し膨れた顔になっているフロスさんはとても王女とは見えない。


  それからも他愛のない会話を続けて昼になった。

 昼食を取り、伝書を見ている。

 なんでも勇者パーティがある村の感染病の原因を突き止めたらしい。

 今は聖剣が眠るというダンジョンに挑むための拠点となる都市に向けて移動しているだろう。

 別に、興味なかったが、フロスさんが持って来てくれたのだ。


「真守、フロス様と仲良いね」


 優里からはジト目で見られている。


「そうかね?」

「そうだよ」

「優里って、魔法の練習してるんだろ?どうなの今のところ」

「うん〜ぼちぼちかな。最近適正属性が分かったとこ。私の適正は光属性だったよ」

「へ〜希少属性だったんだ。良かっね」

「うへへ、ありがとう」


 今日は訓練はないようだが、自主練したいとの事で優里とは別れた。

 僕は何しようかな。

 そう考えて、思い出した。

 疑似人格の存在を。特定条件を満たしたらしいからね。

 部屋に戻り、成長の箱庭を開く。

 そして、中に入る。


 ◆◆◆◆


『見よ錬金術担当よ。これが私の右目に秘められた力!水槍ウォータランス


 そう言って目から水槍を出す魔法担当がいた。

 魔法陣を、目の前で構築するなんて、器用な事をするものだ。


『ん、どうしたいんだい?こんなところに来て』

『おお、本体ではないか。見ていたか、私の右目に秘めた力を!』

「実話ねーー」

『ーースルーしないでよ』

「魔法融合で特殊条件を達成したから人格が作成出来るんだよ」

『おお、私と錬金術担当が生み出した技術でか!』

『それは、良かった』

「それで、何にしようかと相談しに来た訳」

『なるほどね。で、候補としては何?』

「剣か、短剣か、槍か、銃かな」

『大きい武器は所持しないのか?』

「魔法を使う時に不便だからね」

『ううんこの場合は剣かな。銃は次回にした方が良いと思う』

『それは、私も賛成だ。しかし、銃を使うと魔法の射速が速くなる。魔法陣を既に刻んでおけばさらに速くなる』

「確かにな。それでもMPが足りなくなるけどね」

『確かに、でも、次回は銃にした方がいい』


 魔法担当がかなり念を押してくる。

 なので次の機会は銃に関する人格を作ろうと思う。

 今回は剣だ。

 剣と言っても騎士達が使う長剣だけどね。


 ◆◇

 名前 剣術担当

 成長内容ー剣術

 人格作成ーーー成功

 ◇◆


『我、参上』


 ふむ、侍ぽっい感じの人格らしい。

 しかし、見た目って人格によって違うらしい。

 錬金術担当は全く同じなのだが、格闘担当は背中に傷があるし、魔法担当に至っては性別違うし、剣術担当は額に十字傷がある。

 るろうに剣〇の主人公みたいな傷だ。

 髪型も少しとんがっている。

 そして、錬金術担当になにか頼み事をして、錬金術担当が地下を作った。

 そこで、剣の修行をするらしい。

 新たな境地を知るため、時々手伝いを申し込む旨を錬金術担当と魔法担当、瞑想している格闘担当に言っていた。

 剣術なら山とかの中でやると思ったが違うようだ。

 地下の空間でやるらしい。


『私は深淵に触れた』


 なんか、よく分からん事を言っている魔法担当を放置して僕は箱庭を後にした。


 ◆◆◆◆


 ◇◇◇◇


『魔法担当、深淵に触れたとわ?』

『ふ、分からぬか錬金術担当よ。私の今の魔力を!』

『え、わからん』

『何故に!いやな、闇属性魔法を取得しようと魔法陣を作っていたら深淵に触れたのだ』

『え、全く意味が分からないんだけど』

『ああ、もう!なんでよ。分かるでしょ。分かろうよ。私、説明苦手なんだよ』


 ついつい素を出してしまった魔法担当はハッとして設定キャラの厨二病に戻る。


『少し、この深淵を研究しておきたい。闇属性魔法をレベルを一気に上げる事が出来るかもしれない』

『おお!それは凄いでは無いか』

『ああ、だから錬金術担当よ、1度、空間を深淵にしてくれ』

『ん、よく分からんから無理です』

『なら、少し権限を貸してくれ』

『あいよ』


 そう言って、空間のバイオーム変更の権限を魔法担当に渡す錬金術担当。

 それを受け取った魔法担当は深淵に近い空間に変えた。

 ただ、暗いだけに思っていた錬金術担当だが、少し違和感に気づいた。

 確かな、違和感。しかし、それがなにかは分からない。


 ◆◇

 笠間 真守 Lv6

 HP26/26

 MP34/34

 攻撃力12

 防御力14

 速度23

 知性75

 job

 錬金術師Lv2

 skill

 ユニーク

 成長の箱庭Lv3

 アクティブ

 精密錬金Lv10 超高速錬金Lv10 火薬精密作成Lv10 合成錬金作成Lv10 格闘術Lv9 気術Lv9 威嚇Lv5 瞑想Lv10 悟りLv1 気配感知Lv1 心眼Lv1 魔力感知Lv8 魔力操作Lv7 下級火属性魔法Lv7 下級水属性属性Lv4 魔法融合Lv1

 パッシブ

 異世界完全言語 スルーLv8

 JP0 SP0

 ◇◆


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