間違えたやつなので読まないでください
避けて避けあって
僕は、数週間羽織を避けた。けれど流石に避け続けるのも良くないのかと、羽織に話しかけよとしたが逃げられてしまった。たまたまだと思い、後日近づいてみたが、本当に上手くかわされてしまった。僕は気がついた。「避けられている」と、嗚呼これはもう嫌になったのか。大学まで、付きまとわれてどれだけ周りから変な目で見られていたかに気がついたのか。
ただ、羽織という強靭なナイトが居なくなったのだから、僕はいじめられるのかと覚悟した。けれど、いつまで経ってもいじめられることは無かった。さらに、女子の一部の人からは話しかけられるようになったので少しづつだったが、羽織のいない生活になれはじめていたのだった。
羽織side
あの呼び出された日の後、心の痛みも感じながら避けていた。最初の数週間は、話しかけられることがなかったので疑問を持ちながらもよかったと思っていた。いじめの方は、かなり酷かった。暴言や避けるのは日常。それを、ものすごい人数でやってきた。そして奴らの気まぐれで、金づるにされ、気に食わないものを買ってくれば投げ捨てられ、ぐちゃぐちゃな無残な姿にされる。そして、俺もぐちゃぐちゃにされて行った。それでも、よかった。君が生きているなそれで良かった。でも、本当は2人で逃げ出したかった。叶わない夢を掲げたまま、殴られ、蹴られ、打たれ、放り投げられ、捨てられる。そして、暗い裏路地に置いていかれた。
見つけた。
羽織と一緒に歩かないようになってから、4ヶ月がたった頃に社会に出てけるようにバイトをすることにした。面接でしっかりせつめいしたので、合格することが出来た。僕は夜型なので、夜にパートをいれてもらった。それの方が人と会わないで済むからというのも半分くらい。
ある日のことだった。バイトの帰り道、街を歩いていると路地から脚が見えた。驚いて路地に入ってみるとそこには、ボロボロの羽織が居た。
「は、おり……!だっ大丈夫?」
「ん、……って風斗!?なんでここにっ」
羽織はあたりをキョロキョロしてから、近くのカラオケに入った。
「羽織っどうしたの?、変なやつに絡まれたのか?」
「えっと、その……」
何かを迷った様子だった。けれど、何かを決めたのか、話し出した。
「ちょっと前に、俺よびたされたでしょ。」
それから、今に至るまでを話してくれた。
「僕の為……」
「ああ」
「早く言ってくれよ。」
「ごめん、本当にごめんなさい…」
随分見ていなかった羽織の涙を見た。静かに、ただ泣いていた。僕はそっと羽織を抱きしめ、一緒に泣いた。それは、羽織の心が初めて、嘆いてたように見えた。
そのあと、そこら辺の安いビジネスホテルに泊まり、一夜を明かした。そして僕らは決意した。