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女の子と不思議な石

作者: 夏風幸夜

ほぼプロットのままなので読みにくい可能性があります。

それでもよかったらどうぞ。

とある小さな国の小さな村に不思議な事をする女の子がいました。


その女の子はいつも外に出ると石を拾って青い巾着に入れておうちに持ち帰っていました。


でもいつも拾っている石は誰から見てもそこらへんでも手に入る手のひらの大きさをしたふつうの石だったのです。


村人たちはそんなことをする女の子が不思議でちょっと頭がおかしいのではないかと思い女の子の事があまり好きではありません。


村人たちは石を拾い集めるなんて馬鹿げた事はやめなさいと言って女の子に注意をします。


また、村の子供たちもあまり一緒に遊ぼうとしないで無視して仲間はずれすることもありました。


ほとんどの村人は女の子のことを時間をかけて嫌うようになりました。


でも女の子はどんなに辛い事や嫌な事をされたり思ったりしても石を拾うのをやめませんでした。


そんな女の子には石を拾う理由がありました。 




女の子がいつも拾っている石は実はただの石ではありませんでした。


とってもきれいで不思議な石でした。


その石は色んな色がある星空を閉じ込めたような輝きをする見たことも聞いた事がないものでした。


それは手に持つ暖かく力があふれ出るような感じが体にじんわりと感じる不思議な石。


でもこのふしぎな石の輝きは女の子以外に誰にも見えません。


その事を知っている女の子こんなきれいな石を知ったら皆に奪われる。


そして本当の輝きが見えない人たちにこの石について教えても頭のおかしい子供と思われると知っているのでみんなに内緒にしました。 





そんな熱い夏のある日の事、一人の旅人が女の子が住んでいる村にやって来ました。


こんな小さな村にお客さんが来るのは久しぶりだったので村人たちはどこかウキウキしていましたが、そのお客さんの顔があまりにもひどいものでした。


髪の毛はボサボサで着ている服はボロボロ、頬には泣いた跡がくっきりと残っていて、目はくすんだ翠色で隈がありました。

その旅人はまるで絶望の世界から来たような旅人らしからぬひとでした。








「俺はこんな石を探してます。もし誰か持っているなら譲ってくれませんか?」


そう言って鞄の中から小さな石を見せました。


旅人に見せた小さな石は全然特別な石ではなく道端にあるような普通の石。


村人たちはこの旅人は頭のおかしい人だと思い誰も旅人に近づきませんでした。






そんな中、頭がおかしいと思われている旅人に近づく子供がいました。 



そう、いつも石を拾っていた女の子です。


「旅人さん、旅人さん。あなたが探しているのはこれなの?」


そう言った女の子はいつも持っている青い巾着の中にある石を旅人にみせました。


旅人はその石をみてびっくりしました。


そんなふつうの石を頭のおかしい男に見せると暴れるかもしれない、普段女の子を嫌っていいてもさすがの村人たちはと止めようとしました。


でも旅人は暴れませんでした。


その理由は女の子が持っている石が不思議な石である事に気が付いたからです。


「旅人さんはこの石がちゃんと見えるんだね。これはね、私が集めた大切な秘密の宝物。でも、旅人さんはこれがほしいならあげる。」


と言って女の子が持っていた石を巾着ごと旅人にあげました。


「俺に...くれるの? いいのか?」


旅人は石を見つめながら聞きました。


女の子はにっこりと笑いながらうなずきました。




すると旅人は女の子と同じ目線に崩れ落ち、子供の様に泣きました。


いきなりの出来事に村の人たちはびっくりしてしまいした。 


旅人は女の子にこの石を探している理由を話しました。




旅人はお父さんが仕事で命を落としそうになる怪我をしてしまい、父親の命を救う為に旅をしていたのです。


旅人にとって、お父さんはとても大切な存在です。


そんなお父さんの為にいろんな医者や知識を探し出し、賭けともいえるようなでもお父さんの命が助かる方法が一つだけありました。


女の子が拾い集めていた女の子にしか見えないきれいな石は怪我や病気が治る力がある不思議な石が旅人が探していたお父さんを救う方法だったのです。


その石を探すためにいろんな国、いろんな町に訪ねていましたが頭がおかしい旅人としてバカにされて相手にされませんでした。


そんなもう絶望しか残ってないと思った旅人はその石をやっと見つける事が出来てしかも人をバカにせず持っていたものをくれる女の子に感動、感謝、安心、希望と明るい気持ちが一気に混じり涙が止まりませんでした。







「ありがとう...これで、父さんを救える。」


旅人は女の子と同じ目線に合わせて膝を折り、女の子の手を両手で握ってお礼を言いました。


そんな旅人を見て女の子はとてもうれしそうにどういたしましてと言って笑いました。


女の子は自分にしか見えない宝物が見えてしまっている事に寂しさを感じましたが、それよりも旅人が大切な宝物に気が付いてその存在を認めてくれたことがとてもうれしかったのです。


泣いてお礼を言っていた旅人が泣き終わると顔つきが変わりました。


「君の大切な宝物をくれてありがとう。お礼にこれをあげるよ。」


といって旅人は荷物の中からいろんな綺麗な宝石を出して女の子の前に差し出しました。


それを遠くから見ていた村人の人達はびっくりしていました。


女の子が集めていた石にそんなに価値があるのかと思いましたが、頭がおかしい人たちだといまだに思っていました。 





「いらない。」


女の子は宝石を受け取りません。


旅人はどうしてなのか聞きました。


普通の人はお金や宝石をお礼にすると喜び、それを受け取るんです。


子供でも親に相談するかもらえるものだったらもらうはずなのに女の子は宝石をお礼として受け取る事を断りました。


「私は今、こんな不思議できれいな石をあなたと一緒に見れることがとてもうれしい。こんなに嬉しい気持ちになったのははじめてなんだ。だからお礼はこんな気持ちをさせたことでいいよ。」


と女の子は本当にうれしそうに笑いました。


今までの行い、この不思議なきれいな石を集めていた事が誰かの為になった事がすごくうれしかったのです。


だからお礼は宝石ではない大切な心のうれしさが女の子にとっては最高のお礼でした。


旅人に感謝がいっぱいです。


本当にうれしそうな顔をする女の子を見た旅人は大人なのに子供のような笑顔を見せた。


「そうかい...だったら、別の方法でお礼をするよ。その君の嬉しい気持ちだけじゃとてもじゃないけどわりに合わない。」




そう言って女の子からもらった巾着の中にある不思議できれいな石をとりだした。


そして旅人はその石を女の子以外にも見せるように不思議な事を言い始めました。


「君のその純粋な心、そしてこれまで信じてやってきた意思の強さはすごい。その強さは将来君にもっと不思議な事が起こり、不思議な事とする時にそれは力になる。それによって君の世界はがらり変えてしまって今まで以上に苦しくなったり嫌になっちゃう時はある。でも君はそれを乗り越えて大きな事を成し遂げる、その時君はなりたい存在になっている。」


女の子はあまりにも不思議な事をいう旅人になにも言いません。


なんとなくその言葉を自分の胸にしまいました。


大人になったらその言葉を理解するためです。


そう女の子が言葉を受け入れたとたん、不思議な事が起こりました。 







石が光だしたのです。


その輝きは星の欠片をビンに閉じ込め、好きな色の空に輝かせているようなかがやきでした。


女の子はそんな輝きを始めてみました。


それだけではありません。


その石の輝きは女の子と旅人以外にも見えるようになったのです。


村人たちは人生で一番驚きました。


さっきまでふつうの石たっだものが強い輝きを放ち、不思議できれいなものをみたのは初めてでした。


そして気が付くのです。


いままで女の子は何を集めていたものは何かを知ります。


今まで拾っていた石はただの石ではなく、光輝く価値のあるものだったのを。


その光は昼なのにとても強く、そして優しく輝いていました。


優しい光にその場所にいた人たちは体に力が抜け、体が軽く感じました。







女の子はその光に感じながら笑いました。


旅人も笑いました。


二人ともはなんでかは分かりませんが、まるでいたずらに成功したかのような気分になったからです。


その光が輝き終わると村人たちがびっくりして騒いでいました。


本当の世界にない不思議な事が起こったからです。


そんな中、旅人は女の子だけにお別れを言い村から出ていきました。


お父さんの命を救うために出たのです。


女の子は村の人達を落ち着かせてその場所から離れました。



そんな長い一日が終わり、明日はまたいつものような平和な一日を過ごすようになるのです。







あれから遠い未来、女の子は大人に近い少女となり不思議な出会い、不思議な世界に入りいろんな体験と経験をする旅人のような少女になりました。


旅人が言っていたとおりには彼女がなりたい自分になっていました。


少女のなりたい自分は何だったんでしょう?


それは彼女しかわからないことです。


ですが、大人のなりかけの女の子は満足そうな顔で自分の道を歩き、笑顔でいろんな幸せをつかみました。











ここまで読んでくださりありがとうございます。

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