表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/32

レベル1の6

「翼くんほんとに瀕死だねー」と神様


見るとメニューバーにの左上には、

1割も残っていない体力ゲージが光っていた。


主が慌てて、ワイン瓶を取り出し、

「翼さん、回復薬を早く使うっす」

と言って、僕に書けるような仕草をした。

すると今度は、中の液体がしっかりとこぼれて、僕の腰のあたりを濡らした。

一瞬、緑色に濡れた僕のシャツからは、煙のようなものが出て、

すぐに元の色に戻った。


そして、僕の腰の痛みはみるみる間に薄れて、

メニューバーも緑色になった。


するとさっきまで見えていなかったものも見えてきた。

それは、僕のステータスだ。

しかし、それはステータスと呼ぶには余りにもひどいものだった。

体力ゲージがあるだけで、体力の最大値がいくつなのかも、

攻撃力や防御力にあたるものもどこにもなかった。


「このステータス、スッカスカなんだが…」

「私もよ」

「私もです」

「瑠璃もです~?」

レベルも『1』と表示されている。


一方、主の頭の上に出ているステータスを見てみると、

そこには、レベル1と書いてあった。


「悪いが、主、ステータスを見せてくれないか?」

「いいっすよ」

主が手をパッとスライドすると、僕の前に主のステータス画面が現れた。

しかし、そのステータスも、僕とレベル以外は変わりがなく、

違うところと言ったら、紫色のゲージが、

体力ゲージの下にあることぐらいだった。

おそらく魔力ゲージといったところだろう。


「実は僕もまだゲームの中には、来たばっかりで、よくわかってないっす

 気が付けばレベル1に戻って、ステータスも消えてたっす

 でも、ゲームの中に入るのは、割と憧れのシチュエーションだったっす」

主が照れくさそうに、頭をこする。


しかし、志帆はそれに食ってかかる。

「じゃあ、主くんは、役立たずってことね」

すると主は言葉が詰まったように、

「はあ…、そうっすね」

と言った。


突然が神様口を開いた。

「それじゃあ、何もわからない君たちに、神様からのヒントだー。

 まずは、この街の隅っこにある、転職の神殿に行くといいよ。

 それぞれ、好きな職業になれるはずだから。

 それから、主くんも、元の『騎士』じゃなくなってるからね。

 転職しなおすといいよ。


 主くんが知ってるこのゲームとはシステムがだいぶ変わってるから注意してね。

 あくまでここはゲームを基盤としてるだけだから、ゲームそのものじゃないよ。

 でも、ゲームがアップデートされると、こっちもアップデートされるから、

 楽しみにしていてねー」


…というわけで、僕たちは転職の神殿に行くことにした。


お城から出ると主は、

「マップがゲームと同じなら、転職の館はこっちっす」

と言って、歩き出した。


すると鈴紗が、言った。

「主くんについていくしかなさそうなので、ついていくことにしましょう」

「です~?」

瑠璃も主の後を歩いて行ったので、僕も付いていこうと動き出したが、

志帆が突然、

「待ちなさい」と言った。


志帆の声に反応して僕が振り向くと、志帆は、

「翼くんは私の後ろを歩きなさい」

そして、僕の前にスタスタと歩く。

「なんでだよ?」

僕が聞くと、志帆は歩く速さを落とした。

「……なんだか侮辱された気分なのよ、他人に案内されるのって」

「…でも、それは主でしょ?僕には関係なくない?」


「関係あるわよ」

と言い、少し間を空けて、


「……翼くんが後ろにいると安心するの」

と小声で言った。


僕は志帆の『デレ』を久々に見た気がした。

なので、少し照れるが、照れてないように装うため、


「隣じゃダメなの?」と聞いた。

すると「…別にいいわよ」という返事が返ってきた。


しかし、少し冷静に考えると、『隣じゃダメなの?』は

照れ隠しにならない気もしたが、

言ってしまった以上は仕方がない。

少し恥ずかしいが、僕は志帆の横に立って歩き出した。



僕は書いていて楽しいのですが、

読んでる人は不快

なんてことにならないように、

これから頑張っていきたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ